KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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リオ・デ・ジャネイロから遠く離れて

2016年11月15日 | 五輪&世界選手権
リオ五輪から3ヶ月過ぎた。前回のブログは男子マラソンのスタート直前の更新だったが、悪い予想の方が的中してしまい、ショックで3ヶ月沈黙してしまった(ウソ)。

男女ともにマラソン入賞者ゼロ。北京五輪以来8年ぶりの惨敗である。しかし、衝撃度は北京の方が遥かに大きかった。女子は前回金メダリストに世界陸上のメダルを2個獲得した強豪、男子も世界陸上メダリストにアジア大会メダリスト、さらには2時間7分台の持ちタイムを持つスピードランナーと、今回の代表以上の実績を持つランナーたちが、2人はスタートラインにも立てず、1人はリタイア。悪夢を見ているような結果だった。しかも、長年応援してきたランナーたちが半分を占めていただけに、ショックは大きかった。

今回は、正直言って、「やっぱりね、そうだよね。」というか、「世間はそんなに甘くない。」と思い知らされるような結果だった。

それよりも、男子はエリウド・キプチョゲ、女子はジェミマ・スムゴングと今年4月のロンドン・マラソンの優勝者が金メダルを獲得したという事実。これが重要である。1992年のバルセロナ五輪以来言われてきた、
「賞金レースである、春と秋の都市マラソンと、夏の選手権大会は別」、
「スピードで劣る日本人も、夏のマラソンなら粘りの走りで上位に食い込める。あわよくばメダルも。」
という言説が、今回で完全に無効化した。自己ベストが2時間3分5秒、世界陸上の5000m金メダリストに五輪のマラソンで金メダルを獲得されたら、もはや日本のマラソンはなすすべもない。

そもそも、
「日本人は夏のマラソンに強い。」
というのが実は大いなる勘違いだったのだ。「夏のマラソンに強い」のは、有森裕子さんや谷口浩美さんや高橋尚子さんや野口みずきさんであって、それを日本人固有の「民族的特徴」というわけではなかったのである。

もはや、マラソンは日本のお家芸でもなんでもない。そこから始めなくてはならない。

ところで、今回の五輪は日本は史上空前のメダル・ラッシュだったそうだけど、何個金メダル取ったんだったっけ。そういう事はすぐに忘れてしまうのだ。五輪から3ヶ月過ぎて、「感動の賞味期間切れ」も近づいているな。そろそろ、五輪メダリストが不倫したとかしないとか、週刊〇春がスクープして、内定していた紅白歌合戦の審査員を辞退って話が出てくる頃じゃないかな。


1 コメント

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リオデジャネイロ・オリンピックで日本選手団が獲得した41個のメダルの中に… (がじゃっち@沖縄)
2016-11-16 09:53:17
男女のマラソンが入っていなかったのが,何だか「画竜点睛を欠く五輪」になった,と言う印象が強いですねぇ…。過日刊行された「増補版・箱根駅伝~世界へ駆ける夢~(読売新聞運動部刊・中公新書ラクレ)」の中でも「リオデジャネイロ五輪で見事銀メダルを獲得した陸上男子の4×100mリレーを筆頭にした男子短距離界から男子長距離界が学ぶ点は多いのではないか⁉️」旨記されていましたねぇ…。'04年のアテネ五輪では女子マラソンで野口みずきさんが,男子ハンマー投げで室伏広治さんがそれぞれ金メダルを獲得しましたが,室伏さんがサークルを去ったら,陸上競技のテレビ中継の中でも男子ハンマー投げは殆ど取り上げられなくなりました…。男女のマラソンも今や「市民マラソン>>>競技マラソン」の関係になって久しいですからねぇ…。

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