芭屋框組(はなや かまちぐみ)

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古鉋再生(5)裏すき具合について

2021-01-01 14:30:17 | 古鉋再生
明けましておめでとうございます。世の中すっかり様変わりしましたが今年もよろしくお願いします。

時間があいた為に重複する話や古い情報も混じってしまい、ややこしい箇所もあるかと思いますが早速本題へ。

一見ただのべた裏鉋に見えても、実は両脇のダレやねじれがしっかり残っているケースがほとんど。なので前回までの工程を参考に出来るだけ本体の狂いを取るのは勿論、研ぎが無意味になってしまう刃先裏のピンホールの有無も意外と見落としてしまうので注意。
※いきなり裏すき直しから始められる事は滅多にないと思った方が良い

これは自分がいつもお手本にしている裏すきの画像





深さに関してはそれぞれの刃の元々のすき加減をいかして。脚の部分はこんなに綺麗にはまず出ないので刃先側から1センチ位出ていれば良しとしましょう。





この形を目指してペン型ルーターを使い整形。※回転数落として火花出さない様に
余談だがペン型ルーター使いすぎて壊してしまったので、回転数変えられる電気ドリルを最近は使用。こちらの方がモーターが丈夫で故障の心配ないが重くて手が疲れる。



目詰まりしない様に頻繁にダイヤブリックにこすりつける





耳周りの丸い部分も慣れれば結構機械だけで作れるようになるが、やはり一番難しい。定規で確認しながらやれば分かるが、思ったよりもしつこくこすらないと整形出来ない。昔の薄い鋼でなければ、地金の研ぎ出し気にしなくても良い

それから忘れてはならないのは、裏すきや刃研ぎで金属の厚みが変わると裏も若干変形する。なので途中何回か砥石に裏を研いでみて、すき残った部分がちゃんと砥石に当たるか確認必要。真ん中の横が当たらなくなる事多いので、その場合は裏出し直し。



機械すきが終わればグラインダー砥石切端を使い、デコボコをならす。縦方向でむらなくなるまで次に横方向

これも耳周りが難しい。画像の白い点々が機械のデコボコ。これを消す様に、なお且つ出ている裏に傷を付けないように。





使う切端砥石はこの形が今のところ使いやすい




最後は木っ端定規にそわせて仕上げの筋目を付ける。
この後本格的に裏押しとなるがその時点で出過ぎた所や、出足りない所修正を何度か繰り返す。

※大体2~3回は機械の裏すき直しからやり直し有り、先は長い。













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