滝実法相 2人の死刑を執行 2012.9.27 江藤幸子・松田幸則 死刑囚

2012-09-27 | 死刑/重刑/生命犯

2人の死刑を執行 野田内閣で7人に 8月3日以来
産経ニュース2012.9.27 10:37
 確定死刑囚2人の刑が執行されたことが27日、関係者への取材で分かった。執行は8月3日以来で、滝実法相の就任後2回目。野田佳彦内閣で執行されたのは計7人となった。
 千葉景子法相(当時)が2人に死刑を執行した2010年7月以降、短期間で法相が交代したり、死刑に慎重な法相が続いたりしたため、執行されない期間が約1年8カ月間続いた。今年3月29日、小川敏夫法相(同)が約1年8カ月ぶりに3人の刑を執行。滝法相は8月3日に2人の刑を執行した。
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江藤、松田両死刑囚の刑執行
時事通信2012/09/27-11:07
 法務省によると、刑が執行されたのは江藤幸子、松田幸則両死刑囚。
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強盗殺人などの2人に死刑執行
NHK NEWS WEB 9月27日 11時15分
 強盗殺人などの罪で死刑が確定した2人の死刑囚に、27日午前、死刑が執行されました。
 関係者によりますと死刑が執行されたのは、平成7年に福島県須賀川市で、宗教の儀式と称して信者6人を殺害するなどして殺人や傷害致死などの罪で死刑が確定した、江藤幸子死刑囚(65)と、平成15年に現在の熊本県宇城市で知り合いの男女2人を殺害し現金などを奪ったとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した松田幸則死刑囚(39)の2人です。
 死刑は、ことし3月29日に3人、8月3日には2人に執行されていて、ことし3度目となります。
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〈来栖の独白2012/9/27 Wed.〉
 9月初め発行の「FORUM90 Vol.125」で、8月3日の死刑執行について安田好弘弁護士が次のように言っている。
“従来は、就任して3ヵ月は執行しないというのが法務省の慣例だったんですが、今回(8月3日)は2ヶ月も経っていない。わずか、2ヶ月で記録など読めるはずがありません。これはどういうことかというと、今年の上半期に執行を2回やるということです。具体的には年4回執行体制を復活させる。つまり従来の死刑が頻繁に行われていた状況に戻すということが今回の執行の大きな目的だったと私は思うんです。過去、鳩山法相あるいは長勢法相等が2~3ヵ月に1回ずつ執行してきました。そういう時期を再現しようとしているんだと思うんです。
 そして2人とも再審をしようとしていた、再審を願っていたわけです。逆にいえば、再審をしようとする、再審を願うと殺されるというのが現実です。再審をされると執行できなくなる。その前に執行をしてしまえというのが今回のケースではないかと思うんです。”
 いま一つ、現内閣の役員人事とそれに伴う法相の交代が、私に近々の死刑執行を予想させた。退任の前に、もう一度死刑執行を、と考えているのでは、と。滝法相は9月25日、次のように言っている。「できるだけ外してもらったほうがいいと思っている(内閣改造に合わせて、年齢を理由に法務大臣を退任したい)」。
 死刑執行の時期については、様々な要因がある。内閣の人気取り(支持獲得)もあれば、法相の考え方もある。しかし背景には、法務省の意向が強く働いている。次の法相によっては、安田さんの言うような、年4回の死刑執行もあるのかもしれない。死刑執行が常態化する。国民は、それに慣れてゆくのだろう。死刑は国が執行することだが、裁判員裁判で如実に示されたように、主体は「国民」である。裁判官が死刑という量刑を決定、法相が命令し、刑務官が下手人となるが、死刑制度存置・執行の主体は国民である。
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死刑:2人に執行 今年に入り3回目
毎日新聞 2012年09月27日 11時36分(最終更新 09月27日 11時58分)
 法務省は27日、2人の死刑を執行したと発表した。執行されたのは、江藤幸子(65)=仙台拘置支所▽松田幸則(39)=福岡拘置所=の両死刑囚。昨年は19年ぶりに年間を通じて執行がなかったが、今年は3月と8月に続く3回目の執行で計7人になった。滝実法相は8月3日の2人に対する執行に続き、民主党政権下の法相で初めて2度目の執行命令を出した。
 同省刑事局によると、26日現在の確定死刑囚は133人。今回の執行で131人となった。
 確定判決によると、江藤死刑囚は95年、福島県須賀川市の自宅で同居していた男女6人を太鼓のばちでたたくなどして死亡させた。江藤死刑囚は祈とう師で6人は信者だった。松田死刑囚は03年、熊本県松橋町(当時)の知人女性(当時54歳)宅で女性と同居男性(同)を刺殺して現金や高級時計を奪った。
 死刑確定から執行までの期間は江藤死刑囚が約4年、松田死刑囚が約3年5カ月だった。
 民主党政権下では、初の法相となった千葉景子氏が10年7月に2人に執行命令を出したが、続く4人の法相下で執行がストップ。6人目の法相となった小川敏夫前法相が今年3月、1年8カ月ぶりに3人に対する執行命令を出し、後任の滝法相も就任から約2カ月後に初の執行命令を出していた。【伊藤一郎】
 ■死刑のあり方検討、遅々として進まず
 法務省が27日に発表した死刑囚2人への刑の執行。今年に入って3回目となった死刑執行は、昨年は「ゼロ」で慎重姿勢とみられた民主党政権の方向転換を強く印象づけるものといえる。
 自民党政権下では、後藤田正晴法相が93年に死刑執行を再開して以降、毎年、執行が続いた。08年は、鳩山邦夫▽保岡興治▽森英介の3法相で5回にわたって執行命令が出され、1年で15人に執行された。
 しかし、民主党政権になって以降、大きくペースダウン。10年には死刑廃止派だった千葉景子法相が刑場の公開や死刑制度に関する勉強会の設置を条件に2人に執行命令を出したが、11年は執行がなかった。
 千葉氏を継いだ4人の法相が執行命令を出さなかったことから、民主党政権の慎重姿勢は一貫するかとみられたが、今年1月に就任した小川敏夫法相は3月に執行を再開。滝実・現法相が執行路線を引き継いだ。
 一方、千葉氏が設置した勉強会は小川法相時代に終結し、執行方法や事前告知の是非など残された課題は政務三役会議に引き継がれ、現在に至っている。しかし、非公開で進んでいる検討は遅々として進んでいない。
 民主党は09年の政策集で「死刑の存廃問題だけでなく、当面の執行停止や死刑の告知、執行方法なども含めて国会内外で幅広く議論を継続していきます」とした「公約」を果たすよう力を尽くすべきだろう。【伊藤一郎】
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松田幸則元死刑囚(2012/9/27 福岡拘置所で刑執行)手紙で「臓器提供希望 終身刑は死刑よりも酷い刑罰」


1 コメント

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来栖宥子さんのブログ (社労士服部)
2012-09-27 13:53:12
こんなにも死刑執行に対して適切な意見表明をされているブログがあったのかと驚いています。他の事件に対する意見も順次読ませていただくつもりでいます。
民主党に期待したのは、冤罪をなくす取り組みと司法制度の適正化でしたが、今の民主党は官僚党に成り下がってしまい本当に失望しています。私も裁判所や検察庁の横暴さや無責任さに対していくらかでも訴えていければと思っています。
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