トモちゃんといっしょ ~認知症の母と暮らして~ 中年プーのぐうたら日記(再会)

実家に戻って3年目。母は中期の認知症。今年から仕事をやめて中年プーに突入。誰にも言えない胸の内を綴ります。

言葉の魔法

2016-10-07 11:57:54 | 日記

突然テレビが見えなくなった昨日。

予想通りというか、

帰宅するとテレビは復活しており、電気屋さんが来た時には、

すでに、トモちゃんがテレビを見ていたそうです。

 

魔法にかかったようです。

 

昨年父が亡くなったとき、父の通帳をわたしの名義にしました。

その際、これからは父の年金ではなく、トモちゃんの「寡婦年金」で生活することになります。

だから、給付が父の時の「6割」になること、無駄遣いはできないこと。それを、

具体的に金額も示して話しているのですが、

そのたびに「通帳争奪戦」と「生命保険・加入戦争」が始まります。

 

お金の話になると、ほんとうに「すごい」ことになります。

怪獣ブースカ砲が炸裂します。

わたしはお金と通帳の話になると気が滅入って変になってきます。

 

いま、こうして思うのは、父が亡くなってからというもの、

お金を使うことが最大の喜びのトモちゃんの生きる喜びを、私がうばっているのかな、と。

 

他者からすれば、ぜんぜん贅沢なんかしていません。

海外旅行に行くとか、高いお洋服や美容院やエステにお金をかけることもありません。

 

本当に、ささやかな「ここにある暮らし」を営んでいるだけなのです。

それを「喜び」と感じるか、

さらに稼いで「他者よりたくさん幸せになろう」とするか。

そんな違いだと思うのですが。

 

トモちゃんにしてみれば年を取ってから、予想外の地味な生活をさせて、

追い込んでいるのではないかと思うことも多々あります。

 

(魔女の宅急便より お借りしています)

 

昨夜も、なぜかお金の話になり、次に生命保険といういつもの流れになり、

ブースカ炸裂。 

 

そんなトモちゃんをほったらかして、星を見に、外に出ていきました。

 

星は、星たちは、互いに光りながら無限にお話をしています。

問いかけると、答えを返してくれます。

 

  写真はお借りしてます

 

あるお願いをして、休みました。

 

すると、今朝のこと。

 

「トモちゃんがブースカになると大変で、特にズドドドドッと威嚇射撃されると、

心がめちゃくちゃ傷ついて、本当に悲しい😢」という話をしました。

 

メキシコで、ハリケーンの被害がすごく、そのニュースを見ながら話していたときです。

 

「そりゃ、おまえ。ああいう風になると怖いでや。(壊れた家並みを見ながら)

ああいう風になってしまわんように、ズドドドッとして抑えとるんやないか」

「え? 抑えようとして、ああなるの? ズドドドドって」

 

「ズンドコせんと、もっとひどいことになる」

 

「えええ、っ。じゃあ、あれはトモちゃんの発明やったんかい?」

「そうじゃがな」

 

はははは。そうでしたか。面白ーい。そうかそうか、トモちゃんの発明だったとは!!

 

ズンドコズンドコと(強烈な地団太を踏んで)いるのは威嚇ではなく、

感情を抑えているのだということ。

そうしないともっとひどいことになる、あの動作はトモちゃんの発明であったとは。

 

なんというストーリー!!

この今朝の会話で、子どもの頃から抱えていたトラウマが、いっぺんで消えてしまいました。

 

 

なんという言葉の力。

なんという言葉の魔法でしょうか。

 

 

星に願いをかけたからなのか。

 

今朝は、こちらに来る途中の国道は気温が15度になっていました。

だんだん冷えてきます。

もう、炬燵もしています。

 

魔法の言葉をつかえば、心はもっと温かくなる。

 


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