ニューヨークとアンティーク

アメリカンアンティークを勉強するブログ
ビンテージアイテムから知るNYスタイル・歴史・フリマ点景

更にマニアックなお勉強

2006-01-17 09:55:16 | ガラスウェアいろいろ
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さて本日は昨日の続き。
違う形のコバルトブルーの瓶を見てみましょう。
かな~りマニアックな内容なので、
ワタクシの勉強記録ということでお許し下さいませですーー。m(_ _)m

TOPの写真の薬瓶もコバルトブルーボトルではメジャーなスタイル。
昨日のHA社製よりちょっと濃いブルーが特徴的ですよね。(特に小さい方の瓶)
とはいっても西海岸で見かけるかどうかは??
なぜならこの薬「Bromo Seltser」は、メリーランド州のボルチモアにあった
薬品メーカー「Emerson Drug.Co」社のものなんですね。
更に最初のボトル製造会社はNJのBridgetonにあった会社だそうで、
私自身、このあたりでよく目にする理由として納得!!

薬の歴史に関しては、
1888年
ボルチモアの小さな薬局でエマーソン博士によって誕生し、
その後アメリカを代表する頭痛薬として、人々に知れ渡ることになります。



ボトルの裏にには製造ロットのナンバーのみ。
後期になるとキャップ式のものもあるようなので、これは発売初期のものなのでしょう。
ちなみにこの薬メーカー、この商品があまりにもヒットしたために、
ブルーのボトルを造るガラス会社(メリーランド・ガラス)まで設立。
1930年前後の全盛期には一日に100万個ほども作られていたというから驚きです。
ちょっと面白いのは、当時工場見学後のお土産としてもも配られていたんですって。
(なんだか、小さい頃の工場見学を思い出しますよね。>笑)

そしてこの薬は、昨日同様、現在でも販売されているんですよ。
但し後に吸収合併された現在のワーナーランバード(ファイザー製薬)ではなく、
Nemark Laboratories社の扱い。(←商品が見れます)
興味深いのは昨日の薬と同様に、現在のパッケージもブルーを使っていること。
また当時のエマーソン・ドラッグ社の時計台は、
現在でもボルチモアの観光名所となっているそうで、
一体どんな色にライトアップされているのかな~と思ったら
・・予想通りでございました。(笑)・・・写真はコチラ 



さてさて、この他にもコバルトブルーの瓶の種類はたくさん!!
実は、コバルトブルーボトルの話には欠かせないのが「Poison=毒」ボトル。
(ただ・・・残念ながら現在私の手元には無いのです。>涙)
毒系のものには色がはっきりしたボトルが使われていることが多く、
Poisonの綴りが入ったものは更に高額な金額で取引されています。

ということで、私の手元にある他のものを、、、。

写真上左は文字・ラベル無の為、元来の使用用途は不明。
但しボトルキャップやブルーの色具合からHA社と推測。

写真上右の小さな四角いボトルは、「Clar-o-type」というインク落としの薬品
この瓶の底も数字だけですが、色合いからすると・・やはりHA社製な感じがします。



上の写真のガラスジャーは化粧品メーカーAVON社のもの。
コバルトブルーのメタリック加工がされた蓋の状態はいまひとつだったのですが、
コバルトブルーの色の違いを比べたくて資料用に購入してみました。
Bromo Seltzerの瓶より、更に濃い色なのが特徴ですね。



一口にコバルトブルーのアンティークボトルといっても、形や色は様々。
暮らしに役立つ情報では無いので、興味のない方もいらっしゃったかと思います。
でも、アンティークやコレクティブルズを好きになっていく上で、
それぞれのアイテムにそれぞれの歴史があるということも、
彼等が私達を惹き付けてくれる魅力のひとつであるということが、
みなさんに伝わればいいなぁ、というのが私の気持ちです。

日々・・・勉強。
でもこんな風に私なりに突き詰めていくのは私のクセなんですよー。(^^ゞ
ちなみにそんな勉強法の結果・・・辿り着いた延長(笑)として、
明日1/18(水)、NJ日米協会さんでワイン教室の講師をさせていただきます。
もし・・お近くでご興味がある方がいらっしゃいましたら、
事務局の方へお問い合わせいただければ嬉しいです。
(今回のテーマは午前:入門篇、午後:ドイツワイン篇の予定です)


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