サムスン 苦戦するのはスマホだけじゃない プロセッサ事業でも=中国メディア
韓国のサムスン電子が2014年第2四半期に大幅な減益となったことについて、中国メディアの騰訊科技は6日、「サムスンはスマートフォンだけでなく、マイクロプロセッサ事業でも苦戦を強いられている」と論じた。
記事は、世界のスマートフォン市場におけるサムスンのシェアが低下しており、
特に世界最大のスマートフォン市場である中国ではメーカー別出荷台数で2位に陥落したことを挙げる一方、
「サムスンにとってスマートフォン事業と同様に、マイクロプロセッサ事業にも暗雲が立ち込めている」と伝えた。
さらに記事は、サムスンがこれまで米アップル社のスマートフォン「iPhone」や「iPad」向けにマイクロプロセッサを独占的に供給していたものの、
現在は台湾メーカーも供給するなど、アップルが供給ルートの多元化を進めていると伝えた。
また、サムスンの幹部がマイクロプロセッサ事業の将来性について「楽観視していない」と認めたことを伝え、サムスンの幹部が「顧客の需要が低迷し続けており、売り上げ、利益ともに悪化し続けていると述べた」ことを紹介。
さらに、サムスンのマイクロプロセッサ事業の利益減少は、アップルがサムスンへの依存度を徐々に低下させていること示すものと指摘した。
続けて記事は、韓国の証券会社IBK Securitiesのアナリストの予測として、昨年度に2030億ウォン(約200億円)の利益をあげたサムスンのマイクロプロセッサ事業は今年、8770億ウォン(約8664億円)の赤字になる見込みと伝えた。
2014年8月9日07時34分 サーチナ (編集担当:村山健二)
サムスン「スマホ」に陰り 躍進する中国企業、苦しめられるワケとは=中国メディア
中国メディアの網易財経は6日、ITコラムニストの徐上峰氏による主張として、「中国のスマートフォンがサムスンを苦しめている」と論じる記事を掲載、その理由として「サムスンがユーザーの囲い込みを行わなかったから」と論じた。
記事は、近ごろのサムスンは悪い話題が絶えないとし、2014年第2四半期にサムスンが大幅な減益になったことを紹介し、「その原因はスマートフォン市場で中国メーカーの躍進があったため」と主張した。
さらに、市場調査会社Strategy Analyticsのデータを引用し、サムスンの14年第2四半期の世界スマートフォン市場における出荷台数ベースのシェアが昨年比7.4%減の25.2%に落ち込んだことを指摘。
また、中国市場でのサムスンのシェアが設立4年目の小米に逆転されたことを挙げ、「まるでサムスン衰退の縮図のようだ」と論じた。
続けて記事は、サムスンのブランド力に陰りが見え始めた理由として、「ローエンド、ミドルエンド市場を攻めきれなかったこと」を挙げ、
ハイエンド機であるGALAXY S1やGALAXY NOTEのヒットを受け、「ローエンド、ミドルエンド市場のカバーが疎かになった」と主張。
その隙に中国メーカーに市場を奪われてしまったと論じた。
また、サムスンは米アップル社のiTunesに代表されるようなソフトウェアを活用したユーザーの囲い込みを行っていなかったため、「ユーザーはいつでも別のスマートフォンに乗り換えることができた」と論じた。
また、「多くのユーザーはサムスンのスマートフォンに大型ディスプレイが採用されていたことを評価したが、それは決定的な競争力ではなく、今や中国メーカーも大型ディスプレイを採用している」と伝えた。
さらに記事は、サムスンのスマートフォン事業が置かれた状況は「危険水域」としながらも、世論が消費者の選択に影響を及ぼす可能性もあると主張、モトローラやノキア、ブラックベリーといった巨大企業も一度は市場を「制覇」しながらも結局は淘汰されてしまったことを挙げ、「サムスンは中国メーカーが急速に成長している事実を正しく認識する必要に迫られている」と伝えた。
2014年8月11日07時36分 サーチナ (編集担当:村山健二)