会社を悩ます問題社員の対応

会社を悩ます問題社員の対応,訴訟リスクを回避する労務管理

配転を命じた組合員から,組合活動ゆえの左遷であるとの抗議がありました。不当労働行為に該当しますか

2016年06月06日 | 労務管理

ある組合員に配転を命じたところ,その組合員が組合活動ゆえの左遷であるとの抗議がありました。この配転命令は不当労働行為に該当するのでしょうか?


 貴社がどのような意図をもって配転を命じたかによります。

 ここでは,不当労働行為の要件(FAQ568 )のうち使用者が不当労働行為意思をもって配転命令をしたかどうかが問題になります。

 基本の定式は,組合活動家であるが故に配転や解雇 等しようとの意欲を使用者がもち,かつそれを実現したと推認できるかどうかにあると言われています。

 具体的には,外部に現れた事情(使用者の労働組合に対する日頃の態度,通常の人事のパターンとの相違点,組合加入・組合活動等との時期的符号など)から推認していくことになります。

 裁判例の中には,業務上の必要性と組合活動への嫌悪とが競合的に存在する場合には,反組合活動の意思が業務上の必要性よりも優越していることを要するとしているものもあります。


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弁護士法人四谷麹町法律事務所

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