早稲田建築AO入試 空間造形力エキスパートコーチ 高橋順一の日記:合格最短の秘密


国内外美大デザイン受験指導32年約1000名累計合格率89.9%
/早稲田建築AO他10年指導コーチング

「なぜ建築科受験生はデッサンの勉強をやらなければいけないのか?」

2019-02-24 11:02:49 | 早稲田建築AO受験マスタ−コーチの秘密
20世紀に新しい建築様式を創造した3人、コルビジェ、ミース・ファンデルローエ、フランク・ロイド・ライトの建築ドローイングでは美術的にはライトが一番優れているが、生き様においては3人共に波乱があるけど、コルビジェが人生の二毛作とでも言うような「午前中は画家で、午後は建築家」というライフデザインを生きた。コルビジェはキュービズム(立体派)のピカソ、ブラック、レジェや彫刻家のブランクーシ、ジャコメッテイを敬愛していた。コルビジェの絵画作品はレジェの影響があると感じる。

そしてまた、パリという世界でもまれなアート都市でダダイストの詩人とピューリズムの画家と協働でとてもグラフィックとタイプフェース実験もある、雑誌『レスプリ・ヌーボー』を創刊している。

政治的には当時のナチスに協力したビイシー政権や、イタリア・ファシスト政権のムッソリーニへの接近など戦後はそれらのことで弾劾を受けた。

デッサンや美術、芸術、建築に関する著作や言葉も多く残している自分を【視覚人間であると】いう言葉を残している。

■デッサンすること、それはまず自分の眼で見つめ観察し発見することだ。デッサンすることは学ぶこと、事物や人間が生まれ、育ち、花開き死んでいくのを見るのを学ぶことだ。見たものをそして我々の記憶に生涯刻み込まれていくはずのものを内心まで押し込んでゆくためにデッサンしなければならない。

建築が”構造的な美”と詩的創造力の美”つまり、『論理思考的な左脳』と『詩的創造力の右脳』な【総合芸術家】になるためには、専門的技術者ではなくこの両方を若い世代のうちに見つけておかないといけないと感じる。高校、塾や予備校、補習や模擬テストも大変だと思うが、コルビジェは17才で住宅を設計している。自分の理論的中枢建築手法から後にはロンシャンの教会のような、極めて彫刻的な建築空間空間を創造している。ミースもコルビジェも正式な大学教育は受けていない。

▶ ルネサンスの万能の天才ダビンチもミケランジェロも、また画家であり、彫刻家であり建築や都市デザインもすぐれたものを残した。つまり二人共に自分の心に浮かんだイメージを、まず【デッサン】できたので、その次の色彩による大型の絵画や、彫刻、建築や空間デザイン、図書館内部の建築デザインやはてはバチカン衛兵のファッションまでもデザインした。

これは、コルビジェやミースのバルセロナ・チエアー、ライトのイスや照明、ステンドグラス、机、グッゲンハイム美術館の機能的なトイレデザインなども全て、建築家自身がデザインした。

だから、建築AO入試で出題された”水”などを見ても、不定型な自然物を描くことはダビンチや北斎の”水”の素描などを見ても同じような、普遍的なものを探求している芸術家の眼がそこに存在している。

➡ だから、受験生もまた我が国には公的美術館のコレクションは、フランス、アメリカ、英国、ロシア、ドイツほかに比べて圧倒的に少ないが、企画展で絵画や彫刻、工芸などあれば是非、自分の眼で実際の世界で一つしかない一人の芸術家が制作した魂の言葉を、造形作品にした世界を直に見てほしい。感動を与えるのは説明ではないので印刷された画集や雑誌また美術評論ではなく、まずは本物を見る事を勧めます。そして、身の廻りの自然などデッサン描いてください。

自分の造形言語を探すのは簡単ではないけど、まずは最初の一歩から初めてください。大学受験の対策から一つの自分の習慣になるようにすると良いと思います。ネットでコピー&ペーストはアートの世界ではアウトですので、うまい下手ではなく自分の心の中の言葉を自分独自の描き方でかけるといいです、応援しています。