シシリアン

監督 アンリ・ヴェルヌイユ
キャスト ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、イリナ・デミック、マルク・ポレル、シドニー・チャップリン、イヴァン・シフレ、レオポルド・トリエステ
1969年　フランス
ジャンル：ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
マフィアのボス、ヴィットリオ(J・ギャバン)は、殺し屋サルテ(A・ドロン)を巧妙な手口で脱獄させる。そして次に2人が仕組んだのは、何億ドルもする宝石を、ローマからNYへ運ばれる途中で奪い取る計画だった……!

【感想】
アラン・ドロンとジャン・ギャバンが共演している3作の中の一つ。本作は2作目に相当します。さらにリノ・ヴァンチュラを加えるとフランス映画を代表する三大スター共演と説明することもできます。何はともあれ非常に豪華な映画であることには間違いないです。

早速、結論から書くと、フランス映画らしい独特の雰囲気は好みなのですが、肝心の宝石強盗に関する手口の描写がいい加減だったのでもったいない印象を受けました。はっきり言って手抜きレベルだと感じました。宝石強盗の話なのにろくに宝石の映像を見せないのは豪華キャストに予算を取られすぎて、そこまで準備できなかったのではないかと疑ってしまったほどでした。更にはエンニオ・モリコーネの音楽が全く作品にマッチしていないです。普段、映画鑑賞で音楽が良くないなどと気にすることはほとんどないのに本作に関しては珍しく文句を言いたくなりました。

ギャングの世界の掟と宝石強盗の二本立ての構図で後者に関しては文句タラタラなのですが、前者に関しては独特の世界観が出ていて気に入りました。「ゴッド・ファーザー」とは一味違う世界観。フランス映画ならではでした。

いい面と悪い面がはっきりしており、トータルとしていい面だけではやや不満だったかなという感想でした。

お薦め度：★★★★★★☆☆☆☆

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