おうち時間が増えたせいなのか、最近は昔の話、過去の出来事などをふと思いだす瞬間が増えたような気がする。
友人も同じことを語っていた。
やはり、思いだすにはキッカケがあるのだが、以前だったら素通りをするその糸口でも、今やそれに入り込んでしまう。
例えば、テレビでニュースなどを観ていても、そこに出てくる地名や人名で、顔やエピソードなどを不意に思い出す。
それは懐かしかったり、思いだしたくない事だったり…
一番多いのは、やはり私自身の家族のこと。
私は4人家族の中で育ち、今は3人が他界してしまった。
皆で行った旅行の土地、公園や音楽、映画など様々な事がきっかけになる。
すると、家族のことを思いだし、それぞれに聞いておきたかった事柄が次から次へと不思議に脳裏に湧いて来る。
しかし、それは無理なこと、もう訊けないと落胆し哀しくもなる。
若い頃は自分自身しか見ていなかったし、家族への様々な疑問も興味も湧かなかった。
仲のよかった姉とは、共通の話題が沢山あった。
今も従姉妹達や知人のエピソードを仕入れると「あ、これ教えてあげよう」とつい未だに思ってしまうのだが、一瞬、もう話す相手がいないのだと気づき愕然とする。
これもコロナ禍での、日々のストレスなのだろうか。
それとも、手が届かなくなった事こそ懐かしく思う年齢になったのか……