・北海道にも遅い夏が訪れ、芍薬が満開になっている。この芍薬も咲くまでは長いが、咲くとすぐにも散りはじめる。
芍薬と言えば中国、中国と言えば南京市を思い出す。大學の先生が「南京で見たいところがありますか。」というので、
「南京長江大橋を見たいのですが。」というと先生自ら、42度という炎天の中を案内してくれた。
特に、「中山植物園」や「大橋植物園」などは芍薬や牡丹の花が見事に咲いていた。そんなことが思い出される。
・・地に咲ける芍薬の影ほの紅し
・・芍薬や長江渡る午後の船
・・芍薬に彼の世思へり真昼時
・・芍薬の蕊の金箔層幾重
・・日の光弾き芍薬笑ひをり
・・芍薬の花弁の深き谷を蟻
・・芍薬や南京大橋渡り出す
・・芍薬の香ぞお佛間に満ちみてり