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※毎週土曜更新を目標にしています。

沖縄旅行(3日目)普天間

2010年09月11日 02時41分48秒 | 
昨日は米軍普天間基地のある宜野湾市へ。
8時前に那覇バスターミナルから、
まず沖縄国際大学に向かうバスに乗り込む。

名護は知っていたのだが、
宜野湾市も12日投票の市議選なんだな。
(参考:沖縄タイムス | 5市議選きょう告示 名護の与野党数焦点 宜野湾は市長選にらむ
選挙カーが回っていた。
節を付けて名前を連呼する候補者なんかもいて、面白い。
基地のことを語らない候補者が多い印象。

【選挙ポスター】


沖縄国際大学は、数年前、米軍のヘリが墜落したところ。
死者は出なかったそうだが、
その際の米軍の秘密主義、
大学の敷地を一時的に占領した対応が非難を浴びていた覚えがある。

今はモニュメントと、その時一部焼けた木が残っている。
校舎は建て直されているようだ。

【ヘリ墜落事故のモニュメント】


説明文を見たのだが、
「基地があること」そのものへの批判は抑えられており、
大学関係者や警察などを締め出した米軍のやり方が
「大学の自治に反する」ことを非難する調子がメインだ、と感じた。

バスで宜野湾市役所へ。
市としての広報のような、「撤去せよ」という明示的に強い声は感じ取れず。
ロビーに「あなたのメッセージ募集」ということで展示があり、
来た人がメッセージを付箋に書いて貼付できるようになっていた。

【メッセージ募集】


このメッセージに一通り目を通したのだが、
住所が書かれているものは東京など、県外の人が多いように見受けられた。
トータルでも半々程度なのでは、という感覚。
宜野湾の市民の声は、あまり発せられていないように思う。
この掲示にしても、「騒音反対」の趣旨であると思うのだが、
それに対して「安保反対」といったメッセージが残されていたりする。
うーん、つながっているとは思うが、ずれていないか?

統計資料などを見て、普天間基地の周りを少し歩いたりする。

【米軍普天間基地】






市域の4分の1の面積を占めるという、広大なエリア。
疲れたので途中でバスに乗り、那覇のホテルに戻った。

米軍機は時々離発着していたようだが、
あまり騒音は気にならなかった。
もっとも選挙期間中であり、
候補者や有権者を刺激したくない、という意図があって
訓練を抑えているのかも知れない。


バスで入って半日程度、
空気を吸い、いろいろ見聞きしただけなのだが、
普天間移設について、明示的に発せられている「絶対撤去」の声は
あまり大きくないのでは、と感じた。
それはモニュメントの説明のトーンであったり、
宜野湾市役所の様子などを見たところから。

シャッターが下りたままの商店など、
街として衰退している部分もあり、
ここで米軍という産業がなくなった場合にどうなるのか、といった
迷いもあるのでは、と想像する。
また、外部の人間にとっては他人事なので怒っていられるが、
内部では基地がある状態が日常であり、
その日常に常時怒っている訳にはいかない、というのもあるだろう。

ただ、あくまでも「明示的に発せられていない」のであって、
沈黙を「OKだ」と判断するのは都合の良い曲解であり、誤りだろう。
顕在化していないということは、
その分根深く、圧力が高まっている可能性がある、とも言える。
ヘリの墜落事故のように、よりシビアな問題が起これば
潜在的な怒りに火が付くことはあると思う。
例えば、「普天間移設」が結局反故にされれば、
「馬鹿にしているのか」と抗議の声が噴出する可能性はあるだろう。

ただ、県外から来た連中の中には、
その声を利用している面があるのではないか?
住民にとっては「騒音」や「生命の危機」への反発・怒りであるのに、
それを己の信条を裏打ちするもの、一つの「手段」として扱う者がいるのでは?

地道に、
「騒音」「安全」「生活」といった具体的な問題から遊離することなく、
教条主義に陥らず、抽象化をせず、
基地の問題点を語り、解決していくべきだろう。
外部から来た人間とは異なり、住んでいる側は撤去後も生活しなければならない訳で。
それを無視した「撤去さえすれば良い」は正しくないし、
結局受け容れられないと思う。
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