鴻風俳句教室

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写真と俳句で美を追求しましょう
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屋台撮る花惠の帽子と秋コート

2015年10月28日 17時08分51秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 ・15年10月9日(旅行3日目)明石のホテルを出て「飾磨」という所に利久さんのご案内で行く。

「広辞苑」には「姫路市の区名。古代以来、瀬戸内海の要港」という節目が成されたある。

ここで、8日と9日に「飾磨祭り」がある。この飾磨には昔からの町名があり。

「都倉町」とか「榮町」など幟と 屋台が色分けされている。

 

 ・・月台で見る天文台秋の朝 

・・「プラットホーム」のことを中国語では「月台(ユイタイ)」という。

明石駅の月台から見える天文台でこの上を「子午線」が通っているのだ。 なかなか堂々としたものである。

今度来たときには、天文台と柿本人麻呂神社に行ってみたいと思う。思うがもう来ることも無いであろう。

 

 

・・枯れはじむ柳や明石城櫓

 

 ・・・同じく月台から見える「明石城趾」であり、残る二つの櫓が見える。

 

 ・・小樽出し北前船は北風に乗り 

 ・・・・姫路駅のコンコースに張られていた「北前船・新潟兵庫連携企画展」のポスターだ。北前船に「北海道」が入っていないことに不思議を覚えたのである。

小樽で鯡糟や昆布を摘み、富山まで行きこれらの荷物を下ろし更に南下するのである。小樽よりも更に北の利尻島がを出発地点と言っても良いほどで、

神社の絵馬などに今でもその痕跡が残されている。

 

 

・・・・・ 「飾磨祭り」に使われる「屋台」は大きさ大型が2トン、中型が1。5トンあり、1基のの屋台を24人の下帯姿の男が担ぐのである。

 屋台は九基あるそうだが、拍子木の合図で高く差し上げる「台場練り」は「姫路市指定重要無形民俗文化財」となっている。

屋台一基作るには1億円かかるそうで、心底立派な屋台と思った。

「神輿(お・みこし)」は中に神様であるところのご神体、もしくは「鏡」が入っているが、

この「屋台」には、4人の男衆が「撥」を持ち太鼓を休みなく打ち鳴らしているのである。

最後は「恵美酒宮(えびすのみや)天満神社」に「宮入り」をするのだが、この神社の周りには「屋台蔵」が無いので、聞いたら

それぞれの町に「蔵」を持っているという事であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・屋台撮る花惠の帽子と秋コート

 

 

 

・・利久氏の帽子に秋日飛びつけり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・「飾磨祭りの屋台」写真14枚・俳句5句

 

 

 


秋天に雲置き明石天文台(写真11枚・俳句11句)

2015年10月20日 21時47分01秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 ・10月8日「句写美俳句会場」となった「あかし男女共同参画センター」に着くまでのマンホール3枚である。

じぃじは若いときからマンホールの蓋を撮ることが好きで何処に行っても撮っていたが、先日同じようにマンホールの蓋を撮っている人が本にしていた。

 ・・明石の「明」を図案化した文字をおもしろいと思った。 

 ・・マンホールの蓋の「明」の字秋深む

 

 

 ・・マンホールのカラーの蓋も秋日和

 

 ・・消火栓地下に埋設秋深し

 

 

・「あかし男女共同参画センター」の玄関口に「句写美神戸明石句会」の案内板が出ている。なんだか面映ゆい感じがする。

・・こうした立派な会場をしつらえていただき、これ以上の喜びはない。三々五々に会員が集まってくる。 

・・秋日和「句写美」の名前面映し 

 

 

 

・センターの中の会議室が会場として当てられた。参加予定者は20人であったが、参加者は17人であった。

・・窓からは明石天文科学館と、弘法大師創建の「月照寺」と「柿本神社」の屋根などが見える。

・・・目の下には山陽本線が見える。山陽本線ばかりではなく、神戸線なども走っているのだろうが、それにしても7路線とはすごいと思った。

 ・・七路線走る山陽秋日濃し

 

  

・・秋天に雲置き明石天文台

 

 ・花惠さんという方が、自分の裏山にある栗の木で採った栗で作った、甘露煮である。こんな大きな栗は見た事が無い。

まるで小さな鶏卵ほどある。柔らかく出来ており、すこぶるおいしかった。

・・大粒の栗の甘露煮に驚けり

 

 ・句会が終了しホテルに向かう。ちょうど帰宅する時間なのだろう。駅は混み合っている。

・・駅前には大きな鯛が飾られてある。やはり明石は「たこ」と「たい」の産地なの打ある。

・・帰宅急き混む駅頭や秋深し

 

 

・・駅前の睨み大鯛秋の暮

 

 

 ・薄暗くなってきて、鷺が今夜の塒をもとめて、それぞれの場所を占めている。明石公園である。

・・夜が来ても噴水が丸い輪を描いている。

・・日暮来る白鷺今宵の塒得し

 

・・夜の濠に噴き上ぐ秋の水の白

・明石句会2日目(写真・11枚:俳句・11句)

 


明石魚の棚・・蕉翁も見しかや秋の魚の棚

2015年10月15日 14時33分23秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

・15年10月8日(木)利久・花惠・文子・恵美子・誠治・清月・鴻風の7人がホテルから出て、

俳句会場の「あかし男女共同参画センター(アスピア明石センター)」へ向かう。途中「魚の棚」に案内される。

・この「魚の棚」は明石駅前にありその歴史は明石築城と前後して営業が開始されたと言うので、ざっとだが380年は過ぎている。

この明石の町の線引きをしたのが剣豪宮本武蔵と言われている。

 

 

・蕉翁も見しかや秋の魚の棚

・上の看板を見ると蛸の下には「魚の棚」となっているが、ローマ字では「UONTANA」となっている。

「うおのたな」と読むなら「UONO・TANA]だろうと思うが、「O]が1字足りない。これには立派な理由がある。

「うおのたな」よりも、「うおんたな」と言った方が、活気と威勢がよく、活きの良い魚を売るのにふさわしいと言うことで、

「うおんたな」となったそうです。 

・・明石城築城が1617年(元和3年)と言うことであり、芭蕉が生まれたときにはすでに27年経過している。

「明石夜泊」と題した「蛸壺やはかなき夢を夏の月」「かたつぶり角ふりわけよ須磨明石」と作られたのは元禄4年として1691年であれば、

47歳の時である。ならば、この「魚の棚」も見たかも知れないのである。

 

・魚の棚吹き抜く秋風干蛸買ふ

・「魚の棚」は入り口から出口までどのぐらいの長さであろ。100m程であろうか。

大半は「魚」に関わる店だが、時計店もあれば果物やもあれば、

靴屋もあり、様々なのだが、朝が早いのと木曜日と言うことで魚店の開いているのが少なかった。

店が開いていて呼び込みの声が飛び交っていればさぞ賑やかな商店街であろうと思った。

・・小さな干し蛸が3枚入っているものを買った。千切って口に入れると海の匂いがしないで、みりんの匂いがした。

 

・出汁(だし)うまき明石焼き食ふ秋の昼

1時から始まった句会が5時で終わり。ホテルに戻る時だったので厳密には「昼」では無いが、明るい印象が強かったので「昼」となった。

俳句では印象の強い方に流れるものである。それにしても出汁がおいしかったせいか「明石焼き」がうまかった。

 

 

・魚の駅ある魚の棚秋の朝

・JR明石駅と平行に「魚の棚」はあるが、魚の棚から明石駅に向かって 「魚の駅」がある。

いまは何処に行っても「道の駅」はあるが、そのパクリなのだろうか。

・「魚の棚」の数軒あいている店には、たこ・いか・たちうお・いわし・こはだ・あじ・たい、などが売られていた。

北海道では余り見られない、たちうお・たいに目がとまった。

 

 

・干し蛸と明太魚卵売る出店

 ・「明太魚卵/明太子」は、冬の季語である。他の季語も考えたが、ここの店の売りが「明太子」であってみれば使わないわけにはいかないだろう。

芭蕉さんは「旅で詠んだ俳句には雑(無季)があってもよい」と言っているが、無季よりは季語が当季で無くてもあった方が俳句らしく、じぃじは思うのです。

 

 

・魚の棚抜け秋天へ道標

・「魚の棚」を抜けると秋の青空がまぶしい。俳句会場となる「あかし男女共同参画センター」までは0,4kmとなっているが、出たらすぐであった。 

 

 

・秋深しここ子午線の通る街

 ・「子午線が通る街」としたが、正確には、「魚の棚」を出たこの通りが、「子午線の通る道」であることが、明石地図には記されている。

「子午線」を「子午せん」としてせんべいの名に付けているのをおもしろいと思った。

私は買わなかったが、みなさんはこのお店でたくさんのお買い物をされていた。

 旅行2日目(10月8日)・写真7枚・俳句7句 

 

 


雲海の彼方に秋の富士浮けり(写真9枚・俳句9句)

2015年10月13日 09時56分26秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

・10月7日(水)午後3時20分発のANAで神戸空港に飛んだ。午前中は恵庭市民講座の俳句指導に出てのフライトなので、

精神的に少し慌ただしい感じであった。数年前は、カメラの電池を充電したまま忘れるドジをしたが、今回はそんなことも無く、

ともかく、飛行機に乗ることができた。10日の帰りまで何よりも天候に恵まれたのが一番嬉しかった。

・・北海道からは千歳からは文子さんと、恵美子さん。川崎からは清月さん。葉山からは花惠さん、下田から誠治さん。

残りは神戸地区の方々であった。

・・・なかでも、創刊号からご一緒に歩んできた、豊水、利久、明俊、千廣、江梅、花惠さんも参加してくださった事などがとても嬉しかった。

このほか、途中で退会したが、小梅さんも参加してくださったこともうれしい。全員20人の所3人ほど欠席された事は淋しかった。

 

 

・・雲海の彼方に秋の富士浮けり

 

・・関西に向かうときには日本海側を南下する。佐渡が島を過ぎた頃から彼方に富士山がお椀を伏せたような大きさで見える。

それでも富士山がくっきりと見えるのだから、日本の国はなんと狭いのだろうと思ってしまう。「いから見えるのさ」という人もいるが、

じぃじにはやはり「狭い」とおもわれるのだ。

 中国から帰ってくるときも、日本海の遙か彼方に浮かぶ富士山を見て「無事に帰って来られた」と思ったものであった。

 鯖雲に続く真っ白な鱗雲(うろこぐも)が浮かんでいた。

 

 

・・鯖雲に続き広がる鱗雲

 

・・・飛行機は神戸空港に着くのだが、一度神戸より更に南下して、姫路からUターンして後部空港に着陸する。

このあたりを「播磨平野」というのだろうが、空から下を見ると「溜池」が無数に見ることが出来る。農業用にも工業用にも使用するのだろうが、

「こんなにも溜池が」と思わずにはいられない気持ちであった。

 

・・溜池を渡る秋風須磨明石

 

 

・・・姫路からUターンすると、目の前に「明石海峡大橋」が横たわる。淡路島はこんなに大きかったかという思いを強くする。

すでに5時を過ぎている。千歳~神戸は2時間かかる。秋の夕焼けが町も海も山も金色に染まりだした。

・秋霞明石大橋のあからさま

 ・・・・・「明石港」が見え、その向こうに、「明石城趾」の二つの「櫓(やぐら)」が見える。海峡には波一つない。北海道ならどれほど凪ていても、

波はそれなりにあるが、ここでは池のように波一つ無い。同じ漁師であって瀬戸内の漁師と北の海の漁師とではまるで違うことも思って居た。

 

 

・・秋没日明石城趾の森の池

・・・・・これまでも何回かこの明石大橋の上を飛んだのであろうが、全然記憶が無いのjは、ここまで晴れ渡ったときに、

飛んだことが無いからであろう。橋の上を通る自動車までがはっきりと見えている。もう一度この橋を渡って四国一周の旅行をしてみたいと思っている。

 

・・大橋の真上を飛べり秋の影

 

 ・・・・・大橋の袂をこれほど目近に見た事は無い。力強さというものをつくづくと感じるのである。

 

・・大橋の袂に晩秋明石港

 

 

・・・・・六甲の山並みがうっすらと紅葉している。その山裾を山陽線が海岸線に沿って走っている。

北海道ばかりではなく、本州にもすでに秋が深まっているのだ。

・・薄紅葉六甲山下山陽線

 

 

・・・・・2015年10月7日が暮れて行く。これまでに北の利尻で海に沈む日を見たのは数え切れない。しかし、この海に沈む日を見ると、

涙が出てしまう。この太陽は神戸空港からJR三宮に出るモノレールの窓から映したものである。

・・大橋の袖に隠れし秋没日

10月7日千歳から明石まで 写真9枚 俳句9句

 


地底深く戦車の轟音犬サフラン(犬サフラン‥写真7枚・俳句7句)

2015年10月02日 21時05分35秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

・北海道は犬サフランが咲いている。北海道はと書いたが本州でも咲いているのだろうか。犬サフランのことをコルチカムともいう。

非常に高価なハーブで乾燥させた柱頭を、サフランライスのほか、バエリアやブイヤベースなどに使用するサフランに似ているので、

「犬サフラン」と呼ばれているそうだ。ユリ科の植物で、花言葉は「永遠」と云うそうである。

花が咲く前に、葉が出てその花が全部枯れてしまう。枯れたかと思うと、はっきりした花が咲き出す。

・・花は綺麗だが球根には毒が含まれて居るという。しかし、種子に含まれるアルカロイドのコルヒチンからは、

リウマチやガンの薬を作るという。「毒は薬なり」とはよく云ったものである。

・・・安倍首相は、安保法案を強引に強行採決した。次に持ち込むのが「マイナンバー制度」である。

国民の一人ひとりに12桁の番号を付けるという。国は国民一人一人を管理しようとしているしか思えない。

じぃじにだってきちんと名前が付いている。番号が付くなんて云うのは、囚人以外には日本の歴史には無いだろう。

いやだ。いやだ。番号なんて嫌だ。アメリカだったろうか。番号制を取り入れたが、すぐに廃止したのは。

・・・・中国でも総背番号が搗いている。買い物に行くにも、旅行をするにも、飛行機に乗るにも提示しなければならない。

首から吊して、胸に入れて歩いている。日本もそうなるのだろうか。いやだ、いやだ。

・・・・・犬サフランの花を見ていたら、地底から戦車の轟音の音が聞こえてくる。

恵庭では、朝早くから夜まで大砲の音が地を揺すっている。マイナンバーで管理して兵隊査でもしようとするのだろうか。あ~~~ぁ~~~

 

 

・・日は心友犬サフランの紅透過(べにとうか)

 

 

・・コルキカム咲かす路傍や通学路

 

 

・・毒を秘め犬サフランの美の嬌艶(きょうえん)

 

 

・・国民に番号を撃つ神無月

 

 

・・番号で呼ぶは囚人犬サフラン

 

 

・・地底深く戦車の轟音犬サフラン

 

 

・・九月尽大雨の夜は早く寝む

・犬サフラン(写真7枚・俳句7句)