やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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呪いアプリー36話

2012-06-03 17:44:58 | 小説
「実は、、、あれからなんですけど、電話がかかってくるんです」

「電話って誰から?」

「誰だかわからないんです。無言ではない。何か音が聞こえるんですよ。頭が痛くなるというか・・・」

「どんな音ですか?」

「う~ん。。。。言葉には言い難いけど、音というのか悲鳴と言うか。。。ずっと続くんです」

「誰からかわかりますか?」

「それがわからない。。。最初は本橋かと思ったんです。行方不明で探してたので。でも本橋かと聞いても返事が無い」

「それでどーしたんですか?」

「いたずらだと思ったんですよ。だから放置しとけばいいと思ったけど終わりが無い。で通話拒否にしようとしたんです。でもね。。。携帯会社に言っても通話記録も無いし、相手もわからない。どうやっても相手がいないんです。それでもハッカーまがいの奴に頼んでみたんです。結果俺の携帯からかかってるんですよ」

「自分の携帯?」

「俺が俺にかけているんです」

「それで怖くなって、、、その頃には携帯から聞こえる音が、甲高い声に聞こえてきたんです」

「誰でした?」

「わからないけど、、、段々自分の声に聞こえてくる」

そう言いながらワナワナと震えてきた。

顔が青白くなる。

もう耐えられないようだった。

「その携帯は、今でも聞くことができますか?」

「毎日何度もかかるので、聞けると思うけど・・・」

「貸してもらえませんか?」

「もう捨てました。。。家の電話も解約したんです」

「もうその電話を聞くことができないというわけですか・・・」

「いや。それが・・・・そうでもないんです。会社でもどこでも電話があれば鳴る」

その時だ。

滝澤の携帯が鳴る。

下北がパニックになる。

直ぐにディスプレイを見る。

吉本からだ。

「下北。大丈夫だ。吉本からだ」

そう言いながら滝澤は携帯に話しかけた。

「もしもし?」

何も聞こえない。

「もしもし」

もう一度声をかけたが、、、不審げに携帯を眺めた時に、一瞬文字がディスプレイから消える瞬間を見た。

なんだ?今の・・・。

その瞬間に頭前の大きな声が響いた。




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