遂に来た。
甲子園球場。
開門直後の朝7時過ぎに到着。
でも、良く見ると一塁側は凄い人だが、三塁側はそんなに人はいない。
ここでも、全国の駒苫人気を感じる。
我が家は予定通り、一塁側アルプススタンドへ。
初めて見る、甲子園のグラウンド。
「大きぃな~」
津軽海峡ダービー、青森山田戦。試合開始。
駒苫は奇襲作戦。注目のエース田中を先発から外し、絶好調と報道されている左腕岡田が先発。
だが、2回持たず。2番手も青森山田打線を抑えることができず、3回には田中が登場。
4回表終了時、1-7のスコア。
「ありゃー・・・」
思わぬ展開。でも、不思議と「もうダメだ、負ける」とは思わなかった。
その後、追い上げる駒苫。5回終了時までになんとか3点差まで。そう願って応援するが、2-7。ちょっと厳しい。
ただの氷袋。でも、焼けた体に当てるととても気持ち良い。
溶けたら飲む。また当てる。その繰り返し。
後半戦開始。
6回以降、ジワジワと追い上げる駒苫。
遂に8回、8-8の同点に。6点差を追いついた。
アルプススタンドも大いに盛り上がる。自分も嫁と共に喜ぶ。
が、9回表。
あろうことか、失点してしまう。ピンチをしのげない、このチーム。せっかく追いついたのに・・・
9回裏、最後の攻撃。
いつもは得点圏で演奏される駒苫のオリジナルマーチ「チャンス」。
先頭バッターからこのマーチで応援。
先頭バッターが一塁ゴロでアウト。ここで、この試合初めて考えた。
「負けるかも・・・」
が、次の打者。中沢。
3球目、フワッと上がった打球。良い角度。
「入れぇ~」
「行けぇ~、行けぇ~」
興奮していたのか、打球に向かって持っている「うちわ」でライトスタンドに向かう風を送る嫁。
「入ったぁ~」
「やったぁ~」
9-9の同点に追いつく。これで最悪延長になる。負けないだろう。そう思った。
2アウト後、エース田中が自らのヒットで出塁。
6番バッター、三谷。
「打ちそうだ」
そんな雰囲気だった。
「チャンス」に合わせて絶叫。
「今だ!チャンス!!ホームラン忠央ぉ~」
4球目。
「カキーン!!!」
低い弾道が左中間に。
「入れっ!!」
フェンス直撃の当たり。ふと、ダイヤモンドに目をやる。
エース田中が一生懸命走っている。
「走れぇ~」
相手の中継プレーも素晴らしい。
ホームクロスプレー。
「セーフ!!」
「ヤッター、勝ったー」
「やった、やったー」
アルプススタンドは総立ち。凄い空間。
各大会で何回かある、ミラクルの試合。
そんな試合のひとつを生で見ることができた。こんな幸せはない。
アルプススタンドの興奮は冷めない。久々の興奮、絶叫、感動。
「来て良かった・・・」
8月15日。今日は終戦記念日。
球場で黙とうを捧げ、甲子園を後にした。
一生忘れられない、思い出になった。
本当に幸せだった。