北陸新幹線の、金沢より西の区間で導入が検討されている、新幹線と在来線の両方の線路を走れるフリーゲージトレインについて、滋賀県は23日、県内の関係する自治体などと会議を開き、暫定措置として導入を認める考えをまとめました。
北陸新幹線は、金沢から敦賀までの区間の着工を認可する方針が決まっていますが、敦賀から大阪までの区間は財源のめどがたたず、今後の扱いが決まっていません。国土交通省は、この区間に、在来線の線路でも走れるよう車輪の幅を変えられるフリーゲージトレインを導入し、在来線の湖西線を経由して大阪まで直通で乗り入れることを検討していて、現在、関係する府県の意見を聞いています。これを受けて、滋賀県は23日、県内の市や町などとつくる連絡調整会議を開き、フリーゲージトレインの導入を認めるかどうか意見を交わしました。
協議の結果、▼フリーゲージトレインの安全性や騒音対策などに国が責任を持つことや、▼導入に伴って在来線の湖西線や北陸線の利便性を低下させないこと、それに、▼導入に伴う費用の負担を滋賀県に求めないことなどを条件に、暫定措置としてフリーゲージトレインの導入を認める考えをまとめました。
また、会議では、敦賀から大阪までのルートについて早急に費用対効果を調査して公表するよう求める要望も添えることを決め、今月中に国に伝えることにしています。
(5月23日、NHK大津放送局・電子版)