魔法少女まどかを独占しようとする焔物語。

理解しようとして、何度も何度も見ていました。
細かいことは良いんです。
要は、大きな部分が知りたい。制作側が何を伝えたいのか?
だから俺は脚本を知りたくて、演出は後回しって感じで見てました。

自分なりに見ていたところなど・・・

この世にいないはずの、さやかやベベ、ほかにもまどかの周りにいるまどかの家族や先生などの魂だけを狭い焔の世界に閉じ込めてしまっている。
街が、おかしいことに気が付き、杏子に相談する焔。
そして自身だけで調べようとする。
まどかの周りの主要メンバー以外は、あまりにいい加減な顔かたちなのは焔の興味がないから。
杏子が記憶に食い違いが出てることに気が付く。それはおとなしい焔ではなく、強い焔のこと。焔の世界に取り込まれながらも自身の精神が機能してるってことか?
「私は出口を知っている。間違いないここは魔女の結界だ」「ここは偽物の町、誰かが夢に見た願望の世界」でもそれが自分の結界だと気が付いてない。
「魔法少女は戦い続けなければならない。それが奇跡を願った対価、そんなわたしたちだからこそ、あの子は身を挺して救おうとしてくれた」「こんな茶番劇、まどかの行動を犠牲にしているだけよ。許せない」
もうここまでくると焔の存在、行動すべてが「まどか」中心です。

まどかが「私だけが誰にも会えなくなるほど、遠くに行っちゃうなんてことありえないよ」
円環の理になる結論を出したまどかを止めればよかったと知ってしまう焔。
そして「誰かが用意してくれた偽物のまどか」だと気が付くも「あえて会話ができただけで充分」と納得して、「やり残したことがあるから行くわ」と、まどかを置いていく。
この世界は、魔法少女のソウルジェムが濁りきって、本来なら魔女になるところで円環の理に導かれるところを、その寸前で外部と遮断したらどうなるのか?という実験をQべぇが行い、結果としてQべぇが介在して中の人が望んだ外部の他の人の魂を呼び寄せ、閉じ込めて内部の世界を形成するということが分かった。
その上で、円環の理が焔に接触しようとすれば、焔の結界の中に具現化するしかなくなり、魔法少女消滅の原理を特定できる。
そして、「まどか」焔の中にいるのに、まどかが行動しないのは、Qべぇが焔の記憶を操るときに、まどかも一緒に操ってしまったために、まどかが行動を起こさなくなってしまった。
焔が魔法少女になったのは「まどかのため」。だから円環の理であるまどかの正体を暴かれるくらいなら、まどかの助けを求めず、一緒にいるξ( *゜∀゜)ξや杏子に裁いてもらうとまで言える「まどかを想う」焔の決意。
ここですべてに絶望して魔女になる焔。
それを見ているまどかや他の魔法少女。
そこでQべぇが、まどかに「君にだったら、なんとかできる」とそそのかす。
これがQべぇの円環の理であるまどかの観測方法。
そして記憶の無くなったまどかに、円環の理によって近くにいた、さやかやベベが、まどかに記憶を届けることになっていた。
また、魔女になってしまった焔を迎えに行くのに本来は、まどかだけなのが、さやかやベベを含めて結局3人になったこと。
迎えに来て連れていくのには、焔の精神が閉じ込められているソウルジェムの中からの破壊。
破壊を望まず、中で死ぬことを伝える焔を、さやかは一人で背負いこむなと諭す。
杏子は、さやかが実は死んでいることを悟るが、さやかはそんなに悪いものじゃないと杏子に。

焔を一人にしないと話すまどか、まどかと一緒にいられるなら・・・ と願う焔。
そして焔のソウルジェムからみんなの魂が解放され、さやかやベベは、まどかの元へ。
そして円環の理として焔を迎えに来た、まどか・・・

そのままいけばいいのに、まどかを捕まえる焔。
それって、まどかに対する焔の独占欲?
その先にあったのは焔の宇宙の書き換え。
そして焔のソウルジェムを濁らせていたのは「希望よりも熱く、絶望よりも深い物」・・・ まどかへの愛だった。
それはまどかへの想いが強すぎて神というべき「まどか」を落とし込んでしまった存在として自分を悪魔と認識している。
また、焔はまどかの人間としての記憶を、もぎ取ってしまったのでさやかたちの帰る場所が無くなった。
さやかは焔によって記憶を書き換えられていく途中であり、自分が本当は死んでいて、円環の理に吸収されてしまっていたことも忘れて、単に人間としての日常を過ごすようになってしまっているということ。

まどかが転入してきた際のリボンは黄色で、焔のしているリボンはまどかからもらった赤色。これは円環の理としてのまどかが、焔に切り取られた仮の姿だから。
ちなみにこのまどかは、さっきさやかが言っていた「人間としての記憶」の部分。
焔に校内を案内されてる時にまどかが「私には違う姿、違う役目があったはず・・・」と、思い出す。それを阻止しようとする焔。「大丈夫、あなたは間違いなく本当のあなたのままよ」

「欲望と秩序」どちらが大事?欲望でまどかを切り取った焔と、秩序を重んじるまどか。それに対して「いずれはあなたは私の敵になるかも」「でも、かまわない、あなたが幸せになる世界を望むから」と、話す焔。

結局のところ、テレビと同じで、どこまで行っても
魔法少女まどかマギカ というより ほむら劇場 の方があってる。
そして、こうやってある程度を把握しながら見るとなかなか楽しい作品です。
だから1回だけじゃなくて、何回も見ないとよくわからない。理解できない。
この作品は、子供向けではなく、「理解しようとする大人」向けですね。
そんな感想でした。
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