上関原発:祝島漁協の漁業補償金受け取り決議の報道に関連して/原発とめよう!九電本店前ひろば から

2013-03-03 14:02:19 | 社会
★ 中山田さつき さんから:

祝島漁協の漁業補償金受け取り決議の報道に大きなショックを受けましたが、今回の件でいまさらながら、30年間の祝島の闘いがどれほどすごい闘いだったのかを、再認識させられた思いがします。
既に「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の声明文や、島民の会とともに身体を張った阻止行動をしてこられたカヤック隊の原さんのメールも、SQMLに流されているので状況は伝わっているかと思いますが、友人経由で今朝、またメールが転送されてきました。
祝島にlターンした祝島の住民からです。
あわせて読んで頂ければと思います。(中山田)

おはようございます
祝島に住む友人からのメール転送いたします

祝島の漁協がこのタイミングで漁業補償金受け取りへの決議を出した事の背景には様々な理由があって島の中から見てて感じた思いを書きます。
補償金受け取りに関しての経緯は島民の会のブログに詳しく書かれてます。

祝島島民の90%は建設に反対ですが直接的に仕事に関わる漁師さんの人口に限って言えばここ数年、反対賛成の割合は拮抗した状態でした。
福島の事故後、緊張感が走った東日本に対し、上関は工事が中断し長年の緊張感から少し開放されました。
その中でもう原発は建たないだろうという空気が生まれ、漁業補償金というものを貰ったところで何も変わるまいという思いも生まれたかも知れません。

もう一つ大きな理由は漁協正組合員は毎年数万円の組合の赤字負担をしないといけない状況にあり今年の試算では13万円にもなります。
高齢になり漁に出られなくなり収入が無い中から赤字負担だけをすることになると、漁師さんは経済的に苦しくなり引退せざるを得ません。
漁獲高が減り、石油価格が上がり、高齢化が進み漁師が減る。
そういった変化していく島の状況の中で様々な面で切りくずされ今回の保証金受け取りの方向への傾きに繋がってます(まだ実際受け取る手続きには至ってません)。

この問題の発端は一次産業、漁業自体を持続不可能にし、そこに原発立地を持ち込んだ社会、経済体制に在って、小さなコミニティ内の付き合いの中から受け取り賛成を余技なくされた漁業者個人個人の問題では無いと思います。
30年にわたって巨大な産業体からの様々な圧力に負けず、補償金受け取りを拒否し続けた祝島漁師のおかげでこれまで上関原発は着工されていませんでした。

ここから上関原発は新たな局面をむかえた事は確かです。
先日の県知事の埋め立て免許の審査中断も計画推進を大きく後押ししています。

今回の報道では祝島が方針を転換したとか内部で割れたといった推測もされかねませんが、何も変わらずここで生きている大多数はもちろん原発を望んでいません。
しかし高齢化により島の力が弱まっているという事はあります。

この状況の中で今までと変わらず反対を続けるのはもちろんですが、今までには無かった方法でこの計画を止めるために全ての人の繋がりと行動が必要です。
祝島では一時産業の限界を一方的に押し付けてくる原子力産業に対し、ひじきやワカメを収穫し地道に全国の繋がりある人々とトレードしながら生活することなどで、原発以外の一つの選択肢を町の内外に発信しています。
エネルギーを自給するための取り組みを島の中で真剣に日々意見を出し合い島の未来を描こうとしています。

311前から上関原発反対に関わってきた人や311以降に急速に繋がった沢山の人達。
祝島から見ていると大きなネットワークが実際に繋がり、まさしく大きな力を発揮しようとしている様に見えます。
これから改めて沢山の人と顔の見える距離で対話を重ねて良い未来のビジョンを共有していきたいです。
今だからこそ上関、祝島に来てほしいです。

【3月4日】中国電力に対し埋め立て免許失効の判断を先送りし続ける山本県知事が県議会で埋め立て免許について答弁します。
その傍聴に山口県庁に集り意見を届けましょう。傍聴には9時頃に県庁集合です。

【3月10日】13時30分から16時まで上関で集会、デモがあります。
現地への集合も一つの大きなアクションになります。
上関の美しい風景も見ていただきたいです。
福島県内で有機農業や民宿などをされている方の現地からの声を上関に届けていただく予定です。

【3月13日】祝島島民らに対し4800万円の損害賠償の支払いを求める裁判の公判があります。
この日も多くの人が傍聴に集り、不当な判決を出させないように注目を集める必要もあります。
この日も集会などがあります。
場所:山口県労働者福祉文化中央会館 大会議室 山口市緑町3‐29
日時:3月13日(水)15:0016:15
内容:飯田てつなり氏基調講演 
映画「祝福の海」ダイジェスト版上映 
伝説の反核シンガー内田ボブミニライブ 
上関原発の現状報告と各地からのメッセージ
 等。
主催:上関原発阻止被告団・弁護団、上関原発を建てさせない祝島島民の会 
問い合わせ:090-6843-9854(原)

こういった機会に度々集り国や県、中国電力、裁判所に対し集結力で意思表示するととともに、集いの中から島の人、上関町民、山口県民、日本人としてそれぞれの立場からお互い意見を出し合い、足並みを揃えて、息を合わせる行動ができれば上関原発は建てる事はできないはずです。

311からまもなく2年を迎えます。
私たちは何を学び自分たちの暮らしをどう変えたのでしょうか。
上関原発は計画を止められない日本の古い体質の亡霊のようにまたしても息を吹き返そうとしてます。

変われないのは国であり自分たち自身でもあります。
原発は原子炉から始まり巨大送電線とダイレクトに繋がる大規模工場までの全体を通して見直すべきだと思います。
大量生産、消費される使い捨て文明自体を原発エネルギーと捉えて臨むことができればまた一歩前に進む可能性もあるのではないでしょうか。

上関原発を巡ってまだまだ私たちは精神的にも成長し続け、核がもたらす分断から融合へと道筋を変えて行くことができると信じて、祝島での暮らしから発信を続けて行きます。
力を合わせましょう 
ありがとうございます
 こだままこと

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●2010年1月29日総会 正組合員66名 反対43名 態度保留・賛成15名(議長除く)
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/iwaisimahosyoukinuketorikyohiwoketugi.html
●2012年2月22日総会 正組合員58名 反対40名 賛成17名(議長除く)
http://blog.shimabito.net/?eid=1061795
●2013年2月28日総会 正組合員53名 反対21名 賛成31名(議長除く)
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2013/0301/6.html

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今後の予定のお知らせ/祝島島民の会blog

前回の漁業補償金についての記事は、これまでになく多くの方々にご覧いただいているようです。
また島の知り合いにアポイントをとった上で、今の島の空気、島民の思いを感じるために島を直接訪れていただいた方々もいらっしゃるようです。

ありがとうございます。

祝島の反対運動に対しては今回の結果を受けて様々な見かた、様々な思いを持たれる方がおられるとは思いますが、私たち祝島島民の会としては前回の記事の最後にもありますように上関原発計画に反対する意思は揺らいでおりませんし、それをこれまでと同様に、またそれ以上に具体的な行動で示していきます。

そしてそれを理解してくださる多くの方々とつながって、上関原発計画を白紙撤回させていきたいと思います。

つきましては、直近で下記の行動や集会等を予定しておりますので、お知らせいたします。


山口県議会傍聴

日時:3月4日(月)10時より 9時半までには県議会場へ到着予定

場所:山口県議会

内容:山口県議会代表質問において山本繁太郎山口県知事が埋立て免許の延長申請について、不許可処分を出すことなく1年もの間審査を中断するという、公約違反と言わざるを得ない答弁をするとのことなので、祝島や地元上関町などから急遽行けるほどの人数ではありますが、実際に議場に足を運び、知事の発言を確認しに行きます。

   祝島に限らず、ぜひ多くの県内外の方々にも足をお運びいただければと思います。


上関原発の即刻中止を!
3.11フクシマを忘れない!! in 上関集会


日時:3月10日(日)13時30分~15時30分

場所:上関町室津 上関町中央公民館 1F講堂

主催:原発に反対する上関町民の会
   上関原発を建てさせない祝島島民の会
   原水爆禁止山口県民会議
   長島の自然を守る会

問い合わせ:090-8995-8799(高島)

内容:13時 受付開始 
   13時30分~15時30分
   ・主催団体よりあいさつ、状況報告 
   ・福島からの現地報告 中村和夫さん
             (福島県郡山市で有機農業などをされている方です)

   ・上関町内をデモ行進(約30分)


損害賠償裁判

日時:3月13日(水)14:00~
   傍聴券配布は13:30頃より

場所:山口地方裁判所 山口市駅通り1丁目6-1

内容:中国電力が地元住民を訴えたスラップ裁判、いわゆる「4800万円損害賠償裁判」の口頭弁論があります。

是非、傍聴をしに来てください。判決にも影響を与える大きな力となります。



「止めよう上関原発!守ろう命の海!」
上関原発現状報告とミーティング


日時:3月13日(水)15:00~16:15

場所:山口県労働者福祉文化中央会館 大会議室 山口市緑町3‐29

主催:上関原発阻止被告団・弁護団、上関原発を建てさせない祝島島民の会

問い合わせ:090-6843-9854(原)

内容:飯田てつなり氏基調講演
   映画「祝福の海」ダイジェスト版上映
   伝説の反核シンガー内田ボブミニライブ
   上関原発の現状報告と各地からのメッセージ 等。

   山口県に計画されている上関原発。「原発の新増設はしない」とした政府方針は政権交代で覆され、失効しなければならない埋め立て免許も宙に浮いたまま継続しています。
   上関原発計画の現状、中電が住民を訴えているスラップ訴訟などについての報告です。


集会等についてはまた個別にお知らせするかもしれません。

いずれも参加は自由ですので、ぜひご参加ください


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上関原発(中国電力)の漁業補償金受領へ 漁協祝島支店/西日本新聞3月1日ほか(追記あり) 


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