紫雲膏の作り方
(材料)
紫根120g
当帰60g
ゴマ油1、000g
ミツロウ340g
豚脂20g
日本薬局方に記載されている分量です。
私は主薬の当帰は倍の120gにしています。
(作り方)
1 胡麻油を180度で1時間くらい煮て重合させます。この重合の度合いが弱いと紫根の色が抜けてしまったり,劣化しやすくなります。
重合がきちんとできているのを確認するには,コップの水にぽんと一滴落としたときにきちんと玉になっているというのを見ればいいです。
2 当帰をザルに入れ,キツネ色になるまで揚げる。
3 ミツロウ,豚脂を入れる
4 142度に温度を保ち,紫根を入れ,すぐに火を止める
5 ガーゼで濾してバットか鍋に流し込み自然冷却して固める
6 固まったら軟膏版で練る
7 容器に詰める
原典の「春林軒膏方便覧」には,「晴れた日に作るのが良く,雨の日や風が強い日は良くない」とあります。
湿度が高いとうまく作れないからでしょう。
私は容器に入れたあと,ハンドヒーリングで浄化してから使うようにしています。
古典,日本薬局方の比較
『春林軒膏方便覧』(しゅんりんけんこうほうびんらん)は華岡青洲先生の弟子による記述です。ちなみに「春林軒」とは華岡先生の医院兼自宅で,多くの弟子が学びに来ていたそうです。
『外科正宗』は中国の本ですが,紫雲膏に豚脂を入れない「潤肌膏」(じゅんきこう)が記載されています。
(作り方の比較)
『春林軒膏方便覧』
香油にて当帰を煎じて、枯れて浮き上がってきたら豚脂と蜜蝋を入れて、火を落として紫根を入れ、泡が大いに沸き上がったら火から おろして布で漉す
『外科正宗』
ゴマ油と当帰、紫草をみんな一緒にまとめて煮てしまって、薬が枯れて浮いてきたら、それを取って一回油を漉してから、ミツロウを 溶かし込んで、茶碗に傾けて冷ます。
『日本薬局方』
ゴマ油を煮てミツロウを入れて溶かして、次いで当帰を入れる。当帰の色が焦げるのを持って、火力を増して紫根を入れて二、三回沸 騰させてから、鮮明な赤色になったら速やかに火からおろして、布で漉す
当帰とか、あるいはミツロウを入れる順番が多少違っているのがわかると思います。
日本薬局方の作り方だと,当帰にミツロウがついてしまってもったいないですね。
(効能・効果比較)
『春林軒膏方便覧』
「治禿瘡乾枯白斑為痒毛髪脱落手足破裂皸等之証」
とあり、禿瘡(白癬とかシラクモとか、いわゆる感染症の部分),皮膚が乾燥して、白斑(皮膚が白く脱色)毛が抜ける、脱落する、手 足に亀裂が生じている、あるいは少し亀裂が深くかゆみも伴うような場合が紫雲膏の証であると書いてあります。
『外科正宗』
「治禿瘡乾枯白斑作痒髪脱」
とあり、やはり禿瘡・白禿瘡門、いわゆる感染症の部分、白癬とかシラクモ、感染症のときに使いなさいというふうに記載されてお り、同じように皮膚が乾燥して白斑をなす、あるいは毛が抜けるようなときに使うとあります。
『日本薬局方』
ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、火傷、外傷、痔の疼痛、肛門裂傷、かぶれ
白班の患者さんに使ってみましたが,残念ながらあまり効果がありませんでした。
発症から何十年もたってしまっていたからでしょうか。
(材料)
紫根120g
当帰60g
ゴマ油1、000g
ミツロウ340g
豚脂20g
日本薬局方に記載されている分量です。
私は主薬の当帰は倍の120gにしています。
(作り方)
1 胡麻油を180度で1時間くらい煮て重合させます。この重合の度合いが弱いと紫根の色が抜けてしまったり,劣化しやすくなります。
重合がきちんとできているのを確認するには,コップの水にぽんと一滴落としたときにきちんと玉になっているというのを見ればいいです。
2 当帰をザルに入れ,キツネ色になるまで揚げる。
3 ミツロウ,豚脂を入れる
4 142度に温度を保ち,紫根を入れ,すぐに火を止める
5 ガーゼで濾してバットか鍋に流し込み自然冷却して固める
6 固まったら軟膏版で練る
7 容器に詰める
原典の「春林軒膏方便覧」には,「晴れた日に作るのが良く,雨の日や風が強い日は良くない」とあります。
湿度が高いとうまく作れないからでしょう。
私は容器に入れたあと,ハンドヒーリングで浄化してから使うようにしています。
古典,日本薬局方の比較
『春林軒膏方便覧』(しゅんりんけんこうほうびんらん)は華岡青洲先生の弟子による記述です。ちなみに「春林軒」とは華岡先生の医院兼自宅で,多くの弟子が学びに来ていたそうです。
『外科正宗』は中国の本ですが,紫雲膏に豚脂を入れない「潤肌膏」(じゅんきこう)が記載されています。
(作り方の比較)
『春林軒膏方便覧』
香油にて当帰を煎じて、枯れて浮き上がってきたら豚脂と蜜蝋を入れて、火を落として紫根を入れ、泡が大いに沸き上がったら火から おろして布で漉す
『外科正宗』
ゴマ油と当帰、紫草をみんな一緒にまとめて煮てしまって、薬が枯れて浮いてきたら、それを取って一回油を漉してから、ミツロウを 溶かし込んで、茶碗に傾けて冷ます。
『日本薬局方』
ゴマ油を煮てミツロウを入れて溶かして、次いで当帰を入れる。当帰の色が焦げるのを持って、火力を増して紫根を入れて二、三回沸 騰させてから、鮮明な赤色になったら速やかに火からおろして、布で漉す
当帰とか、あるいはミツロウを入れる順番が多少違っているのがわかると思います。
日本薬局方の作り方だと,当帰にミツロウがついてしまってもったいないですね。
(効能・効果比較)
『春林軒膏方便覧』
「治禿瘡乾枯白斑為痒毛髪脱落手足破裂皸等之証」
とあり、禿瘡(白癬とかシラクモとか、いわゆる感染症の部分),皮膚が乾燥して、白斑(皮膚が白く脱色)毛が抜ける、脱落する、手 足に亀裂が生じている、あるいは少し亀裂が深くかゆみも伴うような場合が紫雲膏の証であると書いてあります。
『外科正宗』
「治禿瘡乾枯白斑作痒髪脱」
とあり、やはり禿瘡・白禿瘡門、いわゆる感染症の部分、白癬とかシラクモ、感染症のときに使いなさいというふうに記載されてお り、同じように皮膚が乾燥して白斑をなす、あるいは毛が抜けるようなときに使うとあります。
『日本薬局方』
ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、火傷、外傷、痔の疼痛、肛門裂傷、かぶれ
白班の患者さんに使ってみましたが,残念ながらあまり効果がありませんでした。
発症から何十年もたってしまっていたからでしょうか。
症状はかなりひどく、右顔面は腫れあがり、目が開けられない状態でした。当日は休業日でしたが、翌日から職業上休むことも出来ないため、氷で顔面を一日中冷やし腫れを押さえ込み、紫雲膏を内出血と上皮がむけたところに塗り、ガーゼとマスクで押さえ、仕事もそのまましました。約1週間でガーゼとマスクはとれて、約2週間で上皮も再生し、1ヶ月も経たないで完治しました。
あらゆる裂傷に紫雲膏が有効であることを実感した次第です。
完治して良かったです!
自験例はやっぱり説得力ありますね。
ありがとうございました。
http://www.geocities.jp/kotyu1988/nankou.htm
よろしくお願い致します。
作った紫雲膏、今、使ってますよ(^^ゞ
どんなハンドクリームよりもよく効きます。
ここに作り方を載せて頂いたおかげで、レシピの
プリントをなくしても安心です(笑)
中黄膏は打ち身に効くのですよね?
私は倍量120gにすることが多いですが,南先生はさらに多い200gで すね。120gでも十分効果はありますがいずれ比べてみても面白いか もしれません。
また,南先生は軟膏を練らない方が良いとおっしゃっていますが,
美しさ,使いやすさの点では練った方が良いように思います。
いろいろな先生方に聞き回った所,今の所「練った方が良い」に軍杯 あがってます。
渡辺さん
訪問ありがとうございます。
みんなで作ったときのことが懐かしく思い出されます。
お母様にも塗ってあげてくださいね!
打ち身,かゆみ,炎症等に良いですね。
材料別に、入手について教えていただけないでしょうか。
①蜜蝋は殆どのところで売り切れていますが、なんとか入手できると思います。これは何月頃が入手しやすいものなのでしょうか?
②紫根ですが、日本薬局方のものは硬紫根らしいのですが、平安堂薬局さんの公演の記事を読むと「硬紫根は市場に良いものが出ていないから、軟紫根を使うと良いと思う」という趣旨のことが書いてありました。せっかく作るのなら、良い材料で作りたいと思っていますが、こういうことにはあまりこだわらないで良いのでしょうか? また、ネットで見ると値段もいろいろで迷ってしまいます。日本産の良いものを使いたいのですが、どうすればいいでしょうか? それに問い合わせたところはどこもとても高く、買うのに躊躇してしまいます。
③豚脂ですが、お料理に使って出てきた脂(豚の角煮)で構わないでしょうか?
家族がアトピーで苦しんでいるので、何とかしてやりたく、どうぞよろしくご教授願います。
�蜜蝋は殆どのところで売り切れていますが、なんとか入手できると思います。これは何月頃が入手しやすいものなのでしょうか?
→一年中売ってますよ。「生活の木」などでも売ってます。
�紫根ですが、日本薬局方のものは硬紫根らしいのですが、平安堂薬局さんの公演の記事を読むと「硬紫根は市場に良いものが出ていないから、軟紫根を使うと良いと思う」という趣旨のことが書いてありました。せっかく作るのなら、良い材料で作りたいと思っていますが、こういうことにはあまりこだわらないで良いのでしょうか?
→軟紫根はほとんど流通していないと思います。
また、ネットで見ると値段もいろいろで迷ってしまいます。日本産の良いものを使いたいのですが、どうすればいいでしょうか? それに問い合わせたところはどこもとても高く、買うのに躊躇してしまいます。
→日本産の生薬を手に入れるのは難しいと思います。安全性にパスしたものが日本に入ってきますので、問題ないのではないかと思います。
また、「高い」というのはいくらくらいのことを仰っているのでしょうか?
紫雲膏20g1個は800~1000円であることを考えれば100g1~2000円くらいなら安いと思うのですが。。。
�豚脂ですが、お料理に使って出てきた脂(豚の角煮)で構わないでしょうか?
→かまいませんが、よく水を切らないとハネて危ないです。
これからの時期に作るなら、入れない方が良いかもしれません。
家族がアトピーで苦しんでいるので、何とかしてやりたく、どうぞよろしくご教授願います。
→すべてのアトピーに効くわけではないので、一度市販のもので試されてから御自分で大量に作っても良いかなと思います。
皮膚科にかかってもヒルドイド軟膏のみの処方でなかなか治りません。
紫雲膏の効果は汗疱にはどうでしょうか?
ご教授いただけるとありがたいです。
ちなみに夫は両手の指先のみ(爪内部を含む)発症。
子どもは両手のひらと左足裏のみ発症しています。
中黄膏の方が良いかもしれません。
見ていないので断言はできませんが。。。