海子丸 

日本有数の漁場と言われている対馬。
ブログを通して大自然の素晴しさを
お届けしたいと思います。

磯遊び

2014年03月31日 20時08分07秒 | Weblog
今日は春の穏やかな日和でしたが、
午前中用事で漁を休んだので
午後は子供達を連れて磯遊びに行きました。

口開け(解禁)になっているミナ(バテイラ)を獲ったりワカメを採ったりして遊びました。

早速、晩御飯には春の海の恵が。






怪しい動きの子供達・・・。そんな溝の奥にミナがいるのか?そのミナには無数の棘があるのではないのか?

漁師の手で握ったお寿司

2014年03月28日 14時13分58秒 | Weblog


 

二歳の娘もはじめはスプーンでお寿司を取ろうとしたけど、結局手づかみでパクっとこのほっぺにおさめてしましました。

アジ サバ しめさば ワラサ アカムツ のお寿司を握ってもらいました。
握りたてのお寿司は柔らかくて ほのかにあたたかくて とっても美味しいです。
漁師と結婚した特権ですね~




魚のアラはおすましにしました。
塩だけの味付けなのに、魚からの出汁が物凄く美味しい!


寒ヒジキ

2014年03月18日 07時38分27秒 | Weblog
今年も寒ヒジキ(芽ヒジキ)を採りに行きました。

海の森の資源保護の為、わずか半日、各家庭各3バラまでと決められている
このヒジキ採り。

春になり、磯際で伸び始めた新芽のヒジキは黄金色なんです。


そのヒジキを丁寧に鎌で刈り取り、巨大な鉄釜で茹で上げるとその鉄の作用で
黒いヒジキになります。浜ではクロニヒジキ(黒煮ひじき)と呼ばれます。




茹で上がるとほら! 黒くなっております。



春の日光でカラカラに干し上げ保存します。







これまでも何度か説明してきましたが、現在流通しているヒジキの多くが韓国、中国産の養殖です。
わずかな日本産も、養殖や今回刈り取ったヒジキが成長した「長ヒジキ」や先の芽の部分を選別した
「芽ヒジキ」がほとんどです。


わずか20センチ程に伸びたばかりの寒ヒジキ、通常流通することはほとんどなく、
浜の人々の春の喜びとなります。

しかし、対馬でさえも南の地域は「磯焼け」が進み、ヒジキを含め、ワカメもカジメも
そしてそれを餌とするアワビやサザエも激減、地域のよってはまったく見られなくなっております。

またその「海の森」は多くの魚や生物の産卵、生息の場となっており、陸上と同じく森のない
生物の暮らしはありえないのです。

茹で上げたヒジキをそのままポン酢で食べ、歯ごたえと磯の匂いが口の中に広がる時
浜で暮らす事の喜びを深く感じ

守っていかなければならない
「大切な物」、「大切な事」、「大切な繫がり」を


あらためて思う上対馬の寒ヒジキです。





これから異物を除去したりして、わずかですがHPの方で販売致します。
出来上がりましたら又ご案内致します。
よろしくお願い致します。





2014年03月16日 19時52分58秒 | Weblog
対馬にも春が訪れています。
風の向きも冬場の北西の風から
南西の風が吹く日が多くなりました。

美しく薄紅色に咲き誇った梅の花も散り始め
すみれや桃、桜が里を、ヒトツバタゴやゲンカイツツジの花々がこれから野山を「彩ります。

海では冬場透き通った海水も、南西の風と同時に濁り始めました。

海の森
ワカメやアカモク、ヒジキも日に日に伸びていきます。

海子丸の漁では、ブリの季節が終わり、これからアジやサバ、タチウオを
狙う季節です。


景色と匂い、肌触り、食べ物
そして自分の生業で季節の移り変わりを感じる事に改めて
対馬での暮らしに感謝した今日でした。







日記

2014年03月11日 20時39分32秒 | Weblog
いつまで頑張れば明日が見えるのだろう。
どんなに必死に生きても愛するものは二度とかえらない。

あの震災から3年が経ちました。

両親、妻、子供たち、すべてを失った父親が必死に生きていた。
正直、希望も夢もないと告げていた。
日が経つごとに悲しみは増すばかりだと。

「生きる」という事がどんなにつらいことか。


一瞬なら頑張れるけど、明日が見えないまま3年という長い月日を走り続けることは
とても難しく過酷です。

被災地の方々に、「頑張ろう」という言葉はとても酷だと思っています。

自分におきかえてみたなら。
私は家族を失って、それでも前を向けるだろうか。


今年こそは被災地に足を運ばなければと思っています。
学生の頃、何度も何度もお世話になった岩手県宮古市や山田町
見慣れた風景はあの日牙を剥いた濁流に飲まれていきました。

自分に出来ること。忘れないためにも被災地の匂いと色をかみ締めておきたいと
思っている3月11日です。

日記

2014年03月07日 22時32分50秒 | Weblog
またまた寒くなりました。

数日間、東京に行っておりましたが
人の多さ、動きの速さ、疲れました。

住まれてる方々には失礼ですが、
確かに何でも揃って「便利」でも
ホント時々行くだけで十分だと思いました。

だけど六本木のホテルにあるバーに行けたのはよかった。
薄暗い巨大なホールでは生演奏があり、20年ほど前によく聞いたR&BのCDに入っていた
曲が何曲か演奏されました。

洗練された芸術が数多く混在する大都市。
対馬では味わうことの出来ないモノもあります。

対馬でしか味わえないものもあります。

やっぱりたまには東京もいいかな。





まど・みちおさん

2014年03月01日 20時39分11秒 | Weblog
ぞうさん ぞうさん おはながながいのね

そうよ かあさんも ながいのよ

ぞうさん ぞうさん だれがすきなの?

あのね かあさんがすきなのよ

これまで何度この歌を聴き、口ずさんだだろう。

しかし一度も意味を意識したことはなかった。

詩人のまど・みちおさんが旅立たれて
はじめて深く意味を思った。
この短い唄にこめられた深い意味を。


おならはえらい でたとききちんと あいさつするから
せかいじゅうの どこのだれにでも わかることばで

なんともたまらない。

享年104歳

ご冥福をお祈り致します。