はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

アルコール性肝機能障害

2016年08月31日 | お酒
盆を過ぎても治まることのなかった猛暑でしたが、突然涼しくなりました。
一昨日は一日中クーラーを必要としませんでした。
8月にクーラーを使わなかった日は、この20年間で初めてです。

暑さに負けて、この夏は2回しかゴルフに行きませんでした。
つまり、7月に妹とラウンドしたのが最後です。
その後、一回だけ練習場に行ったことがあるのですが、30分でヘタってしまいました。

6月20日にハワイから帰国して以降、調べてみると8月30日までに飲みに出たのは11回でした。
週イチペースですが、そのうち7回が焼鳥屋だけとか焼き肉屋だけなどのハシゴをしないものでした。
さらに3回はT君との勉強会、薬屋がらみでした。
つまり、ほとんど毎日を休むこと無く家飲みに費やしたのです。

打ちっ放しに行きませんので、夕方は暇です。
いきおい早い時間から飲み始めてしまいます。

以前にアップした缶酎ハイの、” もぎたて ” に相変わらずはまっていました。



期間限定商品の桃缶の甘さは麻薬のようです。
とりあえず1本目はレモン缶を、2本目は桃缶で飲み方をスタートさせていました。
ところが、この2本を飲みあげた時点で、ある程度酔っぱらいます。



原料は、なんとウォッカでした。
アルコール9%で350を2缶ですから、40%のウィスキーに換算すれば170mlになります。
私は一晩にウィスキーを500mlくらい飲みますので、すでに一日量の3分の1を摂取したことになります。
しかも、缶ビール感覚でグイグイ飲むので、30分くらいで2本を飲みあげます。
実際には、その後もウィスキーを、やはり500飲むので、かなり酩酊します。

さすがに不安になって、久しぶりに血液検査を施行してみました。



この5年間では最悪のデータでした。
脂肪肝はアルコール性かと思われます。
中性脂肪の181は、なんだかよく分かりません。
糖質制限は厳密に続けているからです。
実際、ケトンは



なんとか保たれています。
もぎたて缶にも糖質が少しですが入っています。




2缶で2.8gです。
大した数字ではありませんよね。
しかし、私は内心では合成甘味料を疑っています。
アセスルファムKとスクラロースです。
血糖値を上げない甘味料ですが、その甘さが脳を勘違いさせるという噂があるのです。

とりあえずは治療計画をたてました。

1.7時までは飲み始めない。
2.もぎたては飲まない。
3.月木は休肝日とする。
4.11時半としていたメラトニンの内服を10時半に変更する。

さらに、できるだけ毎日打ちっ放しに行く。 
などです。 

この成果は一ヶ月後にアップします。

リオ五輪閉幕

2016年08月24日 | 時事ネタ
リオ五輪が終わりました。
今回の五輪は、最近に無く盛り上がったように思えます。
そこで、個人的なベスト3をアップします。

1位;陸上男子400mリレーの銀メダル
驚きました。
この種目で日本がアメリカに勝つなんて誰も期待してなかったでしょう。
こんな瞬間を目撃できるのは、これが最初で最後になるのでしょうが、一度だけでもオンノジでした。

2位:女子バドミントン高松ペアの金メダル
金メダルが期待されたペアでしたが、最終セットが16対19になったときは、だめだったかとあきらめました。
ところが彼女たちはあきらめませんでした。
怒濤の5連続ポイントで派手な逆転勝利を飾ったのです。
日本中が歓声に包まれたことでしょう。

3位
女子重量挙げ三宅宏実選手の銅メダル
前半のスナッチが81Kgに終わった時点で、メダルは無いなと思いました。
ロンドンで銀メダルを獲った時には87Kgを挙げていたからです。
ところが後半のジャークで有力選手たちが意外にも記録を伸ばせませんでした。
めぐってきた千載一遇のチャンスを最後の最後に成功させたのです。
彼女は、この秋に31歳になります。
青春時代を、そして女性として最も華やかである二十代を重量挙げに捧げたのです。
とくにこの4年間は怪我も多く苦労が絶えなかったそうです。
オツカレサマでした......
今後の彼女に幸せな結婚を望むのは、私がジジイになったせいでしょうか?

さて、卓球の石川佳純選手は個人戦の初戦で負けてしまいましたが、団体戦での活躍はみごとでした。
私は彼女の八面六臂の奮闘ぶりを観ながら阿修羅像を思い出しました。
なんとなく顔が似ていると思いませんか....




バレーボールチームか?

2016年08月13日 | 時事ネタ
この1週間はオリンピックの競泳観戦でテレビにしがみついていました。
日本選手の活躍には充分満足させられました。

ところで、外国人選手達は異様に長身が多いと思いませんか?
水泳選手団では無く、バレーボールチームのようにさえ見えます。

女子ではフリーのケイト・キャンベルが186cm、バタフライのサラショーストレムも186cm、
フリーのケイティー・レデッキーが183cmですか....
日本ならば皆バレーボール部にスカウトされてエースアタッカーに抜擢されるでしょうね。

マイケル・フェルプスですが、周りが長身ぞろいですので普通に見えますが、実は193cmなのです。

日本では金藤理絵が174cm、池江璃花子が170cmですか....

今回の女子100m自由形の決勝に残った選手の身長をアップします。

1位 ペニー・オレクシアック 186cm
同着1位 シモーネ・マニュエル 178cm
3位 サラ・ショーストレム 186cm
4位 ブロンテ・キャンベル 179cm
5位 ラノミ・クロモウィジョジョ 179cm 
6位 ケイト・キャンベル 186cm
7位 アビー・ワイツェル 178cm
8位 ヤネッテ・オッテセン 178cm

平均身長は181.25cmですか.....
日本ならば、この8人で強力なバレーボールチームを作れますよね。
そもそも日本選手権の男子100m自由形決勝でも、平均身長はこれに及ばないと思います。
(調べた訳ではありませんが、自信を持って断言します。)

今後、日本水泳界が世界に伍するためには、男子で180cm、女子で170cmくらいをめどに
長身選手をバレーボールに盗られないように、指定強化していくべきだと思います。

昔ですが、” 彼らは100mも泳いでない! ” と叫んだ日本人コーチがいました。
100m自由形が2m近い大男ばかりの争いになったころです。
長身だと、ターンとタッチで何センチも得をするからです。

祝・三宅宏実選手・銅メダル

2016年08月07日 | 時事ネタ
重量挙げの三宅宏実選手がリオのオリンピックで銅メダルを獲得しました。

ライブ映像を観ながら興奮したのですが、NHKの実況アナウンサーと解説者は大失態をやらかしました。
実は、三宅選手が最後の試技に成功した瞬間に銅メダルが確定していたのです。
試技を残している2人の1位2位は決定していて、暫定3位にいた選手は試技を終えていたのです。
したがって三宅が最後の試技で暫定3位の記録を抜いた瞬間に銅メダルが確定したのです。
アナウンサーも解説者が、それを理解していたならば、その場面で、”おめでとう三宅選手、銅メダル獲得です!”と
絶叫できたはずなのです。
つまり、日本中が盛り上がったはずなのです。

数分後に、そのことに気づいたアナウンサーは、シレーッと、”三宅選手の銅メダルが確定しました。”と
原稿でも読み上げるような、抑揚のないアナウンスを出しました。

おそらくはバツが悪かったのでしょう。

柴田翔・されどわれらが日々-

2016年08月03日 | 読書


庄司薫の、”赤頭巾ちゃん気をつけて ”よりも4年早い1964年に芥川賞を受賞した作品です。
私は高校時代に読んだのですが、今日、読み返してみました。

私の記憶ではヒロインは優子でした。

東大生である主人公の文夫は20歳のときに、仲間内のレクリエーションとして男女3人ずつで野尻湖畔にある東大寮に旅します。
その中の優子という20歳の東大生と交際を始めます。
しかし、やがてはデイトの回数も減っていき、二人は疎遠になっていきます。
そして優子は東大の教室で睡眠薬自殺をします。
病院に集まった友人達は優子を悼みます。
しかし、そのシーンで文夫は友人達を憎むのです。

私たちは蒸し暑い病院の中庭の日陰で、優子の両親の上京を待った。
みなよくしゃべった。
それは、殆ど快活とさえみえた。
私は彼らを憎んだ。
わたしは、彼らが優子の死を充分悼まなかったことを憎んだのではない。
彼らは充分悼んでいた。
だが、それにもかかわらず、いや、おそらくは、自分たちが友人である優子の死を悼まぬ訳はないと素直に信じられればこそ、
彼らは、自分が今人生の大事とかかわりあっているのだという意識に興奮し、無意識のうちに快活にさえなっていたのだ。
そして私は、彼らのそうした快活さを憎んだ。


この部分を初めて読んだ私は、柴田翔の観察力と表現力に舌を巻きました。
そして優子という名前とともに私の脳裏に深く刻み込まれたのです。
私にとっての、 ”されどわれらが日々ー”は、まさにこのくだりなのです。

ところが、実際のヒロインは文夫の遠い親戚でもある幼なじみの節子でした。
驚きました。
途中で挿入される優子のエピソードが強烈だったので、本筋がごっそりと記憶から抜け落ちていたのです。

優子も一筋縄ではいかないような性格だったのですが、節子になると、もはや手に負えません。
それでも前半から婚約するくらいまでは、なんとかついて行くことができました。
ところが、終盤の行動や手紙に至っては、もうお手上げです。

柴田翔がこの作品を書いたのは、計算すれば、20代の後半です。

私は節子という性格の女の存在は だと思います。
若かった柴田翔が観念として作り上げたモンスターでしょうが、ありえません。
鼻白んでしまうと表現すれば良いのでしょうか、まるで心に響きません。

私は、とんでもない悪人が正義の味方にやつけられた時に、いきなり改心して善人になるというストーリーを幼い頃から憎みました。
幼心にも を嗅ぎつけていたのでしょう。
そんなことを思い起こさせる作品でした。


田辺聖子・窓を開けますか?

2016年08月01日 | 読書


田辺聖子は1928年に大阪で生まれました。
1956年に、”虹 ” で大阪市民文芸賞を受賞して本格的な作家活動を始めます。
1964年に芥川賞を受賞するのですが、同年に文芸仲間であった川野彰子が急死します。
川野彰子は聖子と同い年で、直木賞の候補に2回選ばれており、早晩受賞するのは確実だろうと噂されていました。
聖子は川野彰子の追悼文を文芸誌に載せました。
それを読んだ彰子の夫が聖子のもとにお礼に訪れます。
この男こそ、後に聖子が結婚することになる皮膚科の開業医・川野純夫だったのです。
川野純夫は、” カモカのおっちゃん ” として聖子のエッセーにたびたび登場します。



1966年に結婚しますが、カモカのおっちゃんは40歳、聖子は36歳でした。
互いを、” カモカのおっちゃん ”、”お聖さん ”、と呼び合って仲良く暮らし、二人して、” おしゃべり夫婦 ”と呼ばれました。

窓を開けますか?は1972年の作ですので、お聖さんは44歳だったことになります。
お聖さんは自分の顔を、” オコゼ顔 ”と例えるくらいですから、不細工なオバチャンです。
しかし不細工でも不思議ともてる女性もいるようなのです。
この作品の主人公である亜希子は、” とんぼ目玉 ” で不細工な32歳のハイミス( オールドミスよりも響きがよろしいそうです )ですが
よくもてます。
OLなのですが、社内のイケメン若手社員をセフレにしていた時代があり、現在でも彼は時々秋波を送ってきます。
行きつけのバーで、初対面の男である桐生にくどかれます。
桐生は41歳で小さな機械工場のオーナーですが中学生の娘を持ち、妻とは離婚しようとしています。
この桐生とのやりとりが、この小説のメインストリームです。
さらに電車で亜希子をにらみつけてくる無骨な男が現れます。
この男も、後に亜希子に一目惚れした外科医としてストーリーにからんできます。
なんだか、もてもてOLの自慢話のようにも聞こえます。

私は、こっちの方がたくさん愛していて、相手の方が少ししか愛してくれない、なんてつまらないからいやである。
ずっと若い頃、そんな経験をしたことがあって、私はそれから、本気に惚れるのをおそれるようになった。
本気に惚れてるとき、女はみにくくなるからである。


情熱的に結婚を迫ってくる桐生を手玉にとりながら亜希子はこんなことを考えます。
私は何となく、物凄い人生のぜいたくをしている気がした。
人の心を湯水のように使って、こっちの心は少しも減らないなんて、バチ当たらないか、今に。


そして、自分がもてる原因は陽気さにあると考えています。
陰気になろうとしても、いうなら、抑えても抑えても水に浮く瓢箪のように、陽気になってしまうところがある。

かなりの長編ですが、楽しく読み切ることができました。