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いまのNHKに受信料の支払を強制することができるのか?/NPJ弁護士の訟廷日誌

2009-08-03 17:58:03 | ジャーナリズム
事件名:NHK受信料支払請求被告事件
内  容:NHKが受信料の支払いを求めて起こした訴訟
当事者:NHK vs 市民
係属機関:東京地方裁判所
  2009年7月28日、判決言渡し
  被告ら敗訴、控訴予定
紹介者:梓澤和幸弁護士
連絡先:東京千代田法律事務所 TEL 03-3255-8877




【事件の概要】
  NHKが受信料の支払いをストップした市民を対象に民事訴訟を提起してきた事件。いきなり被告とされた多くの市民は、仕方なく和解したが、3人の被告はNHK職員による横領事件や、女性戦犯法廷を取り上げた番組が政治家の圧力で改変された事件などを理由として、断固支払を拒否し、本格的な訴訟となった。

【被告らの主張】
  市民側の主張は、憲法上の論点も含め多岐にわたる。しかし、いずれの主張も、そもそも、戦争の際にプロパガンダと化した教訓を踏まえ市民側に立って政権を監視すべきNHKが、政府の圧力によって政府の公報と化したとき、あるいは、商業主義に流され内部が腐敗したときに、それでも、市民が視聴料を支払わなければならないのかという根本的な疑問が根っ子にある。

  それをいかに法的な主張としてまとめあげ、展開していくか、大いに注目される訴訟だ。

【「創」 に同時掲載】
  この事件の詳細は、月刊誌 「創」 に 「同時進行追跡レポート! 公共放送とは何なのか ドキュメントNHK受信料裁判」 というタイトルで連載され、同誌のウェブサイトでも特集が組まれている。

【NHKこそ市民メディア】
  NHKのあり方には、NPJ編集部も関心を持たざるを得ない。本来、市民の受信料で経営されており、市民メディアであるはずのNHKだが、実態はその記者が時の首相の窮地に記者対応を指南したことが伝えられるような有様。この訴訟を通して、NHKのあり方に一石が投じられたのは間違いない。

【一審判決】
 東京地裁は、被告らの主張に対してほとんど答えることなく、NHKを勝たせました。判決のうち理由はわずか8頁。全文をぜひ、お読みください。
      ※
東京地裁 判決 2009.7.28

文責 NPJ編集部


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