やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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呪いアプリー46話

2012-06-13 07:20:25 | 小説
「しかしインチキに捕まっていないとは限らないしな~」

「えぇでも、ホタルが正真正銘の占い師だとしたら、自分よりも上を行く相手でなければ救いを求めないでしょう」

「それは間違いないと思う。もしかしたらホタルの師匠かもしれないな」

「だとすれば、、、この辺りの人物も除いていいんじゃないですか?」

本物と推測される祈祷師の中で、さほど有名でもない人物が消される。

残る人数は20人ほどだ。

これでもまだ多い。

「とりあえず残った20人に会ってみますよ」

「それはいいが、、、、ホタルが相当の占い師なら、彼が逃げなければならない相手・・・相当な相手だぞ」

「でしょうね。自分もかなり緊張してますよ。記者になって20年ぐらいですが、こんなに怖いと思ったことは無い」

「そうだろうな」

「でもですね。オカルトとかは無いと思ってます。これは携帯を使った犯罪じゃないかと・・・・」

「目で見ないものは信じない・・・だな」

「そうです。霊媒師や宗教家・占い師などの類は、かならず精神的な面で相手を信じ込ませる術を持っています。暗示をかけるというのか・・・そういう技で自殺者を出したのかもしれない」

「それだと事故死はどう説明する?殺すように暗示をかけられた相手が潜んでいたということもあるだろうが、状況から見ると周りにそれらしい人物が居たという話は聞いてないが」

「それも何かしらトリックがあると思うんですよ。そこを暴くのが我々の仕事ですよね」

「暴くんじゃなくて、真実を伝えるだろ」

二人は笑った。

これで少しは頭前の緊張感もほぐれた。

「早速、20名のところに行って見ます」

「俺の原チャリを使え。京都の街中は駐車場も少ないし道も細い。車じゃいけない場所も多いしな。バイクのほうが便利がいい。俺はしばらくデスクワークだ」

そう言いながら住田は鬚を撫でる。

彼もまたジャーナリストとして、この事件への興味で身体の中から湧き出すものを感じていた。


コメント
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