地下深く 永遠に ~核廃棄物 10万年の危険~/NHK-BS1・BS世界のドキュメンタリー(16日)

2011-02-15 00:19:43 | 映像・美術
各国が頭を痛める原子力発電所の廃棄物問題。北欧のフィンランドが世界に先駆け、核のゴミの最終処分場の建設に乗り出している。「オンカロ」(フィンランド語で「隠し場所」)と呼ばれる処分場は、太古の岩盤層を深さ500mまで掘り下げた先に作られ、施設が国内で排出される核廃棄物で満パンになる約100年後に、入口を完全封鎖されるという。

核廃棄物の最終処分が難しい理由は、実はその先である。廃棄物が出す放射線が、生物にとって安全なレベルに下がるまで、欧州の基準では少なくとも10万年かかるとしている。つまりオンカロは、人類の歴史にも匹敵する膨大な歳月の間、安全性の確保が求められるのだ。革命や戦争が起きたり、気候や地殻の大変動に見舞われたりしたとしても・・・

最も危惧されているのは、今の人類が姿を消したあとの未来の知的生物が処分場に侵入し、放射線が漏れ出してしまうシナリオだという。そうならないよう、近づくと危険だという警告を伝えた方がいいのか?しかし、どうやって?あるいは何もせず、記憶から消し去ってしまう方がいいのか?原子力というパンドラの箱を開けた人類が直面する難問を描く。2010年 国際環境映画祭(パリ)グランプリ受賞作品

原題: Into Eternity
制作: Magic Hour Films (デンマーク 2010年)

http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/110216.html

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ジェニンの心/NHK-BS1・BS世界のドキュメンタリー(17日)
ヨルダン川西岸地区のジェニンでおもちゃの銃で遊んでいた12歳のパレスチナ人少年アフメッド・ハティーブがイスラエル兵に頭部を撃たれた。本物の銃を持っていると誤認されたのだ。
頭を撃たれたアフメッド・ハティーブは、すぐに病院に運び込まれたが脳死状態に。病院の医師は父親に臓器移植を希望するかどうかを確かめる。父親はイスラム教の導師・イマームに相談し臓器移植を了承することを決断。
そしてパレスチナ人の臓器がイスラエル人に移植される。手放しに感謝する親もいれば、手術直後のインタビューで「パレスチナ人から移植してほしくなかった」と口走る親もいた。
アフメッドの父親は、その後、移植を受けた子どもの家族を訪ねる。涙ながらに感謝する親、最初に発したきつい言葉を謝罪する親など対応は様々。しかし、生きる希望を授かった子ども達を見るアフメッドの父親の眼は優しい。その一方で「自爆テロより私の子ども行為のほうが、イスラエルに対する抵抗活動としては効果的だ」と微妙な発言もする。
パレスチナ人少年の臓器移植をめぐる関係者たちの心の揺れをていねい描く。
2010年 ドイツ・フィルム・アワード 最優秀ドキュメンタリー賞 受賞

原題: The Heart of Jenin
制作: EIKON Südwest (ドイツ 2008年)

http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/110217.html

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