15年10月10日 旅行最終日
・伝馬橋駅から、天満橋アーケード商店街を通り、落語の「繁昌亭」を覗き、大阪天満宮に着く。
天満宮では「古本まつり」をやっている。古本の好きなじいじで、どこの街に行っても
古本屋があればつい入ってしまう。
・・主として「ゾッキ本」だが、それでもこれまでもっていなかった「歳時記」と、
高校時代の担任であった岩城之徳先生の書いた「石川啄木」があったのでこの2冊を買った。
時間があれば、一日でも見ていたいと思った。
・晩秋や古本まつりの天満宮
・菅原道真千年記念石碑
・道真は905年に他界されている。単純に1000年を足して1905年に制作されたものである。
これまた単純に計算してこの石塔が110年経過するのかと思ったら、カメラのシャッターを切っていた。
道真は学問の神様として全国に広く分布されている。
・母と子の宮参り祝ふ小春空
・この石塔は「弘化二年」の元号が彫られている。弘化二年とは、1845年だから170年前に建立されたものである。
・白米神社
・天満宮の境内の中にある神社で「白米神社」とご神燈に書かれてある。「はくまい」とは読まないから、
「しらよね」 と読むのだろうが、今年の春に桜を見に行った能登半島にも
「白米千枚田」があったが関係があるのだろうか。わからない。
・龍天に登る秋天深き蒼
・「とうりゅうもん」と読む。中国は黄河の中流に「龍門」という場所があり、急流で有名な場所である。
鯉がその急流の「竜門」を登ると、龍になると伝えられている。「芥川賞は私小説家への登竜門」などと使う。
・「登竜門」の説明板
・本殿に遍(あまね)く秋の日天満宮
・大阪天満宮の本殿である。さすがに立派である。女の子たちがおみくじを引いたのであろう。
見ているのがほほえましい。本殿前では子供連れの親が手を合わせている。何を祈るのだろう。
・天満神宮の水の石板
・御神水いただき秋の小半日
・ガラスで作られた噴水口で近代的だとは思ったが、神社にはふさわしくないとも思った。水そのものはおいしかった。
・秋の日を詰め生まれけりガラス壜
・表門を出たところに「ガラス発祥地」の石碑が建っている。
文政2年1819年に、「渡辺朝吉」が、この地でガラス瓶、板ガラスなどを作ったのを記念して建てたものとしてある。
・抱え飲む御神酒(おみき)や笑姿(ゑびす)に秋日和
・この「えびす」さんはなぜ境内に入れてもらえないのか。
それるにしても「笑姿」で「ゑびす」は当て字もいいところと思うのだが。
・ガラス発祥地だから、一升瓶を抱えているかと思ったら、酒樽とは相当ノンベイな神様なのだろう。
恵比須様は釣竿を持ち大きな鯛を脇に抱えているのだが。
・めおとばし
写真12枚 俳句7句
・10月7~10日の「明石句会」の旅もこれで終わる。
帰りはJR大阪駅から関西空港から空港に向かう。
大阪駅で買って10歩ほど歩いたら「案内所」があり、若いようなそうでないような女の子に
・・「関空に行くには、何番線ですか?」と聞くと「4番線です。」という。
エスカレーターで4番線で待っていると、5分ほどで電車が来た。
幸いにも席が空いているので腰を掛けていると、車内放送で、
「前から1号車で、3号車までは関西空港行き。4号車からは和歌山に行きます。」と放送している。
・・・どうして、あの案内所のお姉ちゃんがそれを教えてくれないんだよ。」と腹が立った。
小さなトランクを押して、2車両移動した。そこから先は先の車両へ移動できない。
切り離す駅まで来てしまった。そこで降りてプラットホームをさらにトランクを引っ張って走った。
肺の四分の一ない人間にはきつかった。
それにしても大阪駅の案内所のお姉ちゃんが、一言、
「1号から3号車までに乗ってください。」と言ってくれればいいのにと、今でも思っている。
それでも、千歳まで予定通り帰れた。めでたし・めでたし・だ。