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【0705/37:犬保護施設問題】中日新聞レポート、今津町で環境汚染を懸念し住民が反対

2007-05-17 00:19:11 | Weblog
 
犬の保護か、生活環境か。高島市今津町が揺れている。人口400人余の酒波(さなみ)、伊井両地区。大阪市都島区の動物愛護団体「アーク・エンジェルズ」(林俊彦代表)が、犬の保護施設の開設を進めている。「環境が汚染される」と危機感を抱いた住民が拒否すれば、団体は「説明を聞いてくれない」と不満をもらす。対話のないまま、不信が膨らんでゆく。

団体は2005年10月に結成。近畿地方を中心に約20人が活動し、警察署や保健所に収容された犬を引き取り、飼い主に譲っている。昨年9月には、広島市の犬のテーマパークで、衰弱した犬約五百匹を保護した。5月15日現在で、団体は犬32匹を管理。大阪市の事務所で20匹、残り12匹を一般家庭で保護している。

事務所が住宅地にあり、手狭になったため、施設の移転を決定。今年2月に、約10年前まで犬の訓練所だった今津町の施設を購入した。 敷地は約2000平方メートル。住居や犬舎、犬の遊び場などがある。計画では最大で小型犬約300匹を収容し、リハビリ後に譲渡する。これまでに犬舎内部の設備をそろえ、屋根を補修。今後、外周フェンスを整備し、資材が山積みになっている敷地内を整えた上で、今月末のオープンを予定している。

一方、地元の酒波と井伊地区の住民は3月末、「進出反対期成同盟」(代表・大森六己市議)を結成。近くに反対看板を立てた。大森代表は「汚物が水路に流れ、抜け毛が飛散して環境が汚染されるかもしれない。風評被害で農作物が売れなくなるのが心配だ」と表情を曇らせる。団体の林代表は「地域の生活を無視するつもりはない。不安があれば説明し、できる限り改善する」と理解を求める。

高島市から四月、生活排水の使用許可を受けた際は、ふんを市の焼却施設に持参することで合意している。これに対し、反対期成同盟は「会う必要はない」と対話を拒否。「話し合い、改善策を求めること自体、進出を容認するのと同じ」との立場だ。

大森代表は「施設の裏側の排水溝にパイプが伸びている。犬舎の排水や、地中に染み込んだ汚物が用水路に流れる可能性もある」と指摘。「完全な処置を施すのが先だ」と語気を強める。

「今月末には約20匹を連れて行きたい」と林代表。互いが顔を合わせないまま、その日が近づいている。

(5月16日付け中日新聞が報道)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070516-00000004-cnc-l25

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