樹種の違うザフスツール三脚完成

2022-04-27 | 椅子
 
座面左から
ミズナラ、オニグルミ、ホウ

脚は旋盤にて紡錘形に加工後、銑による削り出し仕上げ
真ん中はオニグルミ材、両脇はタモ材

ミズナラは丸い大きいドングリがなり、熊が冬眠するために大事な秋の実りです。
秋になると木登り上手なツキノワグマが登り、枝を折り、引き寄せながら食べるため、折れた枝に付いていた葉は落葉せずそのまま樹上高く冬を越し、春今の時期まで目立ちます。
これを熊棚(くまだな)といい森を散策する時に興味深く見ることができます。
工房周りにもミズナラ、コナラの木が自生していて、大抵熊棚のあるナラの木には根元から熊が登った爪跡も観察できます。
鋭い爪痕はぞっとします。

材料としてはとても硬く、刃物で仕上げた跡は艶つやです。
放射状組織という、年輪と直行した組織を持ち、キラキラと輝くように光りとてもきれいです。
本柾目(完全に柾目、年輪に直行した製材)では放射状組織が虎の模様のように出て虎斑と呼ばれ素晴らしい杢目のひとつです。

木工を習い、初めて作ったロッキングチェアはミズナラでした。乾いた材を削っている時の匂いはおいしそうで大好きな香りです。
ナラの木を加工しているといつもその頃のことが思い出されます。
32年前かぁ、楽しかったなぁ。
今も楽しいけど。

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栗の木製材

2022-04-21 | 椅子

山仕事をしている友人から岩岳スキー場の近くで杉を伐採している中に良さそうな栗があるけど見に来ない?
というお誘いを受けて見に行ったところ、すらっと真っ直ぐで5m強、枝無し、年輪も詰んでいておとなしそうな栗の樹でした。
末口36cm、2.7m2本にしてもらって譲っていただきました。
早速軽トラに積んでもらいそのまま製材所へ。
2.1寸厚に挽いてもらいました。
元口45cmほどあり大人用のザフスツールにも十分なサイズの材料。
持ち帰り早速皮をむき明日には桟積みします。
2〜3年天然乾燥し使っていこうと思います。
良い作品に生まれ変われるよう時間をかけます。
楽しみ楽しみ
信州は木材資源が身近なのがありがたいです。
日本の山間地では使おうと思えば使える宝が山ほどあります。
「山には山ほど」
これを使うことができるのも山仕事に携わっている方達や
丸太2本でも、はいよっと製材してくれる、気持ちの良い人達の流れがあってこそです。
とてもありがたく思います。

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お花見

2022-04-13 | 日記

サンもお花見?


大町の家の周りはまだなのですが、ちょっと足をのばしてフライングでお花見してきました。


ちゃんと春は来るんだな〜

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カウンター用のハイザフスツール試作

2022-04-05 | 椅子

ザフスツールの座り心地で座面はひと回り小さめ、
それぞれ75.83.100cmの高めのカウンターにというご依頼があり、まずは設計し試作しました。

既存のそのままで座面を高くするだけでは四方転びの脚が開き過ぎてしまったり、小さい座面にした時の安定感や全体のバランス、足掛けの高さ等を体感するため、試作が必要です。

座面の座り心地と脚の開き、安定感は良好でした。
足掛けの高さは長く楽に座るためには影響が大きいので、使う人の身体に合わせて設定する事が必要だと分かりました。
可能なら高さぴったりに設定した足置きの台があるのが一番です。

座面高が55cm以上になる場合は強度を保つため、四本の脚をつなげる貫が必要です。

この椅子を元に制作し、お客様の希望にお応えしお届けします。

座面 クリ材 丸鑿叩き仕上げ
脚 キハダ材 銑による削り出し仕上げ
座面巾380mm
オイルフィニッシュクリア仕上げ


まだ雪は残っています。
今日は春の陽射しが眩しく、昼過ぎにはクロッカスと福寿草が咲いてくれました。
春だうれしい〜

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