芭屋框組(はなや かまちぐみ)

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鑿の柄 その3

2009-12-13 14:43:34 | 柄の話
いただいた資料の補足内容

1)8分の叩き鑿の場合、鑿全体の長さ一尺5分で柄の長さおよそ5寸1分2厘

2)柄の形は柄の全長から口金寸法を引いた残りの寸法を3等分して、カツラ側から3分の2をストレートに削り、残り3分の1を口金方向に対し、ゆるやかなテーパーをつけて削る。
  
長期間使用して、残り3分の1の地点に達するとカツラが抜け落ちるので、それが柄の寿命

3)カツラの木殺し側、即ち玄翁で叩く側の内径と口金の広い側の外径が同じ。 口金の狭い方の外径は穂の胴付面の径=マチ径と同じなので、おのずと柄の太さが決定される

4)込みの長さとホゾ穴の深さが同じ。ここが深いと口金が柄にめり込む

以上の通りにすると全体的にほっそりした柄になるはずだ。刃の切れ味と打撃の伝わり方のバランスを考えれば、必要以上に重い玄翁で叩くと切削力よりつぶす力の方が多くなる。

80匁程度の重さで軽く振り下ろして切れていく感じが良い様だ。




6分、3分鑿の柄の太さの比較:それぞれ右側が理想的な太さ。(6分で20φ、3分で19φ)左側は口金に対して柄が太すぎる(6分、3分共22φ)


以下、あまり良くないと指摘された例:口金の内側に取られるべき面が外側にとられているので口金本来の目的である柄がコミをしめつける効果が弱い。



カツラの内部に段差がある為か、抜けやすい






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1 コメント

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叩き鑿 (David)
2010-10-08 06:57:06
こんにちは、私はフランス人の木工師です、私は私ののみのために新しいハンドルを製造したいと思います。あなたが、どうかこのページの上の部のスケッチを私に送ることができる?
よろしくとの挨拶
David ( david.mail@laposte.net )

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