ばーばのケベック日記

ケベック在住、ばーばの気まぐれ日記、日常に関する雑文が主です。

un homme idéal

2015年08月09日 | 映画、ビデオ

「un homme idéal - 理想の男 」を観て来た。

引越し屋でアルバイトしながら名声を夢見る作家志望の若者。だが出版社からはいつも冷たいお返事。ある日、孤独死した無縁老人のアパートの遺品整理作業中、彼の残したアルジェリア戦争日記を見つけ感動。それを自分の小説として出版社に送り一躍文学界の寵児となる。富と名声ばかりか、かつて仕事中、ある文学講演会で垣間見た憧れの高値の花の女性とも恋仲になる。

だが3年経っても2作目を上梓しない若者に痺れをきらす出版社。彼の盗作の秘密を知っている男の出現、若者を疑い始めた恋人の友達、、、若者は追い詰められ、ついには殺人へと、、、

夫は、昨日観たトムクルーズ主演新作映画「ミッションインポッシブル」よりも面白くヒッチコックのサスペンスを思い出したとのこと。私はアランドロンの「太陽がいっぱい」を思い出した。設定は違うが、映画が醸し出す緊張感が似ている。結末も同じかとおもったら意外な展開で、ほっとするような、あっけにとられるような、、、この若者は、彼が盗作した無縁孤独老人のような最後を迎えるだろうことを示唆して終わる。

何故映画のタイトルが理想の男なのかよくわからなかった。むしろ盗作につけた本の題名「sable noir - 黒い砂」のほうがぴったしくると思った。

この役者さん、映画「イヴ サンローラン」を演じた人ですが、どの世界でもそうですが、次々と才能ある新人が登場し、新陳代謝というか、あっというまに年月がたちますね。いつまでも新人デビューの役者のイメージをもってた俳優さん達がいつのまにか50代とかになってたりして、年月って過ぎるんだなって実感しますね。

夫は良かった面白かったとの感想ですが、私は、もちろん楽しんだけれどそんなんでもなかった。夫が言った、「フランスに較べたらケベックは貧乏だな、あんな世界は存在しようにも存在しえない」というコメントのほうが面白かった。若者の生活背景が時に東京の雰囲気とダブって見えた。

以下YOU TUBE

 https://www.youtube.com/watch?v=YrWxCFktVVc


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