諫山 博 『駐在所爆破 犯人は現職警官だった』 タイトルがすごいが、この事件(菅生事件)を担当した弁護士が「菅生事件」をわかりやすく、国民に訴えたもの。この事件は、死者こそでなかったが、その計画性、組織性、日本独立前から用意周到に練り上げ「破壊活動防止法」を成立させるために仕組んだ、国を挙げての謀略事件だった。1952年6月2日を、戦後独立間もない戦後「治安維持法」のない社会から、「破壊活動防止法」を制定することで、アメリカに奉仕する目的もあった。設立間もない「日米合同委員会」で議題になった、アメリカの朝鮮戦争をにらむ、九州・九重・阿蘇山麓の米軍演習場の用地取得要求とからんでいた。住民反対運動・左翼弾圧も意図したものだった。 . . . 本文を読む
『終末から』 1974年 8月号 特別企画 天皇の国家 筑摩書房 この特集号に国文学者の益田勝実が「天皇史の一面」という実に興味深い幕末・明治維新のころの見聞を寄稿している。長州の家老の系譜につながる益田家の秘史を通して、「天皇制は近代百年の政治的創作で、新しいわれわれと同時代のものである。」と活写している。日本古代史・神話にも詳しい益田勝実が、象徴の創出としての天皇を、近代天皇を作り、またそれに反逆した益田一族から幕末・維新を照射している。 . . . 本文を読む
ジョン・コールマン 本多繁邦 訳 『世界の黒い霧』 2017年成甲書房 1800円+税 元英国軍事情報部第6部(MI6)に所属した人物が、その情報網を駆使して書き継いでいるニューズ・レター『ワールド・イン・レビュー』 から、21世紀の国際情報の論考収録 21世紀はかくも醜い陰謀・工作の劇場なのか . . . 本文を読む
本日の探書ニュース 大宅壮一 『実録・天皇記』1952年鱒書房、遠山茂樹 編 『近代天皇制の成立』、田中彰 『開国と倒幕』 「集英社版日本の歴史」1992年 集英社 田中彰 『明治維新の敗者と勝者』 NHKブックス368 1980年 日本放送出版協会 孝明天皇の死はどう書かれているのか . . . 本文を読む