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2015-04-05up
中学国語指導案・四月最初の授業の始め方2015
[国語サークル3月例会報告(転載)4月最初はいきなり授業を]
で自分の模擬授業は録画した。
十数回見直した。
ひどい癖がたくさんあるのがわかる。
授業研究システムがないから、自分でやるしかない。
録画の詳細報告は面倒だからやめといた。
だが、いのっちさんから初コメントを頂き、心を入れ替えてやってみました。
■模擬授業14分22秒■
教室の左前に、恐ろしい顔で(元々だから仕方ない)どっしりと立つ。
6秒間全員を見る。
「手に持っている物を置きなさい。
話を聞くときには手に持っている物を置く」
右手のひらで該当者二人を指しながら言う。
この瞬間大人12人が、ビクッと背筋を伸ばす。
更に2秒間、間をとる。
「**傭兵と申します」
氏名を大きく15センチ角の文字で板書する。
振り返る。
教室でも実際に口で言うのはこれだけです。
十数年間、例外なく誰かがシャーペンを持っていました。
「視線」と「立ち方」で空間を支配します。
「第一声で空間を支配する力」がとても強い、
とプロから言われたことがあります。
このあと、3分間方針と考え方を語る。内緒。
語った直後に。
「では、授業に入ります」
1 バスガス爆発、と板書。
2 傭兵がいきなり続けて言ってみせるが言えない。
3 丸付けコンビを決める。練習させる。
4 「早口言葉テスト」ワークシートを配る。
「早口言葉のテストをします」
[ワークシート内容]2015-04-12ワークシート画像up
[方法]
①リスト①~⑨から一つ選びます。
②順番が来たら起立して、3回続けて言います。暗記しなくても良いです。
[条件]
①発表しない=0点です。(ただし風邪などの人は次回)
②初級・中級・上級で満点が違うので、できるものに挑戦します。
③つかえたら[マイナス1]ですが、気にせず最後までどうぞ。
④★驚くほど速い!とき[プラスα・アルファ3点?]もあるかも。
[テストリスト]
①~⑨まで、3点・5点・7点問題が三問ずつ。(ここではまだ内緒です)
5 方法・条件を読み聞かせる。
6 各自、一度ずつ9問を音読させる。
7 受験する言葉を決めさせる。
8 コンビで、色々な方法で練習させる。あまり時間はない。
なぜなら、全員テストさせ終わるのが重要だから。
9 テストの順番を決める。テキトー。
10 テスト開始。一人起立させる。
模擬授業一人目
「何番?」
「*番」
「みんな、拍手の準備。よーい。はい」
「この釘・・・(めちゃくちゃ速くて正確)」
「拍手! プラス3点。10点。先生が教えた中でいちばんすごい」
模擬授業二人目
「何番?」
「ブラジル人です」
「よし。みんな、拍手の準備。よーい。はい」
「ブラジル人の・・・」
「拍手! ものすごい速かったけど、ちょっとかんだからプラス1点」
模擬授業三人目
「何番」
「*番」
「お。有名なやつですね。では、よーいどうぞ」
「東京・・・」
「笑いを取ろうとしたんですか。笑いじゃないんですか。
真面目にやったんですか。じゃあ、真面目にもう一回やってみてください。
よーいスタート」
「東京・・・」
「はい、拍手。ほんとは1点減点だけど面白かったから5点」
「ありがとございぁすっ」
(以下二人略)
実際の授業では、最後に9問をノートに視写させて持ってこさせると良い。
でも、たいてい時間がない。
全員発表させるのがとにかく大事。次回に持ち越したら台無しになる。
「教科書・ノート・副教材などの記名」は必ず全員チェックするが次回で良い。
中学1年生はノートを買わずに、待っていることがある。
これは初回にアドバイする。
買うのが間に合わない生徒には、毎回私がマス目ノートを一枚あげる。
■模擬授業後・傭兵解説■
1 ひとコマ目で1年間の授業の90%が決まる。成功すれば絶大な支持を得る。
2 いきなり授業する。
授業の約束とか持ち物とか10分も20分も説明しない。
生徒は初日、6時間そんなのが続く。どうせ覚えていない。
3 最初はとにかく厳しく。
そして、早口言葉に入ってガラリと雰囲気を変える。
4 全員の名前を呼ぶ・全員を褒める・全員がいい雰囲気になる・全員が笑う
5 1時間の中に、自分の一年間の授業ルールのすべてを詰め込む。
(自分の年間ルールが出来あがってからだが)
■模擬授業の国語教諭感想要約■
(1)A女教諭
最初の授業方針は学級経営でも大切。
ピリッとした空気で始めて、そのあとあっためるのが勉強になった。
(2)B女教諭
最初に、どうしようこの一年すごく怖いんじゃないかなと思った。
そのあといきなり早口言葉でやわらかい雰囲気になる。
唐辛子が最初は辛いがそのうち慣れる感じ。
拍手の用意・笑いでメリハリがあり楽しい。
(3)C女教諭
すごく楽しかった。
国語の授業でやることが色々詰まっていた。
一時間で全員褒められる経験をするのが良い。
意図的に仕組んでいるのがすごい。
(4)D女教諭
(事情から省略)
(5)E女教諭
さすがだっていう感じ。
よく、最初のつかみ、というがそれがすごい。
手から物を離させてピリッとして、最後は笑いのうちに終わる。
(6)F男教諭
早口言葉の導入は自分は苦手。傭兵らしいやり方。
最初と次の落差が激しいのがやっぱすげぇなと。
★F男教諭より・手に持っているものを置かせる指導について
F氏
「手に物を持っていたら何も聞いていないのと同じ。
若い人に台詞まで書いて渡すが、言うだけで生徒はペン回ししている。
とても難しい指導」
傭兵
「全員が見えていないとできない。手の先まで。若い人は見えていない」
E氏
「目が合うと止めるか」
傭兵
「そのうちそうなる。だが、一年間毎時間言い続けてやっと」
E氏
「一年間でできればすごい」
2015-04-05up
中学国語指導案・四月最初の授業の始め方2015
[国語サークル3月例会報告(転載)4月最初はいきなり授業を]
で自分の模擬授業は録画した。
十数回見直した。
ひどい癖がたくさんあるのがわかる。
授業研究システムがないから、自分でやるしかない。
録画の詳細報告は面倒だからやめといた。
だが、いのっちさんから初コメントを頂き、心を入れ替えてやってみました。
■模擬授業14分22秒■
教室の左前に、恐ろしい顔で(元々だから仕方ない)どっしりと立つ。
6秒間全員を見る。
「手に持っている物を置きなさい。
話を聞くときには手に持っている物を置く」
右手のひらで該当者二人を指しながら言う。
この瞬間大人12人が、ビクッと背筋を伸ばす。
更に2秒間、間をとる。
「**傭兵と申します」
氏名を大きく15センチ角の文字で板書する。
振り返る。
教室でも実際に口で言うのはこれだけです。
十数年間、例外なく誰かがシャーペンを持っていました。
「視線」と「立ち方」で空間を支配します。
「第一声で空間を支配する力」がとても強い、
とプロから言われたことがあります。
このあと、3分間方針と考え方を語る。内緒。
語った直後に。
「では、授業に入ります」
1 バスガス爆発、と板書。
2 傭兵がいきなり続けて言ってみせるが言えない。
3 丸付けコンビを決める。練習させる。
4 「早口言葉テスト」ワークシートを配る。
「早口言葉のテストをします」
[ワークシート内容]2015-04-12ワークシート画像up
[方法]
①リスト①~⑨から一つ選びます。
②順番が来たら起立して、3回続けて言います。暗記しなくても良いです。
[条件]
①発表しない=0点です。(ただし風邪などの人は次回)
②初級・中級・上級で満点が違うので、できるものに挑戦します。
③つかえたら[マイナス1]ですが、気にせず最後までどうぞ。
④★驚くほど速い!とき[プラスα・アルファ3点?]もあるかも。
[テストリスト]
①~⑨まで、3点・5点・7点問題が三問ずつ。(ここではまだ内緒です)
5 方法・条件を読み聞かせる。
6 各自、一度ずつ9問を音読させる。
7 受験する言葉を決めさせる。
8 コンビで、色々な方法で練習させる。あまり時間はない。
なぜなら、全員テストさせ終わるのが重要だから。
9 テストの順番を決める。テキトー。
10 テスト開始。一人起立させる。
模擬授業一人目
「何番?」
「*番」
「みんな、拍手の準備。よーい。はい」
「この釘・・・(めちゃくちゃ速くて正確)」
「拍手! プラス3点。10点。先生が教えた中でいちばんすごい」
模擬授業二人目
「何番?」
「ブラジル人です」
「よし。みんな、拍手の準備。よーい。はい」
「ブラジル人の・・・」
「拍手! ものすごい速かったけど、ちょっとかんだからプラス1点」
模擬授業三人目
「何番」
「*番」
「お。有名なやつですね。では、よーいどうぞ」
「東京・・・」
「笑いを取ろうとしたんですか。笑いじゃないんですか。
真面目にやったんですか。じゃあ、真面目にもう一回やってみてください。
よーいスタート」
「東京・・・」
「はい、拍手。ほんとは1点減点だけど面白かったから5点」
「ありがとございぁすっ」
(以下二人略)
実際の授業では、最後に9問をノートに視写させて持ってこさせると良い。
でも、たいてい時間がない。
全員発表させるのがとにかく大事。次回に持ち越したら台無しになる。
「教科書・ノート・副教材などの記名」は必ず全員チェックするが次回で良い。
中学1年生はノートを買わずに、待っていることがある。
これは初回にアドバイする。
買うのが間に合わない生徒には、毎回私がマス目ノートを一枚あげる。
■模擬授業後・傭兵解説■
1 ひとコマ目で1年間の授業の90%が決まる。成功すれば絶大な支持を得る。
2 いきなり授業する。
授業の約束とか持ち物とか10分も20分も説明しない。
生徒は初日、6時間そんなのが続く。どうせ覚えていない。
3 最初はとにかく厳しく。
そして、早口言葉に入ってガラリと雰囲気を変える。
4 全員の名前を呼ぶ・全員を褒める・全員がいい雰囲気になる・全員が笑う
5 1時間の中に、自分の一年間の授業ルールのすべてを詰め込む。
(自分の年間ルールが出来あがってからだが)
■模擬授業の国語教諭感想要約■
(1)A女教諭
最初の授業方針は学級経営でも大切。
ピリッとした空気で始めて、そのあとあっためるのが勉強になった。
(2)B女教諭
最初に、どうしようこの一年すごく怖いんじゃないかなと思った。
そのあといきなり早口言葉でやわらかい雰囲気になる。
唐辛子が最初は辛いがそのうち慣れる感じ。
拍手の用意・笑いでメリハリがあり楽しい。
(3)C女教諭
すごく楽しかった。
国語の授業でやることが色々詰まっていた。
一時間で全員褒められる経験をするのが良い。
意図的に仕組んでいるのがすごい。
(4)D女教諭
(事情から省略)
(5)E女教諭
さすがだっていう感じ。
よく、最初のつかみ、というがそれがすごい。
手から物を離させてピリッとして、最後は笑いのうちに終わる。
(6)F男教諭
早口言葉の導入は自分は苦手。傭兵らしいやり方。
最初と次の落差が激しいのがやっぱすげぇなと。
★F男教諭より・手に持っているものを置かせる指導について
F氏
「手に物を持っていたら何も聞いていないのと同じ。
若い人に台詞まで書いて渡すが、言うだけで生徒はペン回ししている。
とても難しい指導」
傭兵
「全員が見えていないとできない。手の先まで。若い人は見えていない」
E氏
「目が合うと止めるか」
傭兵
「そのうちそうなる。だが、一年間毎時間言い続けてやっと」
E氏
「一年間でできればすごい」
こんにちは
ご無沙汰しています。二年前にコメントさせて頂いた真紀です。
いつも読ませていただいて、勉強させて頂いています。ありがとうございます。
今年は、持ち上がりの二年生に決まりました。
出会いの授業をどのようにするか、いろいろ考えていました。全員、去年一年間授業をしているので、改めて何かをするということをためらっていました。
でも、楽しくて、わくわくするということで、生徒の心をつかむことができますよね。
準備をしっかりして、やってみます。
自分自身が自分に甘くならないように、この一年やっていきたいと思います。
これからもこのブログを楽しみにしています。
ありがとうございました。
このブログを続けるのはとても孤独な作業です。
「ブログの意図」には他人のためみたいに書いていますが、
役に立ってるんだかないんだか、一ミリもわかりません。
だから、誰かのためというのは捨ててます。
そう考えると、Steve Jobsの言葉が重さがよく分かります。
「先を読んで点と点をつなぐことはできません。
後からふり返って初めてできるわけです。
したがってあなた方は、
点と点が将来どこかでつながると信じなければなりません」
孤独な作業を真紀さんが、上手く励ましてくれるので、
今度も、今朝、うつむく赤鬼になってしまいました。
2年生への持ち上がり、おめでとうございます。
中学生にとって、持ち上がりはとても重要です。
私も、書いてませんが、辛いことがいっぱいです。
口が裂けても生徒のせいにしないように、今年もやっていきます。
の
[ワークシート内容]
下に
2015-04-12ワークシート画像
をupしました。クリックで拡大。
こんにちは
真紀です。
ワークシートをアップして頂き、ありがとうございます。
今日、授業をしたのですが、先生のブログを元に、「こんな感じなのかなぁ」と、想像で自分で作って、授業開きをしました。
言葉は、インターネットで調べて、楽しく言えそうなものを選びました。
おとなしめな生徒もちょっとやんちゃな生徒も、とても盛り上がっていて、楽しい笑いが教室で響きました。
はじめの授業としては、よいスタートが切れて、少し安心です。
でも、進め方には反省するところがいろいろあります。
名前を呼ぶことと褒めることを意識しようと考えていたのですが、褒めることがまだまだです。
どうしても、つっかえてしまう生徒がいて、そのようなときにかける言葉が薄っぺらくなってしまう自分がいます。
今回は、早口言葉でしたので、速いかそうでないか、つかえずに言えたかつっかえてしまったか、というわかりやすい判定になると思います。
ふだんの授業でも、一生懸命やったけど今ひとつの結果だったときは、「残念」「惜しい」という言葉掛けをしています。
その上で、ちゃんと褒め言葉を一つ加えるべきなのではないか、と思っているのですが、その場でぴたりと合う言葉が瞬間的には思い浮かびません。
そのため「残念……でも頑張ったね」というありきたりの声かけです。
もっともっと場数を踏んで、褒め言葉を増やしていきたいです。
何かアドバイス頂けるなら、幸いです。
お忙しいところ申し訳ないですが、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
本当に早口やりましたか。
しかも、いい感じじゃあないですか。
とても嬉しいです。
私も今日、中2に早口授業をしました。
ブログ記事は、真紀さんのコメントを読む前に書きました。
生徒感想どおり、まずまず成功でした。
今日新卒国語教諭が、1年生の方の授業を見てくれました。
今年も1・2年とも相棒は新卒教諭です。
どういうこと???なぜ非常勤と組む???
放課後、二人研修したらその人がまず言いました。
「褒め方のバリエーションがとても多い」
褒め方が「いい悪い」「上手下手」だけだと狭くなります。
私は今日、
「センスがいいね」
「何?天才?」
「すごすぎ。3年生に飛びなさい」
「君は詩人だね」
「良く思いつくなあ」
などと言いました。
生徒の発言は、全部「不正解」ですが、こう対応するわけ。
すべて、その場で瞬間の判断です。
生徒の答えは予想がつかないからです。
間違っていても、生徒が考えて言うことは全て素敵だ。
そう心から思っていると、だんだん言葉が増えます。
褒める、というより敬意・感激・共感する感じです。
今まで何度も「褒め方がわからない」と質問されました。
いやあ、でもとにかく嬉しい日です。
最後に、以下を付け加えてひとまずおしまい。
また、ご報告を楽しみにしています。
■2006年年11月メモより■
●『ADHD症状を抑える授業力』(明図)より
努力している状態をほめる。
経過をほめる。
ほめるところがなくても事実や準備状態をほめる
☆[短く]=「いいじゃない」「かしこい」「最高」「グー」
☆[名前]=「りょうちゃん、いいじゃない。」上のフレーズに名前を入れる。
☆[成長]=「できるようになったね」「昨日より進歩したね」
☆[期待]=「ここまでやってくれてうれしいなあ」「すごく詳しいね。日本一になれるよ。」
☆[準備状態]=「鉛筆持ってるね。やる気満々だ。」「今日は声が出てる。だから上手いんだ。」
●傭兵のやり方
ぼくは、「すごい」「すばらしい」「天才」「うまい」「百点」「千点」「合格」「千点千点千点、合計三千点」「天才一年生だ」「えらいねえ、ドリルが机の上に出てて」「あいさつがうまいねえ」「あなたたちは僕たちの誇りです」「△△、漢字満点か。うれしいねえ。感激だねえ。今日一日俺は幸せだよ(と言って抱きしめる。3年男子)」「(採点の)丸は閉じた丸で。だめ。そうそう、うまいねえ」
あと、授業のあとは「(心の中で、今日もこんな授業をちゃんと受けてくれて、と言って)ありがとうございました。(と深々と頭を下げる)」
ありがとうございました。
生徒の考えていることはすべて素敵だ、という発想は自分の中にありませんでした。
先生のコメントを読んで、生徒の存在をまるごと褒める、というイメージをもちました。
心から本気で褒められるように、
自分もしっかりと生徒のことを見ていきたいと思います。
本当にありがとうございました。
また、ここで学ばせてください。
「生徒の言うことはすべて素敵」
偉そうに言い過ぎました。
まあ、確かに今は本当にそう思っています。
でも、四十歳前までは思えませんでした。
四十を過ぎて、少しは大人になり、
[特別支援教育の知識と対応]を学び、
[転職]し、
何より、
[東日本大震災]から大きな影響を受けた。
それからですね。
私の「心」がやっと大人になったのは。
今していることは、全て四十前までに傷つけた生徒への償いです。
償いきれないひどい仕事をたくさんしてしまいました。
だから、偉そうに言い過ぎました。
今年は、高校3年古典の補習授業も担当します。
また、新しい勉強ができます。
古典の大切さがだんだん分かってきました。
では、また。