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チェルノブイリ近くのキエフ、350万人疎開を極秘検討/朝日新聞

2006-03-20 22:04:11 | 世界

チェルノブイリ近くのキエフ、350万人疎開を極秘検討

2006年03月19日

地図

チェルノブイリからの距離

 86年4月26日に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で、上空に吹き上がった放射性物質の直撃を逃れるため、最も近い大都市、キエフ市(現ウクライナ)の全住民約350万人を疎開させる計画が、ソ連指導部内で直後に検討されていたことが分かった。風向きのおかげで回避されたが、もし大量の避難民が出れば、疎開先のあてはなかった。これらの事実は当時、市民には知らされずじまいだった。

 地球気象・エコロジー研究所(モスクワ)のユーリー・イズラエリ所長(75)が明らかにした。イズラエリ博士は当時、旧ソ連の国家気象環境監視委員会議長で、事故から11日後の5月7日、キエフ市で極秘に開かれたウクライナ共和国共産党の対策会議に出席。疎開を検討する党幹部らに汚染状況と被害予測を説明した。

 事故の大爆発でプルトニウムやセシウム、ストロンチウム、ヨウ素など強い放射性物質の放出が続いていた。キエフ市は事故現場から南へ約130キロの距離。博士によると、爆発時には東から西への風が吹き、その後、風は北へ、さらに北東への流れに変わった。キエフ市では4月30日に初めて放射能を検出したが、年間の放射線量は許容値の20分の1程度にとどまると推定された。11時間に及ぶ議論の末、住民の健康に影響ないとして、疎開しないことを決めたという。

 もし全市民の疎開となれば、住宅確保や医療支援、社会主義下とはいえ雇用問題など未曽有の規模で支援が必要になったとみられる。

 この会議の内容は、当時の一般市民には知らされなかった。イズラエリ博士は「単に風向きがそれたというだけ。運がよかった。疎開先の見通しはなく、もし強制避難だったら、どうなっていたことか」と振り返る。

 疎開は、事故直後に原発の半径30キロ圏内の住民約11万6000人がまず強制避難させられ、その後、チェルノブイリの北西約100キロ圏内の高濃度汚染地域を中心に避難が続き、疎開したのは最終的に計40万人だった。

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浜岡原発の耐震データ 開示命令取り消し 東京高裁

 中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)の運転差し止め訴訟に絡み、静岡地
裁が原発の耐震関連データの非開示(マスキング)部分の開示を中電に命じた
文書提出命令を不服とする抗告審で、東京高裁(富越和厚裁判長)は15日、
静岡地裁の命令を取り消し、原告の文書提出申し立てを却下した。
 決定文で、中電側が技術ノウハウについてマスキングした部分は、民事訴訟
法が証言の拒否を認める「技術または職業の秘密」に該当し、「文書を提出す
る義務はない」との判断を示し、文書の必要性、重要性の判断はしなかった。
 静岡地裁は昨年3月、「原発の安全性確保は社会共通の要請。守秘義務違反
の問題が生じるか疑問」として、マスキングを外して提出するよう命令し、中
電側が即時抗告した。
 決定後、中部電力は「当社の抗告が認められた。今後とも、裁判で安全性に
ついて裁判所の理解を得るよう努力する」とのコメントを出した。
 原告側は弁護団と協議し、運転差し止め訴訟に専念するため最高裁判所への
特別抗告を行わないことを決めた。原告団共同代表の白鳥良香さんは「東京高
裁の決定は安全の問題に全く触れず、企業の秘密を守ることに終始していて残
念。入手済みの資料で浜岡原発の危険性は立証できると確信している」と述べ
た。

5号機の調整運転開始 浜岡原発
 中部電力は15日、運転開始後初の定期点検を行っている浜岡原発5号機
(御前崎市、出力138万キロワット)の原子炉を再起動し、調整運転を開始
したと発表した。運転中に行う最終検査を経て営業運転に復帰する。
 原発の定期検査はほぼ1年ごとに義務付けられている。5号機はことし1月
16日に初の定検に入り、原子炉を停止した。停止中は各検査のほか、非常用
炉心冷却系ストレーナの取り換え工事や東京電力福島第一原発で見つかった制
御棒カバーのひび割れを受けた外観点検なども行った(静岡新聞)



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