久々に
ドッシリした、読み応えのある本でした。
サンデーサイレンスという稀代の名種牡馬が、日本競売界にもたらした功と罪
血統評論家の著者が的確に論じ、今後への展望をもしっかりと記述しています。
競馬ファンになって20年以上になりますが
たしかに、サンデーサイレンスの出現前と後で、日本競馬界は大きく変わりました。
それは、大レースにどの馬が勝っただとか、そういうレベルの話ではなく
一頭のサラブレッドの生産から、競走馬を引退した後に起こる競争
そして、気がついたときに起きていた日本競馬全体の有り様まで含めた
トータル的な意味での「競馬界」が変わったということです。
競馬ファンにしか喜ばれない
ある意味、超マニアックな本ではありますが
競馬界を愛する人は、ぜひ読んだ方が良い本だと思います。
きっと、ますます競馬への興味が深まるのではないかと。
自分が競馬ファンだから、評価が甘くなるということではなく
この本は、半兵衛がこれまで読んだ本
とりわけ、スポーツノンフィクションのジャンルの中では
最高級の質を持つ良書でした。
血のジレンマ~サンデーサイレンスの憂鬱
読書期間:4月23日~5月1日
評価:4.6点(5点満点)