競馬万事塞翁が馬

中央競馬重賞予想&回顧とPOG馬の応援ブログ

第96回凱旋門賞

2017-10-01 20:07:06 | 競馬予想
昨年に引き続き、今年もロンシャンではなくシャンティイでの代替開催。
シャンティイの2,400Mは1コーナーの遥か奥からスタートし、暫く直線が続くゆったりコース。
レース開催当日に内柵を撤去することで内ラチ沿いに『グリーンベルト』が現れることで内が有利。
昨年はマカヒキが14番枠を引いてしまい、外々を付いて回っただけで終了。
ちなみに勝ったファウンドは12番枠から内に進路を採り、道中内で脚を溜め、直線内から抜け出している。
スタート直後のマカヒキとファウンドの始動を見ると、凱旋門賞ではどうすれば勝てるのかが見えてくる。

調教国別では過去95回で地元フランスが66勝と全体の3分の2以上を占めている。
その次がイギリスの13勝、アイルランドの8勝。残りはイタリア6勝、ドイツ2勝。
日本馬は2着が3頭(延べ4頭)いるだけで未勝利。欧州以外の国で調教を受けた馬が優勝したことはない。

年齢別では5歳以上の馬が苦戦していて、直近の勝ち馬は'02年マリエンバード(牡5)まで遡る。
更にその前となると'88年トニービン(牡5)まで遡ることになるほどレア。
昨年もGI3連勝中、イギリスの5歳牡馬ポストポンドが1番人気に推されながら5着に終わった。
直近10年では3歳馬が6勝、4歳馬が4勝。牝馬が6頭を占めている。

過去10年で3着以内に入った31頭('08年は3着同着)の前走をみると、27頭が3着以内に入っていて、
4着以下だった4頭は前走でGIに出走していた。また、前走がGI以外だった馬は9頭が3着以内に入っており、
うち6頭は前走で勝っていて、残る3頭も2着に入っていた。
つまり、前走GII以下で3着以下の馬は圏外ということになる。
サトノダイヤモンドは応援したいところだが、馬券的には要らない。

なお、今年は英愛オークス、キングジョージ等、GIを圧勝で連勝中のイギリスの3歳牝馬エネイブルが断然の主役。
凱旋門賞を勝つために必要な、長く持続する力強い脚を持ち合わせている。
晴雨兼用で馬場の不安もない上、2番枠からの発走ともはや勝ってください状態。
実力通りに走ればエネイブルの勝ちは揺るがない。あくまで実力通りに走れば。

昨年はガリレオ産駒、そしてA.オブライエン厩舎のワンツースリーフィニッシュ。
今年もA.オブライエン厩舎は昨年3着のオーダーオブセントジョージの他、アイダホ、セブンスヘブン、
カプリ、ウィンターと5頭出し。いずれもレーティング120前後と低調だが、全部ガリレオ産駒。
今年も人気薄でかき乱してくる公算大。
絶対的本命で内を進むであろうエネイブルに対し、『内で閉じ込め作戦』を敢行してくるかもしれない。

昨年は同厩のファウンドをアシストした形になったオーダーオブセントジョージが今年は勝ちに行くだろうが、
昨年の鞍上デットーリがよりによってエネイブルに騎乗するのと5歳牡馬という点が気がかり。
リピーターが活躍するレースで、ローテーションも昨年と同じ(前走内容は今年のほうが上)なので普通に買い。

アイダホはコロネーションCでハイランドリールに、キングジョージでエネイブルに離されて負けている。
ただキングジョージではハイランドリールに先着しているし、エネイブルを除けば善戦級。
ウィンターは3歳牝馬でムーア騎乗というのが大きい反面、マイルでの実績に秀でている馬で距離が心配。
人気程の信頼性は無いとみて抑え評価。この馬が上位に来たらこのレースは3歳牝馬なら何でもありになる。

カプリは愛ダービー、英セントレジャーとGI連勝中だが負かした相手と騎手が地味な上、枠が最悪。
人気が無いのでついでに買っておく程度、というか買う必要すらないかも。
セブンスヘブンは前走GIIで9着と惨敗しており論外。

A.オブライエン厩舎以外で有力どころを探るとユリシーズ、チンギスシークレット、クロスオブスターズ。
ユリシーズはプリンスオブウェールズSやキングジョージでハイランドリール相手に善戦を評価。
ただキングジョージはエネイブルにぶっ千切られての2着で、あくまで離れた2番手争いの一角。
チンギスシークレットはゴールにかけて脚を伸ばしたフォワ賞の内容からまだ奥行きがあると判断。
勝つまではしんどいとしても2~3着なら十分ありそう。
クロスオブスターズは地元フランス勢でいい枠を引いたので抑え。
フォワ賞を見る限りチンギスシークレットより下。

◎エネイブル
○オーダーオブセントジョージ
▲ユリシーズ
△アイダホ、チンギスシークレット、クロスオブスターズ、ウィンター
3連複◎1頭軸流し(計15点)

第51回スプリンターズS

2017-10-01 16:40:17 | 競馬回顧
あそこから届くとかスゲーな、レッドファルクス。
メラグラーナは構え過ぎて師坊。ここ一番の戸詐欺は安定して飛んでくれるから困る。
戸詐欺を買って高松宮記念で軸にした岩田をここで買わない俺はもっと困る。

レッドファルクスはスタートから若干押して中団をキープ。
ただ周りを囲まれていて若干苦しい位置取りのように見えた。
直線に向いたところでもファインニードルが壁、これを切り返して前を追うもまだ遠い。
残り1ハロンでも7~8馬身位あり、もうダメかと思ったがラスト100Mを切ったところで末脚爆発。
今年も最下位ネロまでコンマ7秒差の大接戦だったが、能力ではこの馬が断然抜けている。

レッツゴードンキは内から楽に出ていって、中団を溢れる手応えで追走。
そのまま内ピタで回ってきて、4コーナーから押して早めの進出。
直線に向くと同時に鞭を入れてあっという間にワンスインナムーンの後ろまで来た。
ワンスインナムーンが最内を閉めていなかったのでそのまま内を突いて抜け出しに成功。
高松宮記念に引き続き、岩田は完璧に乗った。しかしレッドファルクスが凄過ぎた。

ワンスインナムーンは内枠を活かして早々とハナを確定。
今回は他が競りかけてこなかったのでマイペースで逃げが打てた。
直線に向いて一旦は完全に抜け出し、ラストの坂での失速も最小限に留めて何とか3着。
格下でも、内枠を引いてマイペースの逃げに持ち込めれば残れる。

メラグラーナは序盤のポジション取りに消極的で、馬なりのまま後方へ。
あくまで外を回すということなのか。しかし4コーナーでの仕掛けも遅い。何してんの?
ああ、内を突くのは分かったが後ろ過ぎだろ。後ろ過ぎて実況画面に映らない。
ようやく全体のカメラに切り替わった時には大外に持ち出していた。何がしたかったの?

ダンスディレクターはスタートを出て道中中団待機。
よしよしと思ったが、4コーナーで外を回らされて直線に向いた時点で後ろから4~5頭目の位置。
あの位置では到底間に合わない。やはりこのレースでは末脚が切れるだけではダメ。
後方決め打ちをするにしてもスノードラゴン(4着)のように内を突く必要がある。

セイウンコウセイは無理に押していくこともなく馬なりの追走。道中6~7番手と想定よりも後ろ。
4コーナーで持ったままだったので何とかなるかと思いきや、直線で鞭を入れても前に行けず。
結局全く良いところなく11着と惨敗。もっと積極的に行ってほしかった。

ラインミーティアはスタート直後に挟まれたのか躓いて後方からの競馬になり終了。
パドックで抜群の気配を見せていたので勝ちまであるかと思ったがあれではどうしようもない。
この馬にやってもらいたかったことをレッツゴードンキにされてしまった。

第51回スプリンターズS

2017-10-01 10:41:55 | 競馬予想
以前は先行押し切りが多くみられたが、近年は専ら差し優勢。
但し外を回した馬はいい脚を繰り出しながら軒並み善戦止まり。
'12年3着ドリームバレンチノ(9人気・3枠6番)、'13年3着マヤノリュウジン(15人気・3枠5番)、
'15年2着サクラゴスペル(11人気・2枠4番)、同3着ウキヨノカゼ(9人気・3枠6番)のように、
内を捌いて上がってこられる差し馬が穴。
昨年は内突きが出来そうな馬、というだけでソルヴェイグ(9人気・2枠4番)を軸にして3着。
馬券はミッキーアイルに逃げ粘られて師にました。

◎レッドファルクス
香港からぶっつけで使った高松宮記念で差して3着、高速決着の安田記念でも追い込んで3着。
このレースも近年差し優勢だが、4コーナーで先頭を伺える位置にいないと届かない。
昨年の同馬は4コーナーで外を回して中団、残り200Mで前まで4~5馬身位の位置取りだった。
昨年はたまたま上手く行っただけ。連覇のカギは内を捌けるかどうか。

○メラグラーナ
同コースでの3勝は全て外差し。このレースではハナから外を回すと届かない。
ただ前走は後方から外を回して外から突き抜けるのかと思いきや、内に入っていった。
あれが今回への布石(実験?)だとすれば期待したい。
安全策を取っていつも通り外を回すのなら2~3着止まり。

▲ワンスインナムーン
差し優勢と言えど、ハナを奪った馬が度々連対しているように前で流れに乗った馬も侮れない。
この馬の場合は、久々のテレビユー福島賞でテン3ハロン33秒2の流れを2番手から押し切り勝ち。
朱鷺Sも道中絡まれまくり、かつ先行勢が総崩れの中で逃げ切り勝ち。
何気に今回の舞台は2戦2勝だし、ハナを取り切ってしまえばかなり面白いのでは。

△ラインミーティア
セントウルSは4コーナーで押っ付けていて、かつ直線は内を突いて一旦詰まった。
それでもラストにかけて狭いところをこじ開けて2着に食い込む大健闘。
このレースでの穴パターン『内を捌いて上がって来れる差し馬』に合致。
父メイショウボーラーは11年前のこのレースで10番人気ながら内枠を活かして2着に食い込んだ。

△セイウンコウセイ
今年の函館は洋芝らしからぬ高速馬場で、函館スプリントSは1分06秒8のレコード決着。
テン3ハロン32秒2の激烈ペースで4着に残ったのはむしろ褒めていいかもしれない。
内枠を引けたのは良かったが、1分07秒台の決着、急坂のある中山に多少不安が残る。

△ダンスディレクター
このレースは外を回したら届かないが、この馬の場合外を回すしか能が無い。
しかし久々で開幕週のセントウルSで差して僅差まで持って来れる脚力は看過できない。
スタートに難がある馬だけに最後の枠入りになる大外枠はかえって好都合。

◎レッドファルクス
○メラグラーナ
▲ワンスインナムーン
△ラインミーティア、セイウンコウセイ、ダンスディレクター

3連複◎or○1頭軸流し(計16点)