二代目モニカの日々・・・ときどき俳句

【日々のいろいろ、十七文字の世界】二代目モニカです✨日々の出来事やときどき俳句も🐰

千葉県俳句大賞受賞

2019年03月28日 | 俳句
「響焔」の山崎聰主宰が

今年の千葉県俳句大賞を受賞されました

この賞は

千葉県に在住する作家の

昨年一年間に刊行された句集を対象に

表彰されるものです

第四回の千葉県俳句大賞に

山崎聰主宰の「流沙」が選ばれました





ここに主宰の自選二十句をご紹介します



「流沙」


童心のかすかなゆらぎ花筏

全景はほたるぶくろの中にこそ

寒蟬の鳴き尽したるあとの空

蓑虫のきのうをいまだひきずりて

にっぽんのうすぐらいところから蝶

戦争と敬老の日の三輪車

晩節は花野に眼鏡置くような

火男もいる十一月のカレンダー

正月というはさびしき紙の舟

刃物屋に少年二人雪が降る

蛇穴に入りたるあとの人のくらし

すこしいびつこれが昭和のおぼろ月

父の日の父と活断層の真上

しかしあるいはそれゆえに重信忌

炎天の崩れる音として加齢

それからのおとこのくらし赤とんぼ

流星の墜ちゆくさきを修羅という

ほのあかきいのちも見えて檀の実

落葉焚縄文すでにして滅ぶ

雪国を出てからおもう雪の山





最後に私が好きな句を...


花残り人残り雨残りけり


主宰近影(釜山にて)




写真...

「あれ?!なんかいつもの主宰と違う」

と思われた方

いつもの主宰はオフィシャルスタイル

こちらはプライベートスタイルです(^^


千葉句会3月など~言葉を惜しむ

2019年03月24日 | 俳句
またまた永らくブログの更新を怠けてしまいました

その間、句会にはきちんと行っていましたのです

ですがいざブログに纏めようとすると

ついつい明日明日と延ばしてしまい...

そろそろ更新しないと

このブログの存在自体が忘れられてしまう~

なんて思っていたら

先日、読者の方から嬉しいコメントをいただきました

単純なもので

待っていて下さる方がいると思うと

俄然書く気がモリモリとわいてきます




前置きはこのくらいにして...

主宰の言葉、一気にいきますよー




・否定より肯定。否定は意味が出てきてしまう

・作者は結論は言わない

・作者は言葉を惜しむ

・一番言いたいことは言わない

・理由付けができてはダメ

・俳句は黙っていれば自分のこと。人のことではなく自分のことを詠む

・言っている内容が際立っているときは、表現は控えめに

・具体的なことを少し言わないと伝わらない

・俳句は断定の詩。予想の詩ではない

・寓意がわかりすぎてはダメ

・俳句は創造力の産物。事実はどうでもいい

・行為をあまり出さない方がいい

・助詞は丁寧に使う。ひとつ違うと意味が変わってきてしまう

・人間そのものを出さない方がいい。心情ならいい

・複数にする必要ないことが多い。俳句は詩だから事実にこだわることはない

・「~や」や切れ→下は逃がす。名詞で止めない




溜めていたのでこんなに沢山...




「作者は言葉を惜しむ」

つまり語りすぎないということかと思います

俳句はとても短い詩

事実を語ることに終始してしまうと

大切な詩情が出せず勿体ない

だから「俳句は体言の詩」だと言われる所以もここにあるのでしょう

極力、動詞や形容詞などの

説明する言葉を使わず

物に言いたいことを託す...

そこで活躍するのが季語や切れ字

季語で日本人が共通してもつ詩情を

切れ字で余韻を演出してもらうのです

だって、たった十七文字なのですから

便利なそういうツールに助けてもらいながら

感性を振りかけて

俳句という詩にしていきます

作者がああだこうだと説明してしまっては

読者は

「ああ、そうですか」

で終わってしまいます

「どういうことかな?こうかな?それともこういうのもいいな」

なんて

自分の句で色々と想像してもらって

印象に残った方が

作者冥利につきませんか?




事実をわかってもらいたいなら

俳句という方法は適当ではありません

十七文字ですよ

何ができますか?



俳句ってささやかなものなのかもしれませんね



ホテルのロビーも春爛漫