客乗連では、SKY客室乗務員の新制服について、以下の
見解を発表しました。
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客室乗務員の制服について 見解
2014年2月25日
客室乗務員連絡会
私達客室乗務員連絡会(客乗連)は内航客室乗務員、および外航で働く日本人客室乗務員で構成されており、客室乗務員の安全・雇用・労働条件などについて情報交換や調査活動などを行い、客室乗務員としての専門的地位の向上を目指している組織です。
スカイマーク株式会社は2013年12月の記者会見で、新機種導入に伴い、路線ごとに半年間ずつ計1年半にわたり着用する新制服を発表しました。私たちは、この新制服に関して下記の点で問題があると考えます。
客室乗務員は、国際民間航空条約(ICAO)付属書で緊急時の任務、避難誘導、飛行中の客室の機内秩序、保護、訓練についてその任務が明確にされています。わが国ではICAOに準拠した航空法104条、施行規則214条で客室乗務員の任務を詳細に定めています。その具体的任務は、①救命用具、保安備品の点検、②旅客に対する安全姿勢、緊急脱出への周知、③旅客の手荷物収納の確認、④緊急脱出時の誘導、等とされ、「客室の保安」に責任を負っている職種です。
このため客室乗務員の制服は、安全業務遂行の際の高位置、又は低位置の確認作業、緊急着陸時のスライド滑走、緊急着水時のラフト操作やサバイバルの為の諸作業、火災発生時や急減圧の際の処置、急病人発生時の応急措置、乗客への的確な指示などの保安任務を遂行するにあたって支障を生じさせない事を前提とした制服デザインが求められます。
また、航空法第73条の3で「安全阻害行為」が規定され、その内容は、機内の秩序を乱す行為、性的嫌がらせ等も含まれています。これらの行為を未然に防ぐことも客室乗務員の任務とされていますが、その迷惑行為等を誘発しかねないデザインであるとの危惧を持たざるを得ません。
更に、この制服が「集客につながる」と宣伝すること自体、女性を商品として扱うことであり、「安全第一」を使命(航空法第1条)とする航空会社としての見識を疑わざるを得ません。
以上の観点から、スカイマーク社に対し、再検討を求めるものです。