やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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呪いアプリー60話

2012-06-27 07:36:03 | 小説
駅に降りると、すぐに刑事だと判る人物がイスに腰を降ろしていた。

頭前は近寄り声をかける。

「赤岩刑事ですか?」

「頭前さん?すみませんな」

「いえ」

頭前は名刺を差し出した。

「頭に前と書いてとうぜんですか。変わったお名前ですな」

「えぇ珍しいと言われます。」

「ところで本題ですが、あなたとの通話記録が長原さんの携帯から確認されています」

「えぇ昨日もお会いしましたから」

「どのような用件で?記者さんが動かれていると言う事は、それなりにネタがあるんでしょう」

「そりゃもう・・・ですが警察の方でもお話は出来ませんよ」

「う~ん。残念ですね~」

「犯人は逮捕されているのでしょう?私は何か関係あるんですか?」

「関係はないかもしれません。まぁお決まりの関係者に聞いてまわってるだけですよ」

「それでしたら、私も情報について警察の方にお話する必要はないでしょう。事件とは関係ないのですから」

頭前はウソをついた。

関係はあるはずだ。

「今、私は関係はないかもと言いましたよね。逆にあるかもしれない。だから長原さんと直前までお話したあなたに聞きたいんですよ」

「でも犯人であるお父さんとはお会いしてませんよ」

「警察としては裏づけが欲しいんですよ。そう言わないでご協力下さい」

少し感情的になっていた。

頭前は一呼吸おく。

「ところで、清浄師はどのように殺害されたのでしょう?」

「それはね~関係者以外にお話できないんですよ」

先程、頭前が言ったのと同じように赤岩は返してくる。

このやろうと言う気持ちを抑えて、頭前は言う。

「そうですか・・・それなりのお話はできると思ったんですけどね」
コメント
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