katsuまるはだかぁ 芸術家への道

モザイクアート一直線のkatsuの日記

久し振りにノアさんからの依頼作品

2019-11-27 06:35:17 | モザイク作家
今日はお教室がキャンセルになり、それなら・・・といよいよノアさんの作品も終わらないと・・・となる。先日の夜も数粒張って見たんだけれど、正直気持ちが重くなる。まぁ当然と言えば当然だが、そもそも受けた内容が守り神のような2匹のドラゴン・・・そんな内容。

この言葉で広げて作って行くのだけれど、言葉のままなら、はい2匹のドラゴン・・・って大きめに作ればとっくに終わっているのね。それは単にデザインを頼まれたって認識になるから。勿論、それも難しい事ではあるけれど、ドラゴンだけに集中する事になる。けれど、それを元に想像し

膨らませた作品を依頼したとしたら?それは俺のデザイン力では無く想像力を買って貰った事になる。意味が若干変わって来る。そうなると、何故2匹なのか?と考える・・・2匹が守る・・・すぐに浮かぶのは両親。それが柱となり・・・スペイン好きだから・・・スペインをまず調べよう。

となり、以前イタリアに行った時に紋章なるものを見たので、きっと同じようにあるのでは無いか?と思ったのね。日本では家紋で名前がメインだけれど、言い方は悪いがあれも大事、これも大事とデザインにしたら増える事はあっても無くす事は難しく、スペインの紋章はつい最近落ち着いた・・・って感じらしいのね。話は戻って、それを見ると2本の柱があって・・・あっこれじゃん。スペイン好きには・・・。

だから柱をドラゴンに変えて、スペイン語の誓いの言葉を教えて貰って、付け加えたり削ったり・・・その時に、出来れば多くの人では無くて、少ない割合で、あっ・・・と気が付かれる感じにしたかったのね。これってスペインの紋章に似ているね・・・って。

そんな事をあれこれやっていると、もはやドラゴンよりも違うもののスペースの方が大きくなるのね。ん・・・そもそもこのスペースの中に、2匹のドラゴンを入れ込む事の方が窮屈なのね。むしろ1mくらいの中に入れるなら素直に作ったかも知れないけれど、先日も入れたけれど、ゾウを小さく描くって言うのは、迫力を奪われるので可愛い方向のデザインの方が向いている的な。ただ守り神・・・それは違うでしょ?格式とか必要。

そうなると、あれこれ必要って事で、それは趣旨も一緒になったのね・・・紋章と。その時にここまでに至るまで何々家、何々家と言った、それぞれ関わった家柄みたいな家紋が何個も合体しているらしく、それでスペインは形成された・・・そんな感じだとしたら?ならノアの一生みたいな

話って事でしょ?つまり2匹の守り神・・・両親の元をこうして離れてご結婚なされ、そしてどうなった?・・・そんな感じ。仮にこれがご結婚時に頼まれたなら、こうにはならなかったし、何年記念だったらまた違っていただろうね。しかし、お教室を転勤の為に去る・・・って事があっての

依頼となると、ご両親では無いが、先生として見送る・・・って気持ちは感覚的には似ている気がしたし、いずれにせよ、そうした環境の変化だったり、こんな事があった、あんな事があった・・・って言うエピソードを入れ込むと、それはノア自体の歩みみたいな作品になって行くのね。

つまりそれが区切りに良い展開なら、そこまでを描けば良いのだけれど、例えば私の人生みたいなテーマの棟梁の作品は、木彫の部分は色が無いから木肌の色になる。つまりこのセピア色部分は過去の自分になる。そしてモザイク部分は現在となるのだけれど、これがそう簡単じゃないのね

・・・それは今日明日的に終わらないから。時間が掛かれば掛かるほど、その場面とは時間がずれて行くのね。例えば棟梁の場合、2匹の犬に例えた恐竜が手元に1匹、飛んでいるのが1匹と2匹描いている。これは1匹が死んでしまった事を意味するのだけれど、周りの景色で意味が変わるのね

例えばあの世だったとすると、先にあの世に逝った恐竜がようこそこちらの世界へ・・・と導いているシーンになる。つまり棟梁ももう1匹も死んだ事になるのね。これがこの世だった場合、死んだ犬が盆帰り。ほらこっちだよ・・・と手を出しているそんなシーンになる。

ではあの世だったら?真っ白で透明で・・・花は?ハスだろうね・・・と簡単に想像が付く。じゃ死んだばっかりなら?葬儀場チックなら、そこに金を多めに入れとくか・・・みたいになる。ではこの世なら?それは四季折々のお花があり、ただ仏花に見えるものは抜いて欲しいって感じ。

って単純にこんな事が1つ。では2つ目。実は棟梁には娘さんが2人いて、この作品を始めた頃に1人嫁いだのね。ほら大事なモノが旅立った・・一緒じゃんって話。所が来年早々にもう1人も・・・となるのだけれど、裏に住むから大きなお別れでは無いけれど、抱えていた龍も旅立つ事に

なった・・・ほらあの時とは違って来た。つまり旅立って幸せになった1匹が貴方も・・・って連れて行くシーンにも見えるようになったのね。そうなると、棟梁は1人になる・・・寂しいね。でも、ずっといる事が幸せか?となると、そうじゃないって答えていたから、そうじゃない。

つまり2人いた娘さんを嫁がせた・・・ここまでのシーンが今のお花畑のシーンなのね。だから賑やか華やか大いに結構。では残った部分は?となると、空だけになる。どうする?寂しいままならグレーで曇天な気分かい?それとも・・・つまりその後、1人になってどんな空?・・・ここ。

つまり作り手って言うのは、そこを自由に描けるのね。そこを単純に幸せになりたいから青空・・・って明日への自分の気持ちで作るのか?今の娘さんの気持ちで作るのか?・・・そう言うのをトータルしないと、片寄った瞬間、あっちを立てればこっちが立たずになったりするのね。

ついでだから、例えば青空だと普通。グレーだと切ない。じゃ後何がある?となった時、最初のあの世・・・良いじゃない?だってみんなあの世に逝くのだから・・・しかも最初はあの世だったんでしょ?けれど、そこもただ白いじゃなくて、段々白くなるのね・・・そして額の木彫へ。

その時、この作品は棟梁が居なくなっても、輪廻転生で、またこれが私達で・・・ってお姉ちゃん達に引き継がれるかも知れないし、それにはそれ相応の意味や仕上がりの完成度も要求されるのね・・・ただ作っただけでは思入れがあっても整理される事もあるしね・・・。話を戻して

それを踏まえて、ノアの場合、子供がいない。色んな理由があってそれも聞いた上で、凄い幸せの上に成り立っているのなら、もっと明るくすべきだろうが、みどりの作品のように、暗くすればするほど、扉の向こうの光に希望が見えたりする・・・って効果があったりして・・・

色々と悩んだが、バックは黒が必要だった。そもそも人生がそよ風のまま終わる人って言うのは早々無い気がするのね。ただ別に芸能人だけが波乱万丈な訳じゃ無くて、日々の暮らしを役者が演じてくれれば、誰もに何かエピソードはあって、その中には暗い部分はある。

まぁその分量の問題だろうが、この暗い部分は迷いなんて表現であり、気持ち的にはマリッジブルーの重めな感じ。こうしてブログを入れている中で、グレーを入れるべき・・と思っちゃったのね・・・これから先に。話は戻して、そのご両親の不安みたいな事が期待と不安みたいな、

ただ楽しい・・・と楽観出来ない部分で、そこを通って赤い服を着て、水色の闘牛士のボタンの外れた中に行こうとする場面なのね。突き進む感じが牛は赤いものに目掛けて進むが、そうでは無く、判っていて赤い服で飛び込む牛では無くノアみたいなね。老婆心を払って。

ただ、それも判っているのね・・・ただ払っているのでは無くて、ドラゴンの手の角度を一緒にさせて韻を踏ませる事で、姿かたちは違えど、同じなんだ・・・を残しつつ去って行く場面・・・そうなのね、モチーフは違えど、みどりも棟梁もこれもテーマはほぼ一緒なのね。

その時に最後の最後でこんなテーマの場合、救いな部分が欲しくなるのね。そうは言っても・・・みたいに、仮に2人のように自分の作品なら、そうなって欲しいとか、そうなりたいで良いと思うのね。しかしこれは依頼作品。こっちの気持ちをただ押し付けるようなのはね・・・。

単純に何でもお幸せに・・・これなら誰でもお気楽に何でも当てはまるから言いやすいが、果たしてそうだろうか?それなら寝たきりの人にお元気で・・・でも良いだろうが、俺はそうは思わない。そこは何も口にせず、いつものように終わりたい・・・ただ言いたい事はあっても・・・

そもそも今までの話は全て子供ありきの話であり、ご両親にもノアがいて、それ無しの人生・・・少なくともいないって部分では、俺も一緒であって、今まで一人でやって来た事を踏まえると、中々の気苦労があるだろうな・・位は判る。それを判った上で、おめでとうって簡単かな?

そうなった時に、この作品でお幸せに・・・なんて安い表現はしたくないのね。知っているだけに。だからこそ、ずっと救いの部分が欲しかったのね・・・何が救いなのか?って。その時に以前の黒が邪魔で、何で黒にしたのかな?・・・ただ恐らく過去の自分が、今の自分にキーワード

として残した部分だと思うのね・・・時間が経って迷った時の・・・って。だから引き継がないとならないんだけれど、その黒が重く圧し掛かる・・・暗過ぎじゃん・・・って。でも、羽根の下に黒がある以上、絶対に黒からは逃げられないし、とは言ってもオードリーのように後は黒

って単純にクラッシュって言うのもね・・・こうやって側でそそのかされるのね・・・オードリーも黒のクラッシュで終われるよ・・もうすぐ・・・お前もそうすれば・・・ってね。勿論、そうやってそそのかす自分が出て来ている時点で、違うねって判るんだけれど、違うのは判っても、じゃどうする?が浮かばないもので・・・。そして時間がどんどん経って行ったって経緯。

所が流石に年をもう越す訳には行かず、しかも4日も空く日が続く・・・出しっ放しで向き合う環境になった・・・これでは逃げ道は無く、いよいよ向き合う事にしたのね。その前哨戦が、昨日の何粒・・・いよいよ終わります・・・だから張りますの儀式みたいな・・・。

そして今日、いきなり向き合っても・・・と思いコインの丸からやり、残していたドラゴンの羽の一部を終え、残すのはバック・・・まずはやはり黒だな・・・となり、でもクラッシュのままでは嫌で、何か救い・・・ただ黒じゃなくて・・・と考えて浮かんだのはローラ。

あっ、もしかして切らずに張るだけ・・・と斜めに置くと、ただのクラッシュよりもデザイン性が増した感じで、ただ黒のクラッシュよりもアタリが柔らかい感じがする。多少救われた感じがした。ただ報われない気持ちの黒って見えるのは、失礼だし、ご両親のゾーンの気持ちだから

ただ黒な訳が無い・・・さっきそこに気が付いて、このまま黒より、モヤモヤの柔らかい線と黒より優しいグレーだと、いくらか救われるかな?・・・と思ったのね。これでラストの方向へ向かった気がする。そんな中、嫁ぎました・・・彼の中に飛び込みましたのシーン。

けれど、それでも作家のエゴは続くのね・・・つまりこの作品を気に入ってくれて手渡した時、まだご主人もご両親もいて、何も変わらないけれど、これが人生を意味するのなら?いつか必ずお別れの日が来る。その時もしこの作品を1人見る時があったとしてら?思い出ばかりで辛い。

だからこそ今、幸せばかりを描く気が無い。その時が来た時に救いが無いと、失った事だけが思い浮かぶだけ。だから、飛び込んだ先にあったのは何ですか?・・・なのね。そっちに何がありましたか?そして今、どうですか?それを抱えてどう生きますか?私はずっと応援します・・・

願えば栄光あれ・・・それが旦那さんが好きだって言ってた、プロレスのチャンピオンベルトの輪郭になっているのね・・・きっとそう願っているだろうから・・・例えそんな日が来ても。これで俺の言いたかった事が完結して、終わる事が出来る・・・。

救いが救いが・・・と悩んだものの、チルチルミチルだっけ?幸せの青い鳥はそこにある・・・って。あんな感じ。結局、教えて来た生徒作品にヒントがあり、そこに迷わせる気持ちになるものがあり、時間が経つと環境や状況が変わり、けれど、たどり着く先は悩んだ割にはそれか・・

って感じで、常に終わりはあっけない。勿論、まだ終わっていないが、今までよりも進みそうな予感がある。そうね、本当の意味での救いはもう既に青い部分で終わっていたのね。今の黒いゾーンはご両親の老婆心の部分であって、ただ反対みたいに見えないようにするには?とか、微妙な気持ちの変化だったりするから、モヤモヤって言うグレーは表現としては適切だと思ったのね。これで終われる、そんな予感。

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