いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

米国の本音はどこに? 対:北朝鮮、イラク、中国、日本

2009-11-03 17:36:19 | 日記

JAXVN:
 米国は、北朝鮮については全く恐れてはいないのでしょう。逆に、実際には大量破壊兵器を持っていなかったイラクを全力で叩き潰したのは、イラクは恐るべき存在になる可能性があったからという事でもあると思います(その可能性が、「石油のユーロ決済転向」だったのかもしれません)。

いかりや:
 JAXVNさん、こんにちわ。
 北朝鮮のGDPは僅か数兆円、千四百兆を越える米国にとって取るに足らない国でしょう。北朝鮮の「核」も今のところ米国には届かない、例え届いたとしても目標に当たる精度はない。実は、本当のところは北朝鮮は兵器としての核保有も疑わしいのではないでしょうか。米国にとって、北朝鮮がおとなしくしているよりは、少しは騒いでいてくれたほうがありがたいのではないですか。東アジアが平穏無事では、米軍の日本駐留の意義がなくなりますから。

 アメリカがイラクを攻撃したのは、「石油のユーロ決済転向」を恐れたのかどうか、イラクがアメリカにとって恐るべき存在になる可能性があったかどうかもよくわかりません。
 しかし、父ブッシュの仕組まれた「湾岸戦争」と言い、息子ブッシュの無謀な先制攻撃をした「イラク戦争」と言い、アメリカがイラクに執念を燃やしたことだけは確かです。それに、バグダッド中心街のグリーンゾーンに、世界最大規模の米大使館が完成した。オバマの言うイラクからの完全撤退がほんものならば、何故そんな巨大な米大使館が必要なのでしょうか。

 そもそも米軍のイラク完全撤退は、欺瞞にみちたものではないでしょうか。イラク駐留米軍の「戦闘部隊」については2010年8月末までに撤退させるが、「非戦闘部隊」については3万5,000から5万人ほどの兵力を引き続き残留させるという。「非戦闘部隊」というのが曲者で、アメリカは軍隊も民営化(笑)して民間の軍事会社にかなりの部分をイラク管理を任せているとしたら、米軍の撤退は偽装撤退と思われても仕方がない。

JAXVN:
それから中国についてですが、米国には旧大戦以前より中国に対していつも過剰な期待があるという話もあるようです。蒋介石中国にルーズベルト政権が過度の期待をしたのと同様、オバマ政権も胡錦濤中国に過度の期待をしているのかもしれません。結局、国というものは日本も含め根本的に変わるという事はできないという事なのか、とも思っています。

いかりや:
 米中関係は、
 アメリカは太平洋戦争の20年近く前から、日本を仮想敵国とする「オレンジ計画」という対日戦争を立案していた。またルーズベルトは、先の大戦で、いわゆる援蒋ルートを通じて蒋介石率いる中華民国の国民党政権に大量の物資を送り続けた。さらに、「退役軍人」を中心とした義勇軍「フライング・タイガース」や「軍事顧問」を中華民国に派遣させるなど、また実現はしなかったが、宣戦布告なしに中華民国から日本本土を爆撃する計画に「OK」サインをしたとされています。
 「ルーズベルトの親族がアヘン戦争の頃から中国とアヘン貿易を手広く行っていたことから、中国人に対して同情的、かつ友好的な考えを持つ親中派であった」という説もあります。
 日本人の多くは、アメリカを憧憬し、「日米同盟」を何よりも掛け替えないものに思い込んでいますが、戦前から米国が日本よりも中国寄りであったことは確かのようです。

 今や中国の外貨準備高は日本の2倍以上の2兆2726億ドル(約204兆5340億円、本年9月末)となり、過去最高を更新した。中国は「ドル」が紙屑になることを恐れ、アメリカは中国と対立などしていられない。米中関係は相互依存を強めざるを得ない。

 オバマのアジア訪問は中国滞在が4日間、日本には2日を予定している。日本訪問よりも中国訪問に重きを置いている表れです。アメリカは日本が「アメリカ離れ」を起こすのも怖い?けれど、日中が仲良くなるのも面白くない。だから鳩山政権が、対等な「日米関係」を主張したり、「東アジア共同体」を口にしただけで、米政府がおたおたしているのとちゃいますやろか。

 鳩山首相がそれらをよくわきまえた上で、真に対等な立場を堅持して欲しいものです