懇意にしているギャラリーから、私の母へ絵の出品依頼があった。本人は、もう100歳だから出さないという。無理も言えないの
で私が急遽何か出すことにした。何かって? 絵は今無理なので、時たま撮っている写真を使って趣味としての楽しいものを作ろう
と考えた。結構弾んだ気持ちで、そうだ、写真日記にしよう!と決めた。8月になり、搬入の日が近づいてくる。すると、気楽な
気分は吹っ飛び、自分の表現の世界の中心に引っ張り込まれた。結構面倒、パネルのグレー色は2度塗り、写真の選択、写真の配
置、コメントの言葉選び、ああ、結局はだめなんだ。何をやっても仕事に結びついてしまう。趣味は遠いなぁ。自分のなかにある
見栄はどこまでも付いて回るとつくづく思う。この写真日記、第一番に母が見た。かずこちゃん、写真でも食べていけるねえ、と
親バカに口走って、じっと眺めている。しばらくして桜かしら?と聞いた。「違う、ネム」語気荒く言った。
🌠 この写真日記の展示は、Pocket美術函モトコー(元町高架下) 『展覧会の宝箱展』 8/18 (火)ー8/30(日))12-19時
フォト 2019 撮影場所 神戸市 北区