客乗連絡会

客室乗務員が集うCAのひろばです

客室業務の委託化について

2008-01-31 22:49:58 | なんでもQ&A
 当HPの前回のQ&Aで、「客室乗務員の全面委託化」問題を
掲載しましたが、その後のとりくみにもかかわらず1月29日、
航空局「安全基準検討委員会」で、委託可能との方向性が決定
されてしまいました。

 前日、航空連と客乗連で国土交通省に行き、「コックピットと
客室とが別会社になってはチームワーク上など安全面で問題」であり
委託化を決定しないよう強く求めましたが、担当官は「別会社で
あっても訓練とマニュアルをきちんとすれば問題ない」との対応
でした。

 同じ会社での一体感、風土、環境、仲間意識といった目にみえない
チームワークというものがどれほど安全運航にとって大切なものか、
現場の感覚というのは、お役所の方にはわからない事なのでしょうか・・?
 
 ある航空会社では、アジアで低労働条件の航空会社をつくる計画も
ありますが、そこの客室乗務員を国内の航空会社に乗務させるなどの、
コストを下げるためなら何でもありの状況になれば、風土や一体感
どころか、ことばの問題も安全上大きな弊害になってきます。

 今回の決定については「規制改革会議」のメンバーである中条潮氏
(10年以上前から規制緩和を主張)が、強く要望を出していたこと
がHPの議事録にありました。 そもそも乗客の安全にかかわる
こうした取り決めが、現場の意見も反映されないまま決められると
いう事にも問題があるのではないでしょうか・・?

 昨年12月の訪米調査では、IAM(約60万人の航空・宇宙産業の
組合)のバッフェンバーガー会長が、「規制緩和は破壊だ」と発言された
そうです。 日本でも今まで「規制緩和万能論」がさまざまな安全の問題、
格差の拡大を招いた事を指摘する意見は多くあります。

 客室乗務員の全面委託が本格化する前に、まだやるべき事はたくさん
あります。 これからも頑張りますので、皆さまのご支援をよろしくお願い
いたします。 




















CA業務の委託ってなあに?

2008-01-23 23:48:38 | なんでもQ&A
Q 今月はじめ、一部の新聞に「CA全員を別会社にできるように
  する」って書いてあってビックリしたわ! いったいどういう
  こと? 

A 今、国土交通省で検討されている、航空安全基準の見直しのこと
  ね。
  今までは、運航乗務員(機長)と客室乗務員が同じ会社の人で
  なくてはいけなかったのが、2002年、私たちが知らないうちに
  「先任(客室乗務員の責任者)だけ同じ会社の人で飛ばせること
  が可能」 と改悪されていて、なんとこれからは、CA全員、別の
  会社でもOKにしようという計画があるのよ。
 
Q まあ~!とんでもない計画ね・・!! それって航空法では可能
  なの?

A 航空法の第1条には、「(航空機の運航の目的は)輸送の安全を
  確保するとともに・・(中略)・・公共の福祉を増進することを目的
  とする」とあるのよ。 つまり、「航空機の運航は安全第一であって、
  コスト優先ではいけない」ってことがはっきり決められてあるのよ。

Q 今でも契約制のCAは、以前より低い労働条件にさせられてしまって
  るのに、さらに安いCA専門会社をつくって派遣させようなんて、問題
  よね・・。 JALやANAは何て言ってるの?

A JALは「導入するかどうかはわからない」と慎重だけど、ANAは
  「CA全面委託なら、繁忙期と閑散期で人員の調整ができ、経費削減
  効果は大きい」ですって・・!

Q え~!! 「安全第一」はいったいどこに行っちゃったの? 

A 安全にとってチームワークは一番大切なものよ・・。コックピットと
  キャビンが別々の会社じゃ、チームワーク上の問題や、機長の指揮権
  との関係で、「安全第一」に逆行するわよね・・。

Q お客様にも訴えて、みんなでこの計画を止めなくちゃね・・。

A 今月の28日に緊急に航空連、客乗連、安全会議で、国土交通省に
  「安全基準改悪」を行わないよう申し入れに行ってくる予定なの。
  みんなで「こういうの、おかしい!」って言って行きましょうね・・!

     




   















JAL監視ファィル問題の裁判はいつから?

2008-01-12 22:44:58 | TOPICS JALグループ
Q CCU(JALキャビンクルーユニオン)と有志が監視ファィル問題で
  会社を訴えたけど、裁判はもうはじまるの?

A 第1回目の裁判が、2月7日の15:30分からに決まったのよ・・。

Q 200名ちかい原告団ってすごい人数ね。

A 職場に民主主義を確立させるための裁判なのよ。

  訴えるポイントは、職場に憲法(人権、民主主義)を守らせることと、
  航空輸送の安全と、職場での民主主義は結びついているということヨ。

Q 中には「企業のイメージダウンになるのでは?」という人もいるけど・・?

A イメージダウンを引きおこしたのは誰なのってこと。会社自身がこんな
  問題起こしといて、「今後はもう起こしません」という対策を何も講じて
  ないわ。

Q この裁判は安全にもかかわるってことね・・。 最近は一人ひとりをあいまい
  な基準で評価する制度(HTグレード)を導入して、チームワークを悪くさせて
  るけど、これだって安全の向上に逆行することよね・・。

A まだまだいろんな問題があるけど、一つひとつみんなで解決していきたい
  ものね・・。










    



新年のご挨拶

2008-01-01 23:43:47 | 管理人より
全国の皆様、

 新年明けましておめでとうございます。

今年もお互いに健康に気をつけて、

充実した1年を過ごしていきたいですね・・!

 客乗連は昨年メンバーが増え、事務局もそれぞれの

持ち味でいろいろな課題にとりくんでいます。

今年もみんなで知恵を出し合い、切磋琢磨し合って

一歩一歩頑張って行きたいと思います。

 いつもこのブログを見て応援してくださっている皆様、

本当にありがとうございます・・!

 本年もこの「CAのひろば」を

どうぞよろしくお願いいたします。

    2008年元旦

       客乗連絡会 事務局&メンバー 一同より