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ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

2008年・再発CDベスト10

2009-01-10 03:45:47 | 年間ベストCD10選

 昨年末、2008年度のワールドもの新作CDベスト10など発表したけど、それに続く企画として、2008年度に出た再発盤のベストなど選んでみました。実は、某所からの依頼に応えて、選んでみただけなんだけどね。どこかで正式発表されているのを見かけたら、「ああこれか」と思ってください。
 まあ、これは、「去年、結構インパクトを感じたんで年間ベストに入れたかったんだけどアナログ時代に出たもののCD再発では選ぶわけにも行かず」なんて、悔しい思いをしたものを並べてみただけなんですがね。
 これだって”2008年に出会ったアルバムなんだから2008年のアルバム”とか居直って年間ベストに入れちゃう手もあったんだけど、ここは穏便に行っておきました。では。いざ。

 
1) CONGO 70, RUMBA ROCK by Various Artists (Congo)
2) LAS CANCIONES DE SUS PELICULAS by Carlos Gardel (Argentina)
3) AFRICAN SCREAM CONTEST by Various Artists (Benin & Togo)
4) DER MONCH VON SALZBURG by Barengasslin (Deutschland)
5) CHAABI BY NIGHT VOL.2 by Various Artists (Morocco)
6) AU NOM DE TOUS LES MIENS by Lounes Matoub (Algeria)
7) ドラム・ドラム・ドラム by 小山ルミ (Japan)
8) SOUL MESSAGES FROM DIMONA by Various Artists (Israel?)
9) SHARON SINGS VALERA by sharon cuneta (Philippines)
10) 続歌謡曲番外地 -恋のコマンドby Various Artists (Japan)

1) CONGO 70, RUMBA ROCK by Various Artists
 アフリカへ逆輸入されたアフロ・キューバン音楽がアフリカ的洗練を経て生まれ変わった結果生まれたコンゴリーズ・ルンバ。日本で言うところのリンガラ・ポップスだが、この音楽もまた、ロック世代の台頭に揺れ動いた。
 その記録であるこの盤、”ルンバ・ロック”が最初の炎を上げた70年代の現場アフリカの熱狂を伝えて、聞く者の血をも熱くさせる。
2) LAS CANCIONES DE SUS PELICULAS by Carlos Gardel
 戦前、それまでダンスの伴奏音楽としか認知されていなかったタンゴに、声楽としての可能性を切り開いた歌謡タンゴの父ガルデルの、映画出演時の歌唱を集めたアルバムがCDとして世に出た。まさに”歌う映画スター”の面目躍如たるところであろう、「スタジオ録音よりも良い」という声もある。
3) African Scream Contest by Various Artists
  <Raw & Psychedelic Afro Beat From Benin & Togo 70's>
 70年代の西アフリカで燃え上がっていたファンク・ミュージック。アフリカ風に捻じ曲げられた、さまざまにユニークな表現が沸き立っていたそのシーンの貴重な記録。
4) DER MONCH VON SALZBURG by Barengasslin
 1980年のドイツに人知れず(?)咲いていた中欧トラッドの傑作が、今回のCD化により、世界中のスキモノたちの元にも届けられる事となった。
 典雅な古楽系の唄と演奏は、まさにドイツらしい気品に溢れた逸品である。
5) CHAABI BY NIGHT VOL.2 by Various Artists
 モロッコ在住のベルベル人による大衆唄”シャアビ”は、同じマグレブ世界の住人であるアラブ系のそれよりも、より騒々しくアフリカ的なトランス感覚を秘めた魅力がある。
 そんなシャアビの快演&怪演が押し込まれた、ビックリ箱みたいな4枚組。
6) AU NOM DE TOUS LES MIENS by Lounes Matoub
 アルジェリアのボブ・ディラン、だそうな。アルジェリアやヨーロッパに住む、北アフリカ原住の小数民族カビール人の生活と文化のために、ときに政治的、社会的な題材をカビール語で歌い続け、98年に射殺されてしまう彼の、晩年の作品集。
7) ドラム・ドラム・ドラム by 小山ルミ
 2007年から08年にかけて、ベンチャーズ集、ビートルズ集、ロックンロール集とさまざまある小山ルミのアルバムが続々と陽の目を見た。そのどれもが素晴らしいが代表として、発売当時テープでしか発売されなかったというたまらないエピソード込みで、これを挙げたい。
8) Soul Messages From Dimona by Various Artists
 ブラック・モスレムというのはお馴染みだが、これはブラック・ヘブライなる連中のバンドである。
 そのような思想や立場があると初めて知ったが、これは、”黒いユダヤ人”を標榜する彼らがアメリカを離れ、流れ着いたイスラエルの地で放ち続けた奇妙なファンク・ミュージックの記録。
9) Sharon Sings Valera by sharon cuneta
 フィリピンのタガログ語ポップスの秀作。同国の名作曲家、レイ・ヴァレラ作品集で、流麗な旋律、華麗な歌唱が非在の桃源郷へと誘う。
10) 続歌謡曲番外地 -恋のコマンドby Various Artists
 いわゆる日本の脇道ポップス発掘盤だが、キャンディーズのバッタもんグループとしてマニアの心をくすぐった、”ラブ・ウインクス”に焦点を当ててくれた、それが泣けたのさっ。


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