住友金属の溶鉱炉から取り出す“スラグ”の灯に巡り会えた。先日、早朝4:00過ぎに空を赤く染めてるのを見て思い立った…義兄からほぼ3時間毎と聞いていたが、今時期は何時に空を染めるのか見当がつかなかったのである。
気合を入れて3:20amから万全の準備で待機した結果、3:55am、2分余りのショーを見ることが出来た。これに会わせるかのように雑賀崎、田の浦そして和歌浦漁港から一斉に漁船が出漁した。
このところ妙な天候が続く。濃い靄が出たり、雷雨になったりだ。この日も4:30amまでは通常の“あけぼの”だったが、雲なのか靄の塊のようなものが現われ、それが日の出前に赤く染まって怪しげな朝焼けとなった。
季節は“万物盈満すれば 草木枝葉しげる”二十四節気の「小満」(しょうまん)となり、その初候「蚕起食桑」(かいこおこってくわをくらう)蚕が音をたてて桑の葉を食べる…と、云われる時節である。
そして、今時期の日の出位置は名草山正面の位置に立てば、遙か左の県立医大方向からとなる。従って、名草山山頂付近に朝日を入れるには片男波海岸の堤防端近くがちょうど好い…つまり南端へ移動である。同時にその形も随分変化する。
「ハマボッス」 浜払子 サクラソウ科、越年草
払子(ほっす)は僧が説法時に威儀を正すための房に柄をつけたような法具…
「ハマエンドウ」 浜豌豆 マメ科、多年草
浜では最も広い面積を占有し多くの花を付ける。
そこは以前、和歌川の河口を浚渫した際の土砂置き場で、現在は埋立地のように草木が生えた。云わば自然回復実験のような場所で、貝殻だけが目立った土砂だけの小山が、海辺の植物など様々な花の咲き誇る草叢となったのである。
ここへ来るまでには片男波公園の立派な石庭などがあり、職員が常駐で管理してるのだが全く魅力はない。この草地の方が遙かに楽しめるのである。昨年まではここでヒバリが営巣してたのであろう、日の出前から大きな鳴き声が響いていた…
「コバンソウ」 小判草 イネ科、一年草
「ハマヒルガオ」 浜昼顔 ヒルガオ科、多年草
“ハマエンドウ”に次ぐ面積占有率である。陽が充分当たらないと開かない。
「ハマダイコン」 浜大根 アブラナ科、多年草
「ハマウド」 浜独活 セリ科、多年草 別称 オニウド
ここではもっとも大きな植物である。枯れた茎も何時までも残る…
「コウボウシバ」 弘法芝 カヤツリグサ科、多年草
これも相当の繁殖力である。
「コマツヨイグサ」 小待宵草 アカバナ科、多年草 帰化植物
繁殖力旺盛である。“ナルトサワギク”は禁じられてるが、これも移動しない…
http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/index.html (特定外来生物)
「シロバナマンテマ」 白花まんてま ナデシコ科、越年草
江戸時代末期に鑑賞用として日本に入ったと云われる帰化植物。