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ゆーたーん

涼しかった朝の気温が嘘のように暑さが堪える。
次から次へと録画番組を観たり、高校野球を観たり・・・
退屈な時間と暑さに何もしていないのに疲労感が湧いてくる。

昼頃、猛暑の中、母親が畑に野菜の収穫に出て行った。
ギリギリまで収穫を待った方が傷みも抑えられる・・・
そんな理由だったが、真昼の収穫作業は過酷である。
部屋で暇を持て余して暑い暑いとこぼしている間、
母は一人で猛暑の中、僕たちのための収穫をしていた。

1時間近く経った頃、父が母の様子を見てくると畑に向かった。
その数十分後に父だけ戻ってきた。「いま帰ってくるねっ!」
しばらくして茹でだこのような顔をした母が帰ってきた。
大量に収穫してきていて段ボールに入りきるか固まってしまう。

スポーツ飲料をガブ飲みした母は相方と野菜の梱包作業。
相方が普通に箱に入れて行くとすぐに箱は一杯になってしまい、
梱包達人の母親が野菜の配置を変えながら箱に入れていく。
毎日大量に食べても2週間は持つ量と相方が言っていた。

段ボール2箱ぶんの野菜を梱包し終えると、
帰りの新幹線内の夕食としておにぎりを作るため、
ご飯を炊いたり、具材を用意したり忙しい母。

ご飯が炊けるまでの時間。室内の暑さに嫌気が差し、
どこでも良いから涼しい場所に行こうと母に言うと、
じゃあまた運転して!と車庫から車を出して後部席に乗っていた。
涼しい場所・・・広い駐車場・・・何も思いつかないまま、
車を走らせているとスーパーに行けば?と提案される。

母が買い物をしている間、冷ケースのある通路で涼む。
キンキンに涼めると思ったけど、思いのほか涼しくならなかった。
次はどこに行く?と言うと相方が「もう帰りの準備しないと」と言う。

帰宅すると母は大急ぎでおにぎりを握っていた。
結局、母を忙しくさせるばかりの息子である。
車に段ボールを積め込み、荷物を積み、
時間ギリギリに出来上がったおにぎり10個を袋に入れ、
宅配集荷所経由で駅へ向かった。


電車が動き始めるといつの間にか眠りに落ちていて、
目が覚めると空腹に気づいておにぎり2個を立て続けに頬張る。
米の密度、塩加減、具の量、大きさ全てが完璧なおにぎり。
母の味はいろいろ思い出があるし、様々な料理が浮かぶけど、
世界一はおにぎりかもしれないと、ここ数年思うようになっている。


駅から事務所に歩いていると、
気温は向こうとそんなに変わらないけれど、
湿度がだいぶ違うように感じられた。
肌にまとわりつくようなじめっとした暑さ。
(町中と山中という場所的なものもあるだろうけど)

事務所に戻ってエアコンで涼みつつ僕はサッカー鑑賞。
相方はしばらく涼んだ後、一足先に家に戻って行った。
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あちちこち

昨日の夕食時に話が上がり、
今日は墓参りの後、黒石方面に出かけることになった。
向こうにいくのなら、味噌の直売所に寄ってほしい。
相方の要望があって、墓参り後、直売所経由で黒石方面へ。

今日も暑いが車中はエアコンがあるため多少は楽だ。
味噌の直売所で粉末タイプの味噌を購入し、
そのまま黒石方面に行くのかと思いきや着いたのは弘前。
親の方で用事があったらしいが聞かされていないので、
ずいぶん遠回りだな~と移動が長く感じられる。

弘前で探していた施設の場所を確認するのに時間がかかり、
昨夜話に上がった黒石に向かったのは2時過ぎ・・・
空腹になると動きが鈍くなる相方は車中でぐったり・・・

目当ての施設は自然に囲まれた山の中にあった。
車を降りると他所よりも気温が幾分涼しく笑みが漏れる。


外壁には古い時代の農耕具がたくさん。


入り口にはねぶた風のこけし


これが施設名。廃校を利用した建物らしい。


教室には郷土名産が置かれていたり


日にち限定で蕎麦打ち体験ができたり


昭和の生活道具やモノがたくさん展示されていた。


階段の下の一角には古いカメラが何台もあったり、
古い瓶コーラの冷蔵庫が置いてあったり・・・


別の教室には芸術家の作品があったり・・・


廊下の開いている窓から心地よい風が入ってくる。
山の中にあるから他所より気温が低いのだろう。
ぐったり気味の相方も表情が和らいでいた。


ここに来る道中、何回ものぼりで目にしていた蕎麦。
一口食べて無言になってしまった。
母親が従業員にいろいろ話しかけていたら、
サービスで蕎麦が一人前弱ほど出してくれた。
しかし・・・美味しい蕎麦を隣県で食べ過ぎたかなぁ・・・


緑に囲まれた自然の深い場所。
施設目的ではなく自然目的で訪れても良い感じ。
次があるとすれば自然目的でもいいかも。


帰りは八甲田山の麓を通って帰ることに・・・


途中の大橋で僕と相方は車を降りて橋を歩くことにした。
橋の上はエアコンのような冷風が吹いていて心地よく、
ぐったり気味だった相方が「ぴゃ~っ!」と嬉声を上げていた。


紅葉時には車が連なり渋滞する名所であるが、
夏は観光客も少なく橋の両側を行き来しやすい。


おそるおそる橋下を見下ろす。100m近い高さである。
冷風は気持ちいいけど高所恐怖症の僕は肝も冷えてしまった。


高原茶屋に寄ってお持ち帰りの味噌おでんを買い、
スキー場のある場所で再び車を降りる。


青い空、緑の大地、賑やかな蝉の声、元気なひまわり。
気温は高いけど、こっちは湿度が低いのかまとわりつく感覚が無い。


家に戻って荷物を降ろした後、近くの畑に母と3人で向かう。
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きせい

昨日は暑かったなぁ・・・
久しぶりに自転車で走ろうかと思ったけれど、
最近乗っていないのに34度の中を走るのは危険だ。
やっぱバイクで走るべ!と100mほど走ったところで、
暑さに心が折れそうになった。速度をあげて浴びるのは温風。

ここ数年、暑さに滅法弱くなった相方の提案で、
今年は仙台駅まで歩いていくのをやめ、
近くの駅から電車で仙台駅まで行くことにした。
駅でお土産を買ったあと新幹線のホームへ向かい、
はやぶさ車両のはやてで実家へ向かう。
(はやぶさ車両は席が広いのが良いね)

毎年12日に帰省していたのだが今年は11日帰省。
今年は暦の関係で多くの企業が夏期休暇が長いらしく
暦状況を深く考えずに休みの1日目は帰省準備日、
翌日に帰省して3泊4日と安易に計画を立てたので、
例年より1日早く帰り、1日早く戻る予定である。

駅には母が車で迎えに来てくれた。
この日は弟の知人が結婚式らしく、僕らの帰省時間と被り、
父は弟を結婚式会場まで送り届けに行っているらしい。

時刻は17時頃。どこか寄りたい所があれば寄るし、
このまま夕飯を食べに行くか?と母親の提案だったが、
家に帰ればご飯があるらしいので、家で食べる!と言うと、
じゃあスーパーで買い物をして帰ろうとなった。

おかず等を買って帰るのかと思いきや、
正月帰省時と同じように寿司や刺身を買ったりしてて、
結局、食卓にデーンと広がったのは家庭の味よりも、
スーパーで買ってきたものが大半を占めていた。

去年の帰省日は夕方には気温が下がって過ごしやすかったが、
今回の帰省日は夜になっても気温が下がらず暑苦しい夜だった。
10時頃には父が就寝、11時頃には母も就寝、弟は帰宅せず・・・

いつもより2時間ほど早く床に付いたが暑くて寝苦しい。
ようやく熟睡に入った頃、階段を駆け上がる物音が聞こえ、
弟が帰ってきたんだな、と思いながら眠りに落ちていった。

その2時間後、救急車のサイレン音に目が覚める。
サイレン音はすぐ近くで止まり、気になって部屋を出て、
階段の所にある窓から外を見下ろすと、向家の前に救急車が停止。
車の後方から男の人の姿が見えたり、隊員の姿が見えたり・・・

部屋に戻って布団に入ると弟の部屋の扉が開く音がして、
弟もまた階段の窓から様子を伺っていたようだった。

朝、居間に降りて親に救急車の件を話すと、
どちらもあのサイレン音で目を覚ましていなかったらしく、
父親が心配顔を浮かべ向かいの家に話を聞きに出て行った。

どうやら酔いつぶれた人が路上で寝ていたらしく、
通りかかった人が声を掛け、心配になって向かいの家の呼び鈴を押し、
家人を呼び出して救急車を呼ぶように言ったのだという。
向かいの家にとっては迷惑な話だったようだが、
何事も無くて良かったと父親も胸をなで下ろしていた。



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朝湯と毘とカレー

1時過ぎに布団に入り寝付いたのは2時頃か、
記憶が途切れたと同時に朝が訪れていた。
子供達の声、女性陣の声、お母さんの声、
男の声は・・・聞こえない・・・じゃあまだ寝ていよう。

ん?Kの声が聞こえてきた。Nも起きたか?
確か昨日、明日は朝5時半に温泉に行こうなんて
Nが言っていたけど・・・みんな二日酔いだろうし、
もうその時間は過ぎているはずだ。まだ寝てていいかな?
でも・・・口の中がネバネバだ。ん~気持ち悪い。

ガバッと起きて歯磨きをして、ネバネバを解消し、
外で煙草でも・・・あ、回りの景色でも撮るかな?
家を抜け出し1人散歩でぶらぶら。


うわ~めっちゃ景色きれいや~。


山が水墨画のようにグラデになっている。
180度?それ以上に広がる美しい山並み。


朝に散歩するのって何年ぶりだ・・・?


いや~気温は肌寒いけど、今日は暑くなりそうだぞ。
それにしても山並みが美しすぎる。空気が澄んでいるのかな?


近所を軽く散歩して帰宅。
このチャリ組み立ててみせた方がいいのかな~?
このままでいいか、一応、説明書など書類は渡したし。

家に戻ると温泉に行くよと出掛ける準備。
慌ただしくタオルやバスタオルを渡され、
車に分乗し出発。旦那は寝ているらしい。


そ、そっちじゃなく、入口こっち!

秘かに心配していた首や背中の痛みは、
昨日寝るときに痛みが少し出たが酷くはなっていない。
温泉に浸かりつつ、首、肩、背中をもみほぐす。
意外に温泉は各部の痛みに良いかもしれないなぁ~。


風呂から上がって一服し、二階の癒しフロアへ・・・
マッサージチェアの動きに声が漏れてしまう。
ウウッ、ヌゥッ、オオオ、ウグッ・・・
あの~この人うるさいんだけど~



癒し後、デッキに出て美しい景色を眺めつつ一服。


山並みが空に浮かんでいるようだ。


帰ると朝食が用意されていた。
栗ご飯に温泉卵、芋煮に焼き鮭、たらこ、ウインナー。
ご飯をお代わりする時に、お母さんに「半分で」
「はいよ~半分ね~」「は・ん・ぶ・ん・で!」
昨日のラーの件、お母さんはまるで覚えていないらしい。

Nジュニ君が漫画のような感じで口を大きく開け、
物凄い勢いで鮭ほぐし飯をかっ込んでいた。しかもお代わり。
お姉ちゃんは温泉卵を気に入ったのか2個目。

朝食後のまったりタイムの後、
外に出て一服しているとNも出てきて、
自転車を指さし「一回組み立てた方がいいんじゃね?」
だよなぁ~じゃあ組み立てるか・・・
「お~いP~ちょっと跨ってみて!」


サドルを合わせ跨るP。なんか様子が変だぞ・・・
漕ぎ出すとハンドルふらふら・・・
J「ええっ!?もしかして自転車乗れないの~?」
P「乗れるよ」
N「乗れてると言えない危なさだな・・・」


その後、旦那も出てきて跨ってみる。
「ちょっと走ってきていい?」と旦那。
危なげなくツツーッと走っていき、しばらくして帰ってくる。
P「どうだった?」旦那「うん(ニヤッ)うん」
まぁ、とりあえずは安心だ。一応折りたたむのを旦那に説明。
「こことここがポイントだから、押し上げてグイッね」


用事があって出掛けるお母さんにお礼を言い、
しばらくまったりして僕らも出掛けることに・・・
昨日の宴の中で、Kが行きたいと言ったのは神社。
お参りとお守り。とにかく神社に先に行こうとなった。


三者三様・・・八者八様の後ろ姿。


神社と言えば、やはりここだよな。
前に相方と来たときは冬だったから緑の景観が新鮮だ。


あ、前はこれ無かったなぁ~。
回りはこういうのに興味無いみたいだ・・・
ここの奥の殿に愛の兜が展示されてるけど・・・
おそらく誰も興味ないだろうな・・・



家族をipadで撮っているを更に撮ってみるの図。
子供がシャカシャカとipadを操り、ゲームをやったりしてて、
その指操作を眺めつつ時代の流れを感じてしまった。


冬はこういう景観が無かったから見どころも色々。


お参りしましょう。二拝二拍手一礼。


お守りを選んでいるのを遠めに眺めているの図。
みんながおみくじを引いていたので、
僕も引いて、書かれているのを口に出していたら、
「それ俺のと同じ内容だぜ!」とN

番号も同じ。末吉だった。結構内容は手厳しかった。
それを読みながら木に結わえようと歩いていくと、
それを聞いたKも「それ、何番じゃねぇ?」と言う。
なんと僕、N、K3人が同じ番号のを引くというミラクル。
内容を言い合う楽しさを全く味わえない・・・。


「ほい、あそこで鯉に餌やるべ!」子供達を急かすP。
橋の上の光景だけを見ると微笑ましいのだが・・・
水面に目を落とすと・・・


あまりの激しさに引いてしまう。


このあと、物産館に行ってそれぞれ土産を購入し、
それなりにいい時間になって、候補に挙がった場所は止めに。
お昼ご飯にカレーは!?美味しい店が近くにあるよ!と、
Pのおすすめ店を目指すことに・・・。

ここで再び男3人が車にまとまって移動し、
その中で小会議。祝儀はいらないとPは言っていたが、
少しずつ出して1つにまとめて渡すことにした。


近いと言っていた割に30分近く走り続け、
痺れを切らしてKが「いつ着くの?」と電話して5分後に到着。


あんまり期待しないでおこう!なんて車内で話していたが、
おすすめするだけの美味しいカレーだった。
そして、またしても料理写真を撮るのを忘れてしまった。


またしても拝借画像。
カレーはスパイスが効いていて秀逸。
ナポリタンは昔懐かし風味。みんな納得の旨さだった。


店裏の駐車場でお開き。
KはPの車で米沢に戻って電車で帰ることに。
「またいつかやるべ!じゃあ元気でね~どうもね~!」

久し振りに会った面々は、それぞれに年輪の形状を表しつつも、
その感覚は時の流れを感じさせることのない当たり前の形で、
「よぉ」「よぉ」で再会したように、そのまんまだった。

その時、その時で面子が欠けることもあるけれど、
一本の太い流れが変わらずに流れ続けているから、
きっとまた次の機会も、当たり前の形で再会するのだろう。

帰ってきて一気に書いたので詳細が抜けていたり、
時間軸が違うのもあるかもしれないけれど、
とりあえずの記録として・・・。

なんか二日酔いの感覚がまだ残っているなぁ・・・。
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スナック?

みんなの帰りを待ちわびたようにお母さんが出迎える。
食卓には郷土料理などの手作り品がずらりと並んでいた。
成り行きで座った場所だが、僕の右隣にはお母さん。
すぐにでも飲みを始めたい様子でビールを持つのを制して、
「ちょ、ちょっと、ひとまず落ち着きましょう」

みんなが食卓を囲み始める頃、
Pが母親の所に来て僕を指しつつ、
「おっかぁJ、分かるよな?」と言うと、
さもありなんな顔して「当たり前だべした、前に来たさ、なぁ~」
(なんだ覚えていたのか・・・)
「バイクさ乗ってきたべした、なぁ~」と言いつつ、
空のグラスを持って僕の腕をつっつく・・・
あ、はいはいお注ぎします~。

「さぁさ、待ってたんだ、飲むべ!」
満腹感のお腹を軽くさすりながら、宴二部がフェードイン。
「さぁ、食べで~美味しいから~」
今思えば、この時スナックIは開店していたのだった。

始めはビールを飲んでいた面々も、やがて焼酎に変わり、
NもKもグビグビ空けていく。僕はビールをがんばる。
特にKはお食事会が暖機運転だったかのように、
本領を発揮して場を盛り上げていく・・・
でもちょっと飲み過ぎじゃないか?ペース早いような・・・

僕の左隣にはPが座り、時折母子の言い合いが両耳を挟み、
サラウンド劇場を味わったりもした。性格もそっくりだ。
Oが懐かしい写真アルバムを持ってきていて、みんなに回す。
若かりし頃の姿を眺めつつ、お母さんに使用前・使用後を教える。
もちろん、今回参加出来なかった面子も紹介する。
いろいろ会話に登場しているらしく名前は知っているらしい。

アルバムの表紙に日付が記されていて、
いつ頃の集まりなのかが一発で分かるのは、
ちゃんと記録して残してくれたOの功績だよな。
食事会で話に出た浜キャンプでのボンドファイヤーの写真もあり、
旦那やクマちゃんもその光景に目を丸めて笑っていた。


満腹感と酔いが回って来た頃、
食べられなくなる前に・・・とケーキタイム。




一応、ケーキカットの儀式も行う。
ロウソクの炎は案の定、N息子が横から一気に吹き消してニンマリ。
お姉ちゃんの方は母親似な感じで、弟の方は完全に父親似だね。
ところどころの悪戯ッ子な眼差しは父親そのものだ。


お食事会で満腹になったのに、
飲んで食って賑わってスナックは大盛況。
ママさん風に会話を転がすお母さんも、
結構な量の焼酎を飲みつつ注ぎつつ・・・

食いまくるK。飲みまくるK。
本領発揮というよりオーバーペースな感じだ。
笑い話から困った話、家庭の愚痴などを続けるうちに、
衝撃の告白があり、場の時間が一瞬止まりかけたが、
お母さんの絶妙な応対などもあったりして、
いろいろ溜め込んでいるものを全部吐き出すK。
内容は明かせないが、みんなそれぞれいろいろあるんだよな。
Kはきっと僕らだから吐き出したんだと思うし、
僕らの集まりだから吐き出せたんだとも思う。

スッキリした顔を浮かべ、食べまくり飲みまくるK。
「Kくん、まだ遊びに来たらいいさ、いつでもおいで!」

23時近くになるとKは部屋の隅に用意されてる布団に倒れ、
そのまま潰れて眠ってしまった。
もう、そろそろ終了か?と思った頃、
「米沢のラーメンあるから締めに食べるべ」とお母さん。
「いや・・・もう無理っす」
「ちぃとだけ、ちょっとだけ食べて、ちぃとだけだから」
「じ、じゃあ少しだけなら食べます」
「うん、今用意するから、スープ作ってあるんだもの」

・・・なかなかラーが出てこない・・・嫌な予感・・・
数分後、恐れていた光景が目の前に広がる。
普通の丼に具材もきちんと入ったラーが・・・6つ。
「ちょっとって言ったじゃないっすか~!?」
「いいから食べてみて、美味しいから~」
全員「・・・」

「Kくん?Kくん!ラーメン食べて~」
「あいつはもう無理っすよ」
寝ているKを起こし、卓に連れてくるお母さん。
仏像のように俯き加減で固まって動かないK。
「Kくん?ほら、ラーメン食べて~」
顔を上げたKの様子がおかしい・・・ングッ逆流か?
トイレに駆け込み、みんなに誘導されて布団に寝かされ、
枕元に洗面器を置いて深い眠りについた。

目の前には6つの丼・・・
急に入った仕事を片付けるかのように啜りまくるN。
鬼神の如く勢いでゾゾゾ~ッと一気に平らげると、
先に寝ていた娘、息子(僕とN用の布団)に行ってそのまま就寝。

クマちゃんはKの分の半分を足され1.5人前を頑張っている。
僕もノルマクリアとばかりに目の前のラーを頑張る。
Kの残り半分を任され頑張るO。Pと旦那は最初から拒否。
お母さんも自分の分を食べるが半分もいかないうちに箸が止まった。

「このラーメンさ、北海道から送られてきたのよ、
でも、私1人でそんなに食べられないからさ~!」
「な、今なんて!?ホッカイドウ?送られてきた?
さっき米沢ラーって言ったじゃねぇ~か!」
「ん?ホウカイドウのラーメンなのよ~うふふふ」
「なんだよ~地元関係ネーじゃん!」
「Oさん、残していいからね~」

クマちゃんが帰り、場がざわついた頃合いを見計らって、
ジャージに着替えると、スナックの営業も閉店の様子。
Oは寝ているお姉ちゃんを起こし二階へ連れて行き、
次に息子を起こして連れて行き、Nを布団におさめる。
このタイミングで僕は空いた布団に滑り込み、潰れたふり・・・
PとOとお母さんが部屋から出て行き、
旦那が明かりを消して部屋を出ようとするとき、
身体を起こして「どうもね~」と言って布団に入った。

長かった一日がやっと眠りについた。
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懐かし面子と宴

事務所に落ち着いてカメラなどを準備しOからの連絡を待つ。
午前中は特注ケーキの引き取り任務があるはずだ。
何時に連絡来るだろう?10時か?11時か?
もちろん既に向こうを発っている時間帯だよなぁ~
あ、生ものだからギリまで引き取りに行かせない気かな?

もやもや感を滲ませている頃、Pからメール。
Kはやっぱり電車で来るらしいとの事。

ん~どの辺の店に注文したんだろう?
気を揉みつつ待っているが時計の針は11時・・・
いいかげんに引き取りに行かなくちゃならんだろう?
Oのケータイに電話するが出ず・・・ふぅ、落ち着け。
しばらくして電話が来た。「電話したぁ~?」

ケーキの件を聞くと、面子が定まっていないみたいだから、
あんまり大きいの作ってもらっても余しちゃうだろうと、
結局どこにも頼んでなくて途中で買っていくと言う。
(なんだよ、使命感と罰ゲーム感に包まれていたのに・・・)

「でさぁ~もう仙台に居るんだよね~駅ビルにいるの」
ええ~ああ~うう~・・・ん?で、ヤツは・・・
前日、東京で仕事があり、日帰り予定が戻ってこられず、
今朝、東京を発って、ついさっき仙台入りしたらしい。
って・・・じゃあ予定より早く来るの?
「ん~まだお祝い品買ってないのよね~どこかないかしら~
あ、お昼一緒に食べる?どうする?ま、あとで電話するから」

予定より早い?珍しい事もあるもんだぞ・・・
一緒にお昼って・・・すぐ迎えに来たりするのか?
ちょっとまてよ、電話切ってすぐはないよな・・・
Pプレのチャリに安鍵でも買いに行こうと思ってたんだ。
ん~いつまた電話くるかもしれないし・・・よし。

急いでバイクに跨り、近くの百均まで駆ける。
一緒にお昼という話も流れないとも限らないから、
一応、おにぎり1個だけ買っておこう・・・
ついでに祝儀袋の簡易版とか、あいつの子用にも・・・
店に入って、出て、乗って、帰って、急いでカバー掛け、
お子様用に用意して・・・トゥルルル・・・あ~電話。

「もうすぐ着くよ~」げっ!荷物整理が・・・
ん~駄目だ。いそげ~荷物確認でザックから出した荷物を、
放り込むようにザックに戻す。ブルルル・・・あ~着いたのぉ~
んと、これと、それと、あれと、ほいほい、ピンポーン。

いつも会ってるような顔してNがニヤリ。
「ちょトイレ貸して~」「はい、ここね」
荷物持って忘れ物チェック・・・
トイレから出てきたN。足元にある畳んだ自転車を視界に入れつつ
「ところで自転車どこ?」「ん?だからソレ!」「あ~これね」

ニヤリ挨拶もそこそこに荷物を積み、
N「腹減ったな・・・」
O「どこがいいかしらね」
N「ギュウタンいくべ」

数分待ちの店頭に並び、中へ通され、注文の品が運ばれて、
食べ始めた時に「そういえば夜も肉だったんだ!」とN。
それに誰も気付かないという不思議な流れ・・・。

その後、Pへの贈り物を買いに名取方面に行ったり、
ケーキ店に寄ったりして、インターチェンジに入ったのは、
3時を過ぎていた。まぁ予測通りな流れだけど・・・。



常にあっちこっち車で走り回ってるNの走行距離は、
年間ジュウマンキロ近いと行っていた。
ケタが違いすぎてその凄まじさが分からない・・・。


高速を飯坂で下り、北上しながら米沢を目指す。
ところでPの家どこ?とナビに住所を入力し、
もう間近か?なんて思い始めた4時半頃、
タイミングよくPから電話があり、
Kが駅に着いたから迎えに行くという。
電柱にある住所名を告げると、そこから駅が近いから、
とにかく駅で合流しようということになった。

駅前に立つ男の姿を見ては「アレか?」
「あいつ、あんな大きいバッグ持ってくるか?」
「違うな・・・」「どこだ?あれか!?」「違うな」

駅前に車を止め、Kの姿を探して見まわしていると
「あっ!Pちゃんだ!」とO。車のすぐ横を歩いていた。
「よぉ~」「よぉ~」「Kは?」「あ、そこ」
ニタニタニタと歩く姿は相変わらず・・・K参上。
肩から小さなリュックを背負って「よぉ~」「うぃ~っ!」

で、姿が消えたPが車に乗ってやって来た。
みんな一服しながら立ち話してるので、
ザックから煙草を取り出していると旦那紹介が始まっていた。
僕よりも背が高く服装はヒップホップな感じ。
みんな軽くハニカミつつ挨拶終了。

Nの車に男三人が乗り、Pの車にOと子供が移って、
いざ、Pの家へ・・・お母さんの出迎えを受け、
軽く挨拶をしながら荷物を運ぶ。
もう隠しようが無いから先に僕プレの自転車を渡す。
Pも旦那さんも喜んでくれてホッと胸をなで下ろす。

若い頃、僕は独りバイクツーリングでこの宅を訪れ、
急な成り行きで宿泊することになり、ご馳走になった事がある。
その後、Oも独りで遊びに来たことがあるようで、
お母さんとの面識のある二人なのだが、
僕が入って行った時には普通な感じだったお母さんは、
Oの顔を見るなり「あら~久し振りだね~」と会話が始まった。
ん?僕は忘れられてるんだな・・・きっと・・・

家の中に落ち着き、いつ出るの感を抑えていると、
Pと旦那の共通の友人クマちゃん(男)が遅れてるという。
旦那はおとなしい性格らしく、僕らの相手は、
人見知りしないクマちゃんが潤滑油役をするらしい。

結局、予定の時間より15分ほど遅れてクマちゃん参上。
店に遅れる旨を連絡し、さぁ行きますか!?と出掛けた。



せっかくカメラを持って行ったのに、
霜降り肉の美しさに心奪われ、食事を終えた頃に、
写真全然撮らなかった事に気付いた。凄い肉だったのに・・・
なのでHPなどから画像を拝借・・・


ちょっと違うけどイメージ的にこんな感じ。
これに芋煮が付いてる感じかな。
肉は広げると顔ぐらいの大きさはあったような・・・
霜降りの美しさはこの画像以上だったような・・・
食べた瞬間に無言でニンマリになる味。
いやぁ~なんで写真撮らなかったんだろう・・・くぅ~不覚。

噂通りの潤滑油っぷりを発揮するクマちゃん。
どんな話題も広げるボキャブラリィの深さと、
人当たりのいい謙虚な口調の話っぷりに、
緊張気味の旦那も気持ちが柔らむようなイイ感じ。
そしてKがKの本領を少しずつ出し始め・・・
和やかな感じのままお食事会はお開きになり、
続きは家に戻ってすることになった。代行で帰宅。


外に出て誰かの看板を撮っておいたら~?の声に、
料理写真も宴写真も撮っていなかった事に気付いたんだな・・・。

(つづく)
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事前情報とQな・・・

昨日、あまりにも情報が少ないため、
花嫁(という表現に軽く違和感。は失礼か)のPに電話し、
今回の会の詳細を聞いてみたが、米沢牛を食べに行く他は、
成り行きに任せるようなアバウトな感じであった。
食べた後、どうなるのか、翌日は何をするのか、
それは賽を振ってみないと分かりません。そんな感じ。
まぁ昔から仲間の集まりはそんな感じだから不思議じゃない。

N川の事を聞くと、数日前に連絡があったようで、
ギリのギリまで仕事の調整に尽力して参加しようとしたが、
どうしても外せない仕事が入ってしまったらしい。
何度も何度も「みんなに会いてぇ~なぁ~」と呟き、
「オレほんとに頑張って色々調整したんだよぉ~」と漏らし、
「今回は参加できなくて悪いんだけど、これに懲りねぇ~で、
また、みんなで集まるの企画してくんねぇ~がなぁ~
仙台でまだ集まるの企画してけろ~」と言っていたそうだ。
N川の口調を真似て全部喋るので、本人と話した気分になった。
決まった休みが取られない仕事状況なんだなぁ~。

集まる機会も最後かなぁ~なんて思っていたけど、
やっぱり、あいつとあいつが参加しなくちゃ、
みんなで集まるの最後なんて言葉は出しちゃいけないね。
きっとあの時の続きがいつかある。願う気持ちが膨らんだ。


ふう~もう明日なのかぁ~
今日は早めに寝た方がいいかなぁ~?
サッカーは早めに起きて録画を見よう。
そう思っている22時頃、Kから電話。
「あいよ」と出ても「ゴォオォオオ・・・」ん?
「もしもーし!」「コォオオザザ・・・」ツーツーツー。

何だったんだ?とケータイを見つめていると、
今度はメールが届いた。件名:てすと のみ。
ん?これは嫌がらせか?Kならやりかねないぞ。
そう思って「てすとですと?」と返信すると、
P宛に送ったような内容のメールが届く。

J(僕)に電話したけど何も聞こえねぇ。
俺のケータイ壊れてるわ、という出だしから、
唐突に知らされていなかった重い内容が書かれていた。
Kの妹の子供が今、入院していてヤバイ状態で、
数週間意識が無いらしい。先天性の病なんだそうだ。
そんな状況でヤツは来るという。それはちょっと・・・。

その後、Pから電話が来たりして、
Kに無理して来なくていいメールを打ち込んでいると、
その不慣れなケータイの文字打ち込みの間に、
二人の間でメール会話が交わされたようで、
Kは来ると言っているらしい。
一応、僕からも無理すんな&祈りメールを送る。


前日だけど、今回はKは無理かも知れないな・・・。
状況が状況だもんな。またいつか集まればいいんだ。
重い空気に包まれつつ、明日の準備の確認などをして、
結局、いつもどおり1時半頃、床に着いた。


6時半にセットしたケータイアラームを無意識に消し、
起きたのは7時半。サッカーの試合を観ながら、
前半は両国のチカラの差に「良い経験だ」の独り言連発。
後半は少しながらの良い場面もあったりして、
それでも時間の問題かな?引き分けでも充分、
なんて勝利を諦めていたら嘘のような終了間際の先制!
小さくガッツ。そして大声で「おおっ!まじで~!?」


朝食を済ませ、まったり出掛ける準備をし始める。
イベントに行かないと言っていた相方も気が変わったのか、
午前中にイベントに行って、午後に書道に行くらしい。
そんな事で一緒に家を出て、事務所の前で相方と別れた。
「いっぱい楽しんできてね~」「あいよ~」

(つづく)
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あっちゅう間

7時に起きて朝ご飯を食べる。
「頭痛いの治ったから大丈夫だよ~」

朝食を済ませ、部屋に戻り布団に横になったら寝てしまった。
10時頃に下に降りていくと、畑野菜ジップロック入りがたくさん。
朝の内に獲ってきていたらしく、更にもう少しと、
母がまた畑に収穫に出掛けたらしい。そんなにたくさんいる?
でも相方の目の輝きをみれば、いるんだろうなぁ~。

戻った母が一つずつ野菜の説明をして、
ダンボール箱に野菜類を入れていく。
小玉スイカも2つ獲ってきたらしい。
親戚から貰ったメロンも送るらしい。
キュウリ、トマト、インゲン類、じゃがいも、
にんじん、ズッキーニ、あれやこれ・・・

あっという間にダンボールが埋まり、
結局、その他もろもろも含めて箱3つ。
それを昼前に母の運転で宅配センターに持ち込む。

荷物を送って一息つくと、
母親が「このままどこかに行くが!?」と言う。
行きたい所へ連れて行くと言うが、
なんとも行きたい場所など・・・
金木に行ったし、アウトドア店にも行った。
古本屋も寄ってもらったし、お土産品も買った。
ん~今回は自然分野が無かったなぁ・・・

「あ、じゃあ萱野茶屋さ行くが!?」
「おう行くべ!行くべ!じゃあ家さ電話するじゃ!
準備して待ってろって、すぐ行くぞ!って」

一旦家に戻り、父を乗せ、八甲田の麓の萱野茶屋へ向かう。
車で30分も走れば八甲田の麓に着くのが凄いところ。
それだけ山に近いって事なんだけど、
やっぱり新緑の中を走るのは気持ちいい。


自然が目当てと言いつつ、本当の目当てはコレだったりして・・・
家族連れが自然遊びに訪れる高原広場にある萱野茶屋。
相方がここの味噌おでんがお気に入りで、
また食べに行きたいと言っていたのを思い出し、
急遽行きたいと言ったのだった。僕は山並みを眺めたかった。


長生きのお茶を飲み、しょうが味噌のおでんを買う。
夏に?と思われるだろうが、次の帰省は年末年始。
冬期間中はこのエリアは通行止めで閉店してるので、
僕らは今時期しか食べることが出来ない。
秋に帰省すれば食べられるけど・・・ん~。


セットに玉子1コ加えてもらったものが2つ。
1セット500円だからコンビニおでんよりお得である。
この味を求めて、相方は何度かチャレンジしていた。
頭の中で自分の作った味噌おでんと、ここのを比べ、
ほぼ近い味を再現していた事を知って満足した様子だった。


お昼時間だったので、親はラー。僕らはざるそば。
こういう高原茶屋にあるような食べ物って、
大抵はレベルが低いのだが、ここは充分旨い。
ただし、注文してから出てくるまでの時間が長い、長い。


本当ならば八甲田の奥も見たいところだけど、
帰省前にバタバタするのも疲れてしまうので、
高原から山並みを眺めて満足することにした。


あのてっぺんにいたら、寒いのかなぁ~。
緑が輝いていて、雲は多いけど青空も見えて美しい。
街のどこからでも見えるけど、近くで見ると数倍良いね。


天気が良ければ岩木山が見えるという展望台。
未だ正しい姿を拝んだことはないけれど、
毎回、止まって緑の景色を眺めてしまう。


スキー場から街並みを眺める。
ガスが掛かって景色はよく見えないけれど、
写真を拡大すると、陸奥湾がしっかり写っていた。


明日の夜にこの大の字に火が入って催し物があるらしい。


家に戻って14時前。新幹線は17時前なので、
あとはのんびり荷物をまとめ、まったり時間を過ごす。
あれをしたかった、あれを話したかったなんて思うのは、
大体いつも新幹線に乗った後に思うこと。

今回もゆっくり家族時間を・・・なんて思いつつも、
あんまり話す事も無く、相方が親の相手をしていた。
まぁそれでも、夏に何をしたという思い出が残せて、
それはそれで良かったのかも知れない・・・。


1時間半の新幹線。あっという間の仙台。
相方は昨夜、僕が頭痛で寝込んだ時点で、
最終日は家に引き籠もりで終わると思っていたらしく、
高原おでんを食べられたのも山並みを眺められたのも、
ちょっと意外な展開だったらしく喜んでいた。

新幹線を降り、仙石線で家近くの駅に降りると、
イベントホール前は物凄い人だかり・・・。
ブチのライブがあるらしい。バスタオル姿あり、
とさか頭あり、コンビニに寄ると店頭ゴミは散乱・・・
こういうのは良くないなぁ・・・。店内はトイレ長蛇。

しかし暑い・・・。こっちはやっぱり夜も暑い・・・。
青森の夜の涼しさが恋しくなるような暑さである。

青森があんまり暑すぎたらエアコン買いに行こうかと、
本気で相方と話していたけど、あの気候なら不要かもなぁ。
やはりあっちはエアコンより除雪機かな?

体調を崩しておきながら言うのもヘンだけど、
暑い夏、体調管理にお気を付けてくださいまし・・・。
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港広場にでも

昨日の夜も肌寒かった。
暑すぎて寝られない!なんて全く関係なし。
窓を開けているだけで天然のエアコンが朝まで続く。
午前中も9時、10時頃は心地よい気温で、
正午に掛けてジリジリ感が上昇する感じだが、
家の中にいると風が窓から入ってきて快適だ。湿度も低いのだろう。

そんな快適な室内に寝転がっていると、
時間がどんどん過ぎてしまう。
父が「どこか行きたい所あれば連れて行くよ!」と
暇そうな僕らを見て堪らず声を掛けてきたが、
遠出は運転疲労が溜まるだろうし、山方面は暑いだろうし、
あんまり動き回るのも足が悪い母を思うと難しい。

特に行きたい所も無いんだよなぁ~なんて、
相方と顔を見合わせていると「お土産は?」と相方。
前に友人からさくらんぼを頂いていたので、
そのお返しに何か土産品でも送ろうと話していた。
「じゃあアスパムにでも行くか!?」

アスパムに行くなら、あそこの新しいねぶた館も見るか?
じゃあ、その隣のアップルなんとかも見るか?
じゃあ、その奥の青函連絡船も見るか?
じゃあ、昔よく行った新町の本屋も覗いてみるか・・・

重い腰をあげたのはお昼を過ぎた頃だった。
そういえば母が毎回「お好み焼き屋に行くか」
なんて言っていて、じゃあ帰りにそこで昼飯にするか?
なんて話が次々に挙がってイソイソと出掛け仕度を始めた。


本屋の近くで降ろしてもらい、僕らは本屋へ、
両親は先に三角建物の物産館アスパムへ行ってもらう。
学生時代、街に出ても服などに興味があるわけでもなく、
音楽に興味があるわけでもなく、もっぱら本屋ばかり。
今は大型書店が各地にいろいろあったりするが、
地元には未だ大型と呼べるほどの書店が無い。
数十年ぶり?と懐かしみを抱えて店内へ入り、
上階の画材用品フロアに行くと、あれ?前に来たな・・・
数十年ぶりだと思いきや数年ぶりだった。

それでも学生時代、画材フロアに並ぶ様々な専用品を眺め、
これは何に使うの?なんて思いが浮かんでくる。
「本屋から歩いて来るって?500mはあるよ!?」
そんな父の言葉を鼻で笑い「近いじゃん」
普段から歩かないと500mは遠い距離なのだろうか・・・

親戚の集まりで、僕が言える体型でも無いのだが、
みんな樽のような体型になっていて、
車社会の恩恵を受けすぎた例がそこにあるような・・・
そんな思いがあった。毎日バイクに乗ってた頃は、
タバコを買いにいくのもバイクだったもんなぁ~。

青空を眺めつつアスパムへ入り、混雑している土産売場で、
適当な土産品を見繕って購入して売場を出ると、
父親と遭遇。二階に居るからと言われ、
他の売場を眺めた後、二階に上がって親を探す。


電飾の企画展みたいなのがやっていて、
そこで親を見つけて駐車場へ行く。

近くにある去年出来たばかりのねぶた観光施設へ。
駐車場に止め、海を眺めながら建物に歩いていった。


あとで、あの青函連絡船も見たいけど・・・
もう昼時間をだいぶ過ぎているんだよなぁ・・・


僕が居た頃には無かったものばかりが、
年を追うごとに少しずつ増えていき、
そういう大きな建造物の大きな変化の影で、
やはり昔賑わっていた商店街の活気は消えてしまっている。
あるのは全国展開のチェーン店ばかり・・・寂しいねぇ。


この赤いのがねぶた館の建物。
意匠に凝った建物が目を引くのは良いけど、
やはり地元商店街との共存を図って欲しいものだ。
駅から海側へ観光客は誘導され、施設を見学し、
物産館で土産を買い、商店街を素通りして駅へ戻る。
なんて、勝手な思い込みかもしれない・・・。


こういうのも昔は無かったなぁ。
かつてのメインストリートを歩く人々の数より、
海側施設にいる人々の方が圧倒的に多いような・・・
うん、そういうのはもう書くのはよそう。


ねぶた館の中へ。チケットは大人600円。
地元人は1回入ったら充分かな。


いろんな歴史が書かれている。


歴代の田村麻呂賞作品のねぶた写真が連なっている。
バイトしたのって・・・と探したが賞を獲っていなかったか・・・
でも、その当時のねぶた写真を集めれば、どれかに、
ハッピ姿の僕が写っているはず・・・楽しい思い出。


やっぱ実物は迫力あるよなぁ~。
でも一番は祭りの中の姿だけどね。


ダンダダンダンダン♪大きな太鼓の音が響き・・・


笛の音や、ガガシコの音が響く。踊り方を教えていたのか、
観光客が交互に足を上げながら踊っていた。
ねぶたの音色を聞くと、体内の何かが疼くのは青森人の証しかな。
弾けたいっ!て思ってしまうんだよなぁ~。


結構、観光客が入っているもんですね。
うじゃうじゃと混雑していて見上げて歩いていると、
誰かにぶつかってしまう気がした。




動画でも撮ってみた。こっちのほうが分かりやすいかも。


顔がズラリ。みんなイイカオだなぁ。


細々とした部分もじっくり読んでまわったら、
結構な時間を要する気もするが、僕らはナナメ読み。


そして出口に土産品売場。混雑してます。


いやぁ~凄い人口密度だった。
こっちが賑わえばにぎわうほど、
八甲田の麓にあるねぶたの里は・・・閑散?
どっちも賑わって、多くの観光客を呼び込めばいいねぇ。


一応、こっちも見ていくか・・・シードル工場
アンドお土産売場アンド・・・レストランかな?


ほぼ素通りのように館内を抜け、
そのまま青函連絡船の方に歩いていく。
時刻はすでに15時を回っている・・・。
父が駐車場に車を取りに戻り、3人で歩くが、
相方の顔色がおかしい。ん?どうした?腹減った?
「さすがにお腹減って体力が・・・」
「じゃあ止めっか!?」


母親に腹減ったから帰ろうと言うと、
向こう岸を歩いている父を大声で呼び、
身振りで「見るの中止」と合図する。

日陰で父の車を待ち、家の近くにあるお好み焼き屋へ向かう。
店に着き、注文をしたころには16時を過ぎていた。
昼ご飯って言うか、夕ご飯って言うか・・・


ハラペコ状態で、のんびり焼けるのを待つお好み焼きは・・・
はぁ片面。はぁ反対面。はぁ~ひっくり返して・・・
母親は友人とたまに食べに来ているらしいが、
こういうじっくり系は男は苦手なのでは・・・?

父親も何でもいいって感じだったし、
僕も面倒なのが嫌でイマイチだった・・・。
こういうのは、おしゃべりを楽しみながら、
のんびりつっつくのが良いのでしょう。
昼飯食わずに16時に食べるのはねぇ・・・

腹を満たし、帰りがけに母が言っていたあんこ屋へ。
店の看板に「おやき」の文字を見て相方のテンション↑
無類のあんこ好きは尻尾を振る犬のように店に入っていった。

帰宅後、さっそく「おやき」を食べニンマリ相方。
よくあるサイズなのに1コ65円。普通は100円するでしょ。
こりゃあ帰省する度に行くなきっと。

弟が友人達の飲み会に出掛け、
夕食?入らないよ?なんて寝転がっていると、
窓から入ってくる涼風に身体が冷えてしまったのか、
じわじわと頭が痛くなってきた。ズキンズキン。

明日帰るし、早々に寝るのもなぁ~折角の団欒なのになぁ~
そう思ってしばらく我慢していたがズキンズキンが止まず、
薬をもらって、自己ドクターストップを掛けた。
長袖シャツを着て、布団にくるまって21時に寝た。

0時頃、ふと目が覚めると頭痛は消えていた。
ああ、治ったぁ~と横を見ると相方就寝。
居間へ行こうと階段へいくと1階も消灯・・・。
ああ、ゆっくり家族話できないまま最終日だなぁ・・・
(と、言っても僕は特に話しまくる訳でも無いのだが・・・)
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豪雨の文学路

「金木まで遠い?」「なんもすぐそごだよ」
「結構かかるべ?」「なんも1時間で着くんでねぇが!?」
「斜陽館さ行ってみたいんだけども」「へば、行くべ!明日」

面倒だったら電車で行ってもいいかな?と相方と話していたが、
車ですぐ行けるからと連れて行ってもらうことになった。
母は遠い昔に1、2度行ったきり。父は行ったことが無いという。

弟が父に「ナビに行き先入れれば簡単に行けるべ!」と言ったが、
父はロードマップ片手に「難しくねぇから大丈夫だ」と車に乗り込む。
弟に見送られいざ出発。墓参り渋滞を抜け、五所川原辺りにくると、
一気に車の数も減って田んぼや民家が広がる田舎風景地帯。
朝から雨が降っていて、雨足はどんどん強まっていく。

「こっちで良いんだべ?」「こごどっちだ?」
ナビに電話番号を入力すると道順が表示される。
「ああ、あとすぐだな」父がそう呟くと、
すぐ目の前に案内標識が出ていた。
「ニヒャクメートル サキ ヲ ヒダリ デス」
ナビ女性声が正しくアナウンスしてくれる。


素朴な風景に囲まれた田園地帯を過ぎ、
建物群が見えるところにさしかかると目当ての建物が見えた。
館前の駐車場は県外ナンバーの車がズラリ。
この一角だけ人口密度が高まって氏の人気が伺える。


昔からあるのは知っていたが、作者に興味が無かったので、
自分には関係の無い場所だと思っていた。
読書マイブームの波で作品を少しばかり読んだお陰で、
僕の脳裏には作中の色んな場面が浮かんでくる。


受付で入館料を払い、奥にあるビニール袋に靴を入れ、
適当に順路を進んで各自自由見学。
一部写真撮影禁止場所があるが、基本は撮影可である。



団体客に案内の方が色々説明している。
作品を色々読んでいる人は全部知っている事なのかな?
各部屋の前にも説明板が立てられているけど、
まぁ、作中抜粋紹介みたいな内容なので「知ってる」って感じ。



自分の祖父ぐらいの歳の人なんだよなぁ~。
その時代は知らないけど、どの部屋も立派な佇まい。
作中の色んな場面が浮かび、下人が行き交う映像が重なる。


立派な庭園だなぁ~。お茶啜りながら眺めても飽きないかも?


来るまでは強雨で残念だと思ったけど、
雨が緑や建物を色濃く彩っていて、
逆に雨で良かったかも?と思ってしまった。


こんな感じで各部屋に案内板が立てられている。


MJがここの床のピカピカ度に感動したと語っていて、
確かに床はピカピカだなぁ~とあっちに行ったりこっちに行ったり。


一応、記念撮影用のコォトがあったので、
それっぽく佇んで氏の文庫本を構えてみた。


階段だけ見ても立派だよなぁ~。
天井も高いし、吹き抜けの間もいくつかあった。


ああ、これがそのあれかぁ・・・


この書の最後に「斜陽」の文字があり、
幼少時に何気に見て覚えた言葉を題に使ったのでは?
と、言われているんだよね。


雨足は弱まるどころか、どんどん強まっている。
乾ききって白っぽく見えるよりは濡れ景色の方が情緒がある。


でたらめピアノの音色に、出鱈目踊り・・・
遠い昔に屋敷に広がった音はどんな感じだったのだろう。


洋間。こんな感じに幼少の氏は覗いていたりして・・・


屋敷の二階から道路向かいの物産館を眺める。
この建物の裏にも駐車場がある。


全部見終わったと思ったら、奥にもまだあった。


幼少時から青年期ころの写真が飾られている部屋で、
30代ぐらいの女性グループの1人が、
「そんなにモテルほどイケメンじゃないよね」とボソッ。
「ん?そうでもないんじゃない」とあやふやに答える友人。
当時の美男子基準は誰にも分からない・・・。


さて、物産館に寄って帰りますか・・・。


有名作ぐらいしか読んでいないけど、
僕の中では充分満足の時間を楽しめた。
父も喜んでいて「タイムスリップ」した感覚と言っていた。


物産館を物色したあと、奥の食事処でラー。
僕は太宰ラー(根曲がり竹入り醤油)相方と母はもずくラー
父は煮干し醤油ラー。普通に美味しいラーだった。


太宰ラーの器には小説「津軽」の名言が書かれている。
ファンの人はスープも全部飲んで欲しい。僕は他のに移したけど。


「津軽」の最後の一文。


駐車場の裏手にある三味線会館は見なかった。


その建物隣にあるステージには小ねぶたが二台。
ひとつはもちろん、ねぶた調の太宰氏だった。微妙~。


雨に煙る田園地帯を帰る。ナビに自宅場所を入力し、
そのガイドに従って進むと、無料自動車道に導かれた。
行きはなんだかんだで1時間半ちょいかかったのに、
帰りは30分ぐらいで帰ってこられた。
最初からこちらの道を進めば、もっと簡単に辿り着いたのかも?

帰りに味噌の蔵元直売所に寄り、味噌を買った後、
昨日言い出せなかった店へ寄ってもらった。
Mベルのアウトレット品と、サイクルバッグを買って、
とりあえず今回帰省の目的2つを達成し満足である。


大雨だった天気も回復し、青空も少し見えていた。
家に戻って、親戚の集まり時間までまったり過ごした。


館で買ってきたブックカバー。
物産館には作品本などもたくさん置かれていて、
百周年記念で出されていた特別号雑誌を買ってきた。
父親の近くに置いておいたら、ふむふむと見入っていた。
太宰は母親の父と同い年だと言っていた。


さて、酒飲みには楽しい集まり。
酒苦手人には長い長い夜の始まり・・・
去年はこれに猛暑が加わって大変だったが、
今年は夜になると気温が下がって有難い。

酔いが回って話し声が大きくなる頃、
隣部屋のテレビに女子サッカーの試合が映り、
これはこれはと場所を移動してテレビを見入っていた。
時折、親戚がちょっかいを出しにきたが、
愛想笑いをして場に留まり、サッカーを見て過ごす。

試合が終わってもまだ9時。あと2時間・・・
相方もぐったり。退屈な時間が苦痛に変わる頃、
従姉が子供にせがまれてキリンの絵を描いて、
上手に描けないからとメモ紙を持ってやって来た。

プロとか先生とか言われ、適当に描いてみると、
それが感心され、次々にメモ紙を持ってこられる。
次は?ゾウ?ゾウを描いていると従姉の子供が、
いつの間にか僕の横に立って熱視線を手元に向けていた。

「じょうずだ・・・」「すごい・・・」
3歳児ぐらいの女の子の呟きに気持ちをくすぐられ、
サイとか竜とかを描くと、子供らの目は真剣そのもの。

ふぅ~。いなくなったか。やれやれ。とテレビを見ていると、
親戚の叔母さんにねだって画用紙を出して来てもらって、
僕の所に持ってきて、肩をトントン。「描いて~」
「じゃあ何を描く?」「・・・」もじもじハニカミ。

ただ紙を渡されてもなぁ・・・とテーブルのコップに目が止まる。
アンパンマンのキャラが並んだコップがあったので、
子供達に見せるように、コップの絵を見ながらクレヨンで描く。
またまた熱い視線が注がれ、耳元で「じょうず」「すごい」
囁くような感じで誉められ続けるおっちゃん。

今まで何者かも分かられていない親戚のオッサンが、
絵を描いただけで一瞬で尊敬の眼差しを浴びてしまった。
僕の描いた絵を見て、1人は必死に真似して描いていた。
ガッコで教えても、すぐ真似し実行した生徒はいなかったが、
この2,3歳児は見様見真似ですぐに描き始め、
僕が選んだクレヨンを使って色まで同じように塗っていた。
ちょっと感動してしまった。凄いなぁ~上手の種を持っている。

退屈時間が紛れて時間はあっという間に過ぎ、
代行車が来て、バタバタといつものように急ぎ準備。
相変わらず酔っぱらった父が出てこないと思いきや、
今回は珍しく弟も完全に酔っぱらって出てこない。

毎度のように代行の運転手に謝りつつ、
父と弟が表に出てくるのを待って出発。
酔っぱらった母が代行運転手と漫才のように、
酒飲み話のツー・カー話を繰り広げ、
相方は必死に笑いを堪えていた。

運転手も酔っぱらいのように、
通る道の家を顎で指しつつ、ここは誰々さんの家、
こっちは誰々の家で、そうだ、そこがお客さんの家だ、
なんて、へべれけ津軽弁が交わされていた。

家に入って落ち着くと、酔った弟がしきりに
何かを訴えつつ「酔ってねぇよ、全部覚えてる」と、
正しい酔っぱらいの図を見せ、「寝るじゃ」と部屋に消えた。

太宰の本にも色んな津軽人が出てくるが、
その傾向は何世代も繁栄されているのかも知れない・・・。
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