荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

インテリアの巻。

2013年10月18日 | 華麗な生活に極めたシンプルを
輸入インテリア業界に足を踏み入れて早19年。

基本的に、北欧中心のヨーロッパ家具を、小売りではなく物件ごとにロットで卸す仕事をして来ました。

何社も渡り歩きましたが、取り扱うメーカーはおおむね同じ、お客さんも業者さんも変わらず、って事で非常にやり易い履歴であります。

さて、そんな仕事生活だったので、【椅子】というものに異様に反応してしまうのです。

扱っているカテゴリーがカテゴリーだけに、北欧家具の椅子には過剰に反応しますな。

結婚し、マンションを購入した際は、一気にインテリア北欧計画を進めました。

選んだ椅子は、木製椅子として、この世でもっとも有名なデンマーク・カールハンセン&サン社のCH24、すなわち【Yチェア】。

テーブルは伸張式で、やはりデンマークのブローダーネ・アンダーセン社のもの。

2人掛ソファは、今や会社自体がなくなったクヴィスト社のJ148。

ちなみに現在では、J148はフレデリシア社に生産が移っております。

照明はルイス・ポールセン社のPH5。電話機はB&O社のBeoCom2500。

とまぁ、イルムスあたりの商品展示となんら変わらない構成でありました。

当時の画像っす。



その後、離婚して1回の引越しを経て、現在のマンションに移って来ます。

断捨離を決行していたところに3・11の衝撃が更に重なり、完全に捨て神が憑依した変態になってしまいました。

J148とBeoCom2500は売却。

他にも柳宗理のバタフライスツールや川崎和男によるナナオのテレビEIZO FORIS、菅沢光政のヘロンチェア、深澤直人の±0の液晶テレビといったデザイン家具・家電も所持しておったのですが、これも売却や処分をしました。

捨て神憑きの変態といえど、これだけ家具・家電の売却や処分が続きますと、家具が欲しくなって来るんですな。とくに椅子。

もちろん、ひとつ購入したらふたつ捨てる、という兵法の極意は忘れておりません。

2脚あるYチェアの1脚を売却する事は既に決定済み。

問題は、なにを購入するか・・・。

深澤直人のHIROSHIMAもいいなぁ、とか、イームズのシェルチェアのプライウッドバージョンもいいなぁ、とか、いろいろ思いを馳せるのは、とても楽しい。

ですが、ここはもっとも欲しかった椅子を購入する事に決めました。

それは、【バレットチェア】。先に挙げましたYチェアと同じデザイナーであるハンス・J・ウェグナーの作品です。

背の笠木にあたるところがハンガー状になっておりますので、ジャケットを、また、座を跳ね上げますと、パンツをそれぞれ掛ける事が出来ます。

座の下には小物入れがあり、ネクタイや時計、財布等を収納する事が出来る、といった召使いの椅子、すなわち【バレットチェア】。

どーん!!!



さて、気になるお値段は、メープル(かえで)材で\931,350也(税込)・・・。

きゅっきゅっきゅっきゅうじゅうさんまんだぁ!?









本物ならね。

こいつはリプロダクト品なので、その1/20強のお値段でした。

いちおうプロでありながら、リプロダクト品に手を出した僕・・・。

このジレンマに苛まれながら生きるのか・・・。


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