・チューリップ(tulip)のことを日本語では「広辞苑」では「鬱金香(うこんこう)」である。
「角川大歳時記」でも「鬱金香(うこんこう)」だが、「ホトトギス俳句季題便覧」では「鬱金香(うっこんかう)」となっている。
発音は「鬱」を「う」と読んでも「うつ」と読んでもさほど変わりはないと思うが、
漢字では日本では「鬱金香」と書くのに対して、漢語(中国語)では「郁金香(yu・jin・xiang)と書く。
・・なぜ「郁(yu)」を「鬱(うつ)」としたのかはわからないが、じぃじには非常におもしろいと思うのである。
中国の漢字をそのまま日本の花の名としたのは、「向日葵(ひまわり)」「牡丹(ぼたん)」「芍薬(芍薬)」「百合(ゆり)など
いくらでもある。
・・丘陵の残雪が消え影正座
・・日を恋ふるチューリップハット縞模様
・・日をためて燃え立たす紅チューリップ
・・牡丹に見まがふ花の郁金香(ユイ・ジン・シャン)
・・ほったりと香気ただよふチューリップ
・・深き襞集め炎のチューリップ
・・チューリップ原種は小人の家ならむ