「滝桜の町」三春町が外出支援の高齢者送り迎えを実現!

2021-05-03 14:18:06 | 日記
福島県田村郡三春町、日本三大桜の一つである「滝桜」があり、梅・桜・桃が一時に咲くことを由来として「三春」と名付けたと言われている。人口は5600人余。
ここに生命経済研究所生活モニター調査(2003年)の資料がある。かなり古い調査であるが内容は次の通りである。高齢者がよく出かける場所として「買い物」が94.6%と圧倒的に多く、「病院へ」、さらに「会合・サークル」へと続く。しかし、年齢が上がるにつれて「病院に行く」が62%となり、75歳以上になると76%と頻度が上がり、それ以外は減少をしていくという報告になっている。
今般、その三春町の一つの地区である、「中郷地区・まちづくり協会」が実施をした高齢者向けの「困っていることアンケート」の結果をまず報告したい。
1・交通手段に困っている。61%
2・ゴミ出しに困っている。32ページ%
3・食事や入浴、洗濯に困っている。31%
4・家の周りの環境整備に困っている。68%
5・その他。10%
  そこで、交通手段の確保に不安を持つことが、年齢の上昇につれて年々拡大するだろうとの観点から、中郷地区の役員と町役場が、1年をかけての協議の結果「高齢者の交通手段の確保」のための外出支援制度を決定した。
以下その内容は次の通りである。
 ◆「高齢者が日常的に、移動が困難な人向けの支援事業『おでかけ応援隊』を3月2日から始める。◆安全運転講習を受けた住民が、町民の依頼に応じて病院や買い物などへの送り迎えをする。◆まず中郷地区から取り組み、それを他の地区にも広めていく。◆車両は、町が7人乗りの普通乗用車を二台用意する。◆その運転に、地区住民の4人が協力を申し出た。◆利用の流れは【図】の通りであるが、生活に必要な移動に困っている町民や、家族の仕事の関係などで日中に外出しにくい町民らを対象とする。◆利用は無料で移動範囲は町内のみとし、祝日を除く毎週火、水、木曜日の3日間運行する。◆時間は午前9時半から午後4時半までとし、利用者は前日の昼までに電話で申し込む。
もともと中郷地区の皆さんは、日ごろから自分たちの住みよいまちづくりのために積極的に参加をされている。今般の「軒先から軒先まで」の交通手段として実施された町民の新しい試みに、4名の住民の方が運転士として参加をされるなどを見ても、そのことが明らかであろう。さらに他地区にも広める努力が必要になるとの決意を中郷地区の皆さんは述べている。まさに中郷地区の「おでかけ応援隊」の事業の明日の姿を「地域住民の手による、地域住民のための町づくりの姿」と受け止めたい。
 なお、その運営については次の通りである。
① 運転者には、福島県の最低賃金をもって報酬を支給する。
② ガソリン代、その他の維持経費は町が負担する。
③ 保障の担保については、任意保険に加入として「交友自動車祖損害共済」により対町が対応する。
   【図】福島民報 2021年2月21日より
    

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