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3月10日 東京大空襲 33枚の写真の真実

2008年03月11日 | パワーかフォースか
3月10日は、母の命日だ。3年前の3月10日、暖かな日差しの入る病院の午後2時、母は向こうの世界へ旅立っていった。
63年前の同じ日、東京では、10万人もの人々が亡くなった。東京大空襲の日。
話では聞いていた、ドラマも見たことがある。知っているつもりだったあの日のこと。でもこれだけ長く語られたのを見たことはなかった。

夕べ、この番組を見た。
月曜ゴールデン『シリーズ激動の昭和 3月10日東京大空襲 語られなかった33枚の真実』

当時の警視庁写真係の石川光陽氏が、あの日「後世の人たちに残すため」と特命を受けて、ライカのカメラを持ち、命がけで撮影した行動がドラマの縦軸になっている。生き残った人々の生の声を交えたドキュメンタリーと再現ドラマで、戦争の愚かさと恐ろしさを伝えていた。

あの日、B29に乗って爆弾を投下させた、今はみな老人である元兵士たちに、石川氏が撮った地上の惨状の写真を見せた。
炭化して丸焦げになった子どもや女性の写真もあれば、たくさんの人々が山のように折り重なって亡くなっている写真もある。
彼らの一人は言った。
「この日のことを語れるのは、生きている人間だけだ。死んでしまった人たちは、もう話すことはできない」と。
また、別の元兵士は言った。「任務だから仕方なかった」と。
誰かを責めるつもりはない。戦争に正しい者も勝者もなく、みな正常にかえれば、やってしまったことのあまりの愚かしさに気がつくだろう。

戦争からたった一つ学ぶとするなら、それは「戦争をしてはいけない」ということなんだと思う。
石川氏の撮った写真のネガは、戦後GHQが資料として提出せよと言ったのだけれど、彼は頑として拒んだという。「後世の人に残すために、このネガは渡せない」と。

戦後、朝鮮から引き上げてきて平和な日本で生きた母は、苦労もあったけど望んだ人生を全うできた。だけど、あの年の3月10日、前日まで家族がいて友達がいて、助け合って生きていた人々は、容赦ない無慈悲な攻撃で逃げ惑い、炎の中で突然に人生を終わらせた。そして、共に逃げながら大切な人たちを目の前で亡くしてしまった人たちの悲しみは、いまだ癒えない。

  すべての方々のご冥福を祈ります。合掌。


なお、石川氏の撮った写真は、東京都慰霊堂に掲示されているそうです。

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8 コメント

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お母様の命日でしたか (非戦)
2008-03-12 18:01:30
3月10日は 金木犀さんのお母様の命日でしたか。
東京大空襲の日でもあり、祈りの日になりましたね。

私もこの番組を見ました。とてもよかったです。

重慶に無差別攻撃をした加害の面の日本も実写フィルムで流していて、よかったと思います。他国の人も日本人の罪のない人が無差別に残酷に殺されるのが戦争だということがきちんと伝わってきました。また無差別攻撃に反対の米軍の将軍が、解任されて 今度は無差別攻撃OKの将軍になって、日本が空爆にさらされ、ついには東京大空襲になったのですね。

戦争など、絶対する物ではない、とあの番組を見ながら、ずっと思っていました。
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ありがとうございます (金木犀)
2008-03-12 22:54:41
非戦さん、こんばんは。
非戦さんもご覧になったんですね。
とてもいい番組でしたね。

アメリカでこの番組を放送して欲しいといったら、息子が日本が中国でしたこともドラマにして、全部放送したらいいと言っていました。
本当にそうですね、権力者が戦争を始めるけど、犠牲になるのは、一番弱い者たち・・・。
真実を知れば、そのおぞましさに戦争をしたいなんて絶対に思いませんもの。

無差別攻撃のあの将軍は、戦後日本側から、勲章を受けているのですよね。彼を糾弾しろとは言いませんが、自民党がここまで彼らにこびへつらうのも、どうかと思います。
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戦争について (ユリアナ)
2008-03-12 23:14:06
金木犀さん、こんにちは、ユリアナです。
おととい、きのうと忙しかったので、TVを見る暇、なかったんですが、私が「戦争」について学んだのは、今から約40年前でした。
当時、小学生だったのですが、祖母・伯母に連れられて、学校に認めた映画ではなかったんですが、「日本の一番長い日」という映画を見たのが、始まりでした。その年は、確かあの1968年で、所謂、大変な出来事が起こった激動の年でした。子供ながら、ケネディー弟暗殺事件・パリ5月革命そして、ソ連軍のチェコスロヴァキア侵攻という事件は、明確に覚えています。そんな時に見た映画だったから、非常に印象的でした。旧日本軍の頑迷さばかりが、強く心に焼きつきました。
あれ以来、日本の政治に興味を持ったのです。新聞を一面から読むようになったのです。本当に、「日本」という国を深く考えさせるいい勉強になった映画でした。
金木犀さん、「戦争」って、いろいろなことを学ばせてくれますね。こうやって、本を読むことを教えてくれたのも、あの映画でしたから。(もっとも、本を読みすぎて勉強をしないと、親にしかられてばかりいましたけど、だから大学にはいけませんでしたけどね。)でも、大学に行った人には負けないくらい、今は本を読んでいるつもりです。
日本の一有権者として、賢くあろうと務めています。
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コメントありがとうございます (金木犀)
2008-03-13 17:08:29
ユリアナさん、こんにちは。
もしかして、もしかしなくても(笑)、ユリアナさんと同世代みたいですね。
でも、私も40年前は小学生でしたが、放課後と少女マンガの発売日だけが楽しみな、のほほんな子ども時代でしたので、ユリアナさんのように、社会や政治を見つめる目を育てることはできませんでした・・・
おばあ様やおば様たちが連れて行ってくれた映画「日本の一番長い日」が分岐点だったのですね。
子どもって、環境で心の成長がぜんぜん違うってよくわかりました。汗、汗。
私、弟と怪獣映画くらいしか見てなかった・・・

1968、検索したら本当にいろいろなことがあった年でしたね。キング牧師の暗殺も、十勝沖地震も、日本初の心臓移植も、メキシコオリンピックも、川端康成のノーベル賞受賞も、3億円事件も、アポロ8号の月周回もみんなこの年。これらは私も全部覚えています。やはり、すごい年でしたね。

>でも、大学に行った人には負けないくらい、今は本を読んでいるつもりです

大学なんて行かなくても、人間は、一生勉強できますものね。
ネットで、いろいろな情報や意見が行きかっていますが、私も本からの情報が一番頭に入ってきます。
(ブログ書きながらいうのも、なんですが、パソコンの凝視は目が疲れちゃって、だめです。

>日本の一有権者として、賢くあろうと務めています。

そうですね!
このごろは、ユリアナさんのような気づいた個人の人たちが増えているんじゃないでしょうか。
政治が変わらないのは、政治家のせいじゃなくて、有権者が変わらないからです。有権者が変われば、世界も変わりますよね。
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いろいろな話について (ユリアナ)
2008-03-14 01:09:05
金木犀様、ユリアナです。
びっくりしました。金木犀様が、私と同世代だったんだって、本当にびっくりです。もしかして、女性のかたですか?最初、ゴア氏を検索していて、このブログに辿り着いた時は、金木犀さんは、てっきり男性かと(失礼しました)と思いました。
ところで、私の世代が、かろうじて物事を「リベラル」に考えられる最後の世代と思いませんか?
やはり、今から35年以上に起きた一連の世界における激動の事件を、知っているからだと思うのです。
1連の「赤軍事件」や、海外では「ベトナム戦争」「ウォーターゲート事件」など、リアルタイマーで、日本の暗部・アメリカの悪い所など、じっくり観察できた世代だとおもうからです。
「ベトナム戦争」の時は、今のイラク・アフガヌスタン戦争と違って、人が死んでいく、ということが実際の映像として伝わってきましたからね。
でもほんと、私たちの世代は、今の若者と違って、「疑う」ということを知っていますから、金木犀さんや私のような者の考え方ができるのだと思います。
それに、第2次世界大戦をおぼろげながらも、祖父母・伯父伯母などからも生々しい現実として、体験できた世代ですからね。
40年くらい前が、どんなにか騒然としていたか、姪・甥に知らせたいです。(私、独身なんです。)
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実はミーハーな・・・ (金木犀)
2008-03-14 16:11:20
ユリアナさんは、ゴア氏の記事でいらしてくださったんですね。
実は、けっこうなゴアさんファンなので、なるべくミーハーにならないように、努めて冷静に書くようにしており、結果男性的な文になっていたのかもしれませんが、実は・・・。ふふふ。

>私の世代が、かろうじて物事を「リベラル」に考えられる最後の世代と思いませんか?

そういえば、私たちよりすぐ下の世代は、「新人類」なんて言葉で言われてましたね。彼らの中だって、もちろん「リベラル」な考え方をする人もたくさんいると思いますが、絶対数としては、あまり政治のことを言う人は少ないですよね。世代的にも忙しすぎて、自分のことで精一杯っていうこともあるかもしれないし、社会をどうこうしようというより個の中にいる方が楽だと思う人もいるかもしれないし・・・。理由はいろいろあるだろうけど。
やっぱり、子ども心にも、リアルタイムでベトナムの反戦運動や学生運動などを見ていたのは、大きいのかもしれませんね。

また、私自身はずっとミーハーでノンポリだったのに、ロバートレッドフォードやダスティンホフマンやアルパチーノなど、いかした役者がアメリカンニューシネマの時代にいたことが、やはり大きいです。
「大統領の陰謀」などで、アメリカの闇の部分を知り、またアメリカの正義も知り、そんなことも今の自分にインプットされています。

そういった意味では、ユリアナさんのように映画の影響は大きかったです。だいぶ遅れていたけど。

>40年くらい前が、どんなにか騒然としていたか、姪・甥に知らせたいです。

そうですよね。自分はわかっているつもりでも、言葉にしないと子どもたちには伝わらないのですよね。
戦争を知っている方たちも、どんどん若い人たちに伝えていって欲しいと思います。
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ゴア氏について (ユリアナ)
2008-03-14 23:32:25
金木犀さん、こんにちは、ユリアナです。
コメントありがとうございました。
さて、今、とても眠いんで、短信を貴女に差し上げます。
私、実を申しますと、なけなしのお金をはたいて、「日本版ニューズエウィーク」を定期購読しております。宮崎(私の住んでいる所)は、発売日が毎週、金曜日です。今日、届いておりました。
そこで読んでみたのですが、あのゴア氏が、米民主党の大統領候補になる可能性に触れられていましたよ。
是非、読んで頂きたいのです。金木犀さんのことだから、もうお読みになられたかもしれませんですけど。
今日は、これで終わりです。
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見ましたよ! (金木犀)
2008-03-15 22:09:46
ユリアナさん、夕べはお疲れのところ、情報いただきまして、本当にありがとうございました。

実は、ブラジルの予知夢で未来を予言するというジュセリーノという人が、次のアメリカ大統領はゴアさんだと、言ってたんですよ。
私は、それはないと思っていたけど、それも可能性ありなのかと、ちょっと驚きました。

このままオバマ氏とクリントン氏が接戦を続け最期まで決着がつかない場合、傷だらけになった候補者では、民主党はマケインに勝てる確率が下がってくる・・・そこで特別代議員が別の場で指名候補を選び、ゴアという青写真も選択肢の中に出てきた・・というわけですね。

でも、正直言うと、ゴアさんには汚い政治の世界に戻って欲しくない気持ちもあり、何よりゴアさん自身の気持ちが、政治から離れてしまっているのではないか、と思うんですよね・・・と、いいつつ、「理性の奪還」を読むとやはり、この人にやってもらいたいなあという思いは募ります。でも、まだわからないですね。

私の個人的な意見では、クリントンは潔く身を引いてもらってオバマ氏を応援して欲しい、これ以上バッシングして欲しくないです。でも無理でしょうねえ・・・。
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