今日は、農暦の7月15日。
台湾では ” 中元節 ” の日で、どこの 家庭/店/会社/寺 でも、
習慣に従って ” 拝拝 - パイパイ ” という儀式をやる。
昨日のダイアリーで、
「 拝拝について説明する。 」 って約束してあったから、
今日は ” 食いもの ” の話はちょっと休んで、
台湾の ” 中元節 ” の由来について大筋を説明する。
今回はものすご~く 堅い内容なんで、
ついてくるのが大変だと思うが、がんばって最後まで読んでくれ!
台湾で、いっとうポピュラーな宗教は
” 道教 ” だと思うが、
その ” 道教 ” での、神様関係の組織図は、どえらく複雑だ。
元々の民間信仰に、その時代、時代に応じて、
- 人気ある神様が加わったり - 人気なくなって忘れられたり -
- 偉くなったり - 担当業務が変わったり - して、
オレなんかには、何がなんだかわからない状態に なっている。
日本の中華街にもある
” 関帝廟 ( クヮンティーミャオ ) ” に祀られている
” 関羽 ” なんかは、元々人間だったのが、
死んでから 数百年位たった時に、初めて
” 武神 ” の端っこの方に 登録されたんだが、その後
” 三国演義 ” が流行った 清の時代には
とんとん拍子に、神様ランキングの中でえらい出世をした。
今じゃあスーパースターとして、
” ピン ” で ” 廟 ” に祀られるまでになっているし、
いつの間にか担当業務も、
戦争 から 金儲け ( 発財 ) に変わっちまっている。
そんな 道教の神さま世界の 栄枯盛衰の中で、
一応いつも トップ3と考えられて 安定しているのが、
” 三清 ( サンチン ) ” といわれている、
” 元始天尊 ” 、 ” 霊寶天尊 ” 、 ” 道徳天尊 ” だ。
” 道教 ” では、この ” 三清 ” の下に
色々の神さまがいて 色々の仕事をやっているんだが、
” 世界の統括管理 ” の仕事をしているのは、
” 三官 ” - ” 天官 ” 、 ” 地官 ” 、 ” 水官 ” の三人で、
竜王の孫なんだそうだ。
この ” 三官 ” の誕生日は、それぞれ
1月15日、7月15日、10月15日なんだが、
その中の ” 地官 ” っていう神様は、
元々 担当業務が ” 赦罪 ” なもんで、
自分の誕生月の7月になると、ひと月の間は
( 人間のメイワクなんかかえりみずに )
” 死後の世界 ” の門を開いちまうんだナ。
そうするってーと、
ちゃんと祖先として 祭られているような霊は、
まぁおとなし~くしてるんだが、
あっちこっちを ウロウロしているような
” ウロウロ霊 ( 好兄弟、ハオションティー ) ” は、
開いた門からでてきちまって、人間の世界を、
7月ヒト月の間ウロウロしまわる
- っていう さわぎになる。
そして、そういう
” ウロウロ霊 ” に、色々と困った目に合わされたくない人は、
” 地官 ” の誕生日である 農暦7月15日に、
供物をささげて
” 拝拝 ( パイパイ ) ” っておがんで、
一生懸命勘弁してもらおうとする
- っていう ワケだ。
これが
” 農暦中元節 ” に ” 拝拝 ” をする由来なんだナ。
みんな、わかった?
実際台湾ではこの
” 農暦7月 ” を
” ウロウロ霊 = 好兄弟 = 鬼 ” が、
そこら辺中を 徘徊している月だって言うんで
” 鬼月 ( クゥエイユエ )” って呼んで、
この期間は色々な行動を禁忌 ( タブー ) としてやらないように注意している。
例えば、
(1)結婚はしない
(2)引越しはしない
(3)不動産、自動車などの大きな買い物をしない
(4)水のそばに寄らない
なんていうことだ。
ところで何故、この日を ” 中元節 ” って言うかというと、
この ” 地官 ” という神様の別名が
” 中元公 ” って言うからなんだナ。
日本でもよく ” お中元 ” って言うが、
日本の風習はこれより ずっと新しく始まったもので、
明治30年ごろ ” 中元節 ” の季節に、
年長者にそうめんを送ったのが ことのはじめらしい。
まぁ台湾の中元節とは、何の関係もないネ。
今回、 ”由来 ” の部分がスゴクなが~くなったせいで、
実際の ”拝拝 ” のやり方とかが書けなくなっちまった。
仕様がないから、明日のネタも ” 拝拝 ” だ!
今日は、相変わらずのよんどころない事情と 月曜なので練習をやりませんでした。
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