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相次ぐ米兵による犯罪――防止には、差別的な「地位協定」の撤廃こそ急務/JCJふらっしゅ

2008-03-11 22:01:48 | 沖縄
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      ┃Y・記・者・の・「・ニ・ュ・ー・ス・の・検・証・」┃
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□■相次ぐ米兵による犯罪――防止には、差別的な「地位協定」の撤廃こそ急務

 米海兵隊員による女子中学生暴行事件から1カ月、米兵による犯罪はあとを絶たな
い。日米両政府は、日米地位協定の改定へと事態が突き進むのを途中でせき止めよう
としている。かわりに日米両政府は、次の再発防止策として日本の警察と米軍の「共
同パトロール」の導入を検討している。

 しかし日米地位協定がいきたままでは、米軍と日本の警察が同時に米兵の逮捕現場
に居合わせた場合、逮捕は米軍に委ねねばならない。毎日新聞によると、日米両政府
は、「一度手を着けたら他国にも及び、際限なく続く」(自民党国防族議員)として
協定見直し論議を何より嫌っているという。

 時代錯誤の不平等協定の存続に、なぜ日本の政府・与党が手をかす必要があるのか。
なぜ「一度手を着けたら他国にも及び、際限なく続く」と、米国側になりかわって日
本の政治家がそんな心配を肩代わりするのか。ブッシュの戦争追従、「米軍再編」に
伴う利権に群がる与党政治家の腐敗ぶりを象徴する発言だ。

 朝日新聞によると、あの安倍内閣当時に防衛政務官を務めた自民党の大前繁雄衆院
議員(兵庫7区)が、神戸市内で8日にあった党兵庫県連の会合で、イージス艦によ
る操業漁船衝突破壊事件に関連して「漁船側に重大な過失がある」などと発言してい
たことがわかった。

 同議員は「公正な調べによる原因究明を求め、事故の再発防止を訴える趣旨だった
が、軽率だった」と話しているというが、「公正な調べによる原因究明」と「事故の
再発防止」の話がなぜ「漁船側に重大な過失」発言になるのか。

 これも自公与党のブッシュの戦争賛成姿勢と裏でしっかりとつながった発言である。
米兵による重大犯罪も、米軍とつながったイージス艦が引き起こした重大事件も、こ
うした自己保身のみを志向する輩たちは「被害者が悪い」と言い始めてやまない。そ
の拡声器の役割を担う雑誌なども一部に存在する。政治家、編集者失格、亡国の輩と
いわざるを得ない。
 
 毎日新聞は「沖縄米兵暴行1カ月 くすぶる地位協定」の記事で、「在日米軍によ
る事件・事故は、02~06年度に全国で起きた9193件のうち、5193件(約
56%)が沖縄に集中する」と告発、沖縄県警幹部の「米軍がまず考えるのは自国民
の保護。政府間で運用改善を決めても現場まで徹底されない。共同パトロール案は机
上の議論だ」(毎日新聞)との指摘を紹介し、「あくまで協定改定を求める機運が出
ている」としている。

 沖縄県警が「共同パトロール案」を拒むのは、米軍とのパトロールがたとえ捜査権
を持つ米軍憲兵でなく、「生活指導巡回の一般米兵(CP)との共同パトロール案」
(同)であっても、「事情聴取の間に憲兵が到着したら身柄は米軍に引き渡される」
(同)からだ。

 職務の遂行に忠実であろうとすれば当然で出てくるまっとうな判断と異なり、自己
保身に凝り固まり「被害者が悪い」「漁船側に重大な過失」と口から妙な発言が飛び
出してしまう輩との違いは明白である。自分の利益のことしか頭になく与党ズレしき
った、全国各地に巣食う腐敗した政治家に「退場」をつきつけるときが迫っているよ
うに思えてならない。

 21世紀における日本の平和主義、民主主義、人権尊重社会の実現には、腐敗政治
家の一掃による政治の再構築と、メディアの作りかえが欠かせない。いま市民の手で、
日本総体の民主的改革をなし遂げることができなければ、日本の未来には漆黒の闇が
広がるだけなのである。

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クローズアップ2008:沖縄米兵暴行1カ月 くすぶる地位協定(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20080309ddm003040131000c.html

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「漁船側に重大過失」自民・大前議員、地元会合で発言(朝日新聞)

海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船清徳丸の衝突事故をめぐり、自民党の大前繁雄衆院議員(兵庫7区)が、神戸市内で8日にあった党兵庫県連の会合で、「漁船側に重大な過失がある」などと発言していたことがわかった。大前議員は「公正な調べによる原因究明を求め、事故の再発防止を訴える趣旨だったが、軽率だった」と話している。

 大前議員は県連総務会のあいさつで事故に触れ、「双方に過失があったはずで、公正な立場から原因究明にあたるべきだ」とし、漁船側に「重大な過失があるが、そのことには一言も触れられていない」と述べたという。

 さらに再発防止の重要性を訴える中で「ライフジャケットをつけていれば浮いてくるはずで、大規模な捜索活動はいらなかった。(地元漁協関係者が捜索の際に)これみよがしにライフジャケットを身につけていた」とも話したという。

 大前議員は朝日新聞の取材に「捜査が終わっていない段階で(清徳丸側に)重大な過失がある、と断定したような印象を与える発言は軽率だった。『これみよがしに』などの表現は行き過ぎだったと思う」と話した。

 大前議員は安倍内閣で防衛政務官を務めた。


http://www.asahi.com/politics/update/0309/OSK200803090026.html

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▽米軍基地の整理縮小と日米地位協定の抜本改正を実現しよう

 「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」(同実行委員会主催)が
23日に開かれる。8日の実行委員会結成集会では、米軍基地の整理縮小、日米地位
協定の抜本改正を日米両政府に求める方針を確認した。超党派での大会実現と1万人
以上の大会規模を目指す。

県民大会、1万人以上大会に 実行委の結成集会(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-32036-storytopic-1.html
米兵事件 県民大会実行委、発足 あす県議会に協力要請(沖縄タイムス)
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200803091300_01.html
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